Safari Online

SEARCH

CULTURE カルチャー

2018.09.09


毎年、数千通のクリスマスカードを手書きする! 万年筆を使うことは 我が家の大切な伝統!

家族全員が当たり前のように万年筆を愛用し、本人も物心ついたときには万年筆を握っていたと語るのは、〈シュマッツ・ビア・ダイニング〉でヴァイスプレジデントを務めるピーター・ザイン・ヴィトゲンシュタイン。ドイツで1000年以上続く名家の血を引くピーターにとって、万年筆とはどんな存在なのだろうか?

ピーター・ザイン・ヴィトゲンシュタイン[シュマッツ・ビア・ダイニングパートナー
PROFILE
ドイツ出身。古くから伝わる貴族の末裔であり、ドイツとオーストリアのハーフ。欧州の名門校IEビジネススクールで経営管理を学ぶ。卒業後は多岐にわたる分野でキャリアを積み、〈シュマッツ・ビア・ダイニング〉参画後は、主にビジネスディベロップメント、物件開拓、本部人材獲得を担当。音楽にも造詣が深く、自身のレーベルを所有するほど。ドイツ語、英語、スペイン語を話すマルチリンガル。これまでに10カ国での居住経験があり、日本在住歴は約2年。


最愛の人への手紙

親愛なるおばあちゃんへ

おばあちゃんがいなくて寂しいよ。
東京でも一緒にいられたらよかったのに。
でも、教えてもらった美味しい料理を
作るたびに、あなたのことを考えるんだ。
特にシュニッツェルレシピは特別だね。
大きなキスとありったけの愛を。

̶ピーター


コピペにはない、パーソナルな温もり!

本格ドイツ製法のクラフトビールと普段着感覚のドイツ料理を広めるべく、日本に7店舗を展開する〈シュマッツ・ビア・ダイニング〉。その創業メンバーであるピーター・ザイン・ヴィトゲンシュタインは、家族全員、万年筆を使うのが当たり前という環境で生まれ育った。「私は7人兄弟の末っ子なのですが、我が家で週末に食事会を催すときは、兄弟揃って万年筆で招待状や御礼状を手書きしました。学校の授業でも万年筆を使っていましたよ。日本の小学生がランドセルを背負うように、ドイツでは万年筆を使うことが伝統教育の一環なんです」

料理好きの母方の祖母はレシピを万年筆でまとめ上げ、著名な写真家として活躍した父方の祖母も万年筆のヘビーユーザー。1000年以上続く名門貴族であるピーターの家では、クリスマスの時季になると毎年、数千通のカードを万年筆でしたためるという。そんなピーターにとって万年筆は決して特別なものではなく、いつも身近にある空気のような存在。「今愛用しているのは、自分で買った〈ペリカン〉のものと、祖母の家から勝手に持ち出してきた〈ラミー〉のもの(笑)。どちらもドイツ製で、小さい頃から慣れ親しんできたブランドです。値段も手頃だし、使い勝手もいい。なにより気軽に使える点が気に入っています」

デジタル世代のピーターだが、アイデアを思いつけば万年筆でメモを取り、メニュー開発の際も大きな紙にアイデアを書き出しながら考えをまとめていくんだとか。もちろん今でも家族や友人たちに、ことあるごとに手書きのメッセージを贈ることも欠かさない。「昔は父に言われて嫌々やっていた部分もありましたが、やはりコピペのメールとは違って、手書きの文字にはパーソナルな温もりが宿る気がしますよね。ときには花束を贈るよりも、相手に喜ばれるし、想いも伝わると思いますよ。私も日本語でメッセージを書けるように、現在、漢字やひらがなを勉強中です(笑)」


愛用の万年筆
クラシック P200/ペリカン




名作のデザインを踏襲しながらも
ガンガン使えるタフなヤツ!


名作万年筆“スーベレーン”のデザインはそのままに、ステンレススチールのペン先、カートリッジとコンバーターの両用式を採用したカジュアルモデル。ピーターは3年ほど前にドイツで購入。太字のペン先を選び、普段使いの一本としてガンガン使っているそう

ジョイ/ラミー


写真家の祖母から譲り受けた
エモーショナルな1本!


欧米の習字ともいえるカリグラフィ用に開発された万年筆。ペン先が平坦にカットされており、書き方によって太い線から細い線へと自在に変化する。ピーターはその書き味がすっかり気に入って、写真家である祖母から譲り受けた(勝手に拝借してきた)んだとか!

文具小物にもこだわり!


