『ジュリアン』は、クライマックスの衝撃が超ド級!
2017年のヴェネチア映画祭で監督賞を受賞したサスペンス作品が公開に。独特な演出に、先の読めない展開。そして待ち受ける衝撃の結末……。これは絶対に見逃せない傑作!
- SERIES:
- 今週末は、この映画に胸アツ!
- TAGS:
- 今週末は、この映画に胸アツ! Culture
『ジュリアン』
ムネアツなポイントは?
“ヴェネチア映画祭受賞作!終盤に訪れる衝撃の展開に呆然!“
離婚が決まったベッソン夫妻。調停の結果、幼いジュリアンは共同親権となり、隔週の週末は父親と一緒に過ごす決まりとなる。しかし、離婚に納得していない父親アントワーヌはジュリアンを通じて、元妻の連絡先を聞き出そうとする。母親を守りたいジュリアンは必死に嘘をつき続けるが、それがかえって父親を怒らせてしまう。鬱憤が溜まったアントワーヌは、ついにある行動に出る……。
本作は、離婚した父親と母親の間で揺れ動く少年ジュリアンの苦悩を描く物語。冒頭の調停シーンで離婚に関する調書が読み上げられるが、その時点で観客はその内容が事実なのか、はたまた誇張された話なのか判断することができない。この先が読めない構成がなんとも絶妙。観る者は、「父親に原因があるのか?」「もしかしたら母親が何かを隠している?」と、推測しながらどんどん物語に引きこまれる。最大の見どころなのは、終盤の思わぬ展開。サスペンス作品だけにネタバレはできないが、ハラハラドキドキの緊迫感を味わうことだけは間違いなし。また、母親のためにすすんで犠牲となるジュリアンの健気さにはきっと胸を打たれるはず。
メガホンを取ったのは、グザヴィエ・ルグラン監督。今回が長編デビュー作ながら、2017年のヴェネチア国際映画祭で最優秀監督賞=銀獅子賞を獲得した新鋭だ。セリフの量を抑え、バックに流れる音楽もパーティシーン以外は皆無。その代わりに、クルマのインジケーターや時計、警報機といった音を際立たせることで、恐怖心を掻き立てている独特の演出を披露。今後の飛躍も期待できるだけに、今から注目しておいて損はないはず!
『ジュリアン』
監督・脚本/グザヴィエ・ルグラン 出演/レア・ドリュッケール、ドゥニ・メノーシュ 配給/アンプラグド
2017年/フランス/上映時間93分
1月25日(金)より、新宿シネマカリテほかにて全国順次ロードショー。
© 2016 - KG Productions – France 3 Cinéma
映画をもっと観たい人はコチラもどうぞ!
●男の美学がわかる映画5選
●予測不能なドンデン返し映画5選
●希望が持てるカムバック映画5選
●絶望的な状況でも希望が持てる大脱出映画5選
●詐欺犯罪映画5選
●もしものための人質奪還映画5選
●思わず歌って踊りたくなるミュージカル映画5選
●権力に挑んだ男の映画5選
●理想の男の引き際映画5選!
●出発(想定)前に観るべきSF映画5選!
●麗しき師弟映画5選
●展開から目が離せない冒険映画5選
●監督の作風がよくわかる映画5選!
●食欲をそそるグルメ映画5選!
●男の生き様映画5選!
●西海岸の風を感じる映画5選!
●ソーカイで、ツーカイな旅映画5選!
●怖〜いホラー映画5選!