祖母が古くから銀座〈和光〉の創業者一族とつき合いがあることから、〈和光〉の名刺入れ(左)を愛用。黒革のメモパッドは東京・青山の〈書斎館〉で自ら購入したもの。また右端のノートの表紙に描かれているのは、祖母の祖母に当たる高祖母の肖像画とのこと。先祖が絵画のモデルになるとは、さすが名家出身!

万年筆にこれを合わせる!


万年筆同様、時計も手頃な価格帯でカジュアルに使えるものが好み。写真の〈スウォッチ〉は1992年にリオデジャネイロで開催された地球サミットを記念したモデル。環境問題にも精通するピーターらしいチョイスだ



COMPANY DATA

SCHMATZ BEER DINING[シュマッツ・ビア・ダイニング]
本場ドイツの味を手軽に楽しめる!
2015年、ドイツドラフトビールが堪能でき、スタッフとすぐに仲よくなれ、友人の家に遊びにきたような雰囲気を提供するカジュアルビアダイニングを目指して、2人のドイツ人の若者が設立。オリジナルビールや、欧州で人気のビールに合う進化系ドイツ料理などを提供。

Information

雑誌Safari10月号 P220-221掲載

写真=川上 守 文=真下武久
photo : Mamoru Kawakami text : Takehisa Mashimo
テーブス海が〈エンポリオ アルマーニ〉を華麗に着こなす!自分に限界を作らないから無限の可能性がある!
SPONSORED
2024.04.25 NEW

テーブス海が〈エンポリオ アルマーニ〉を華麗に着こなす!
自分に限界を作らないから無限の可能性がある!

空高く自由に舞うイーグルをあらゆるボーダーを超えていくシンボルとして掲げ、信念をもって挑戦する人々を鼓舞し続けている〈エンポリオ アルマーニ〉。様々な壁を越えて高く舞い上がり、まだ見ぬ理想の世界を求めて進む自由な精神を、今シーズンも体現し…

TAGS:   Fashion
〈カシラ〉の新作は素材と柄で違い出し!モノトーンの帽子が“街映え”の決め手!
SPONSORED
2024.04.25 NEW

〈カシラ〉の新作は素材と柄で違い出し!
モノトーンの帽子が“街映え”の決め手!

被るだけで、コーデがぐっと見違える帽子。これからの季節、シンプルな着こなしが多くなってくるが、そんなときでも個性出しが簡単に叶う。とはいえ、主張がありすぎるとワル目立ちしたり、浮いて見えたり。で、おすすめは大人っぽくまとまるモノトーン。素…

TAGS:   Fashion
大人の男によく似合う〈エルケクス〉の新作!夏の休日に着たい“アースブルー”のシャツ!
SPONSORED
2024.04.25 NEW

大人の男によく似合う〈エルケクス〉の新作!
夏の休日に着たい“アースブルー”のシャツ!

空、海、建物、標識……、地球上には様々なブルーがあるけれど、シャツだって同じ。なにしろブルーシャツは濃度や柄のバリエが多彩。素材感が違うだけでもガラリと印象が変わってくる。そこで着目したいのが、地球上の“アースブルー”をシャツに落とし込ん…

TAGS:   Fashion
男のかっこよさはデニムで決まる! 着心地とシルエットの揃った、〈リプレイ〉のデニムにクギづけ! 
SPONSORED
2024.04.19

男のかっこよさはデニムで決まる! 
着心地とシルエットの揃った、〈リプレイ〉のデニムにクギづけ! 

男のファッションは“シンプル”が基本。だからこそ飾らないデニムの風合いは、いつの時代も魅力的に映るのだろう。シルエットや色落ちに多少のトレンドはあるけれど、ベーシックなデニムを長く愛用するのも、芯がとおっていてかっこいい。で、そんな王道デ…

TAGS:   Fashion
Always, My Dear Ocean海の近くで暮らす夢は〈UMITO〉が叶えてくれる。
SPONSORED
2024.03.29

Always, My Dear Ocean
海の近くで暮らす夢は〈UMITO〉が叶えてくれる。

いつか、海の近くに住んでみたい。そんな夢を思い描いている人は多いよう。というのも、仕事のリモート化が進んでからというもの、実際に海沿いの家の人気はうなぎのぼりだからです。ただ、都会の暮らしを手放したくないのも事実ですよね。だからといって、…

プロサーファー・市東重明が体感した、新型“トライトン”の魅力!いつでも自由に!自分らしさを貫く男に似合う武骨なピックアップトラック
SPONSORED
2024.03.29

プロサーファー・市東重明が体感した、新型“トライトン”の魅力!
いつでも自由に!自分らしさを貫く男に似合う武骨なピックアップトラック

本格ピックアップトラックとして世界中で愛されてきた〈三菱自動車〉の“トライトン”が、12年ぶりに国内投入。三菱がラリーの世界で磨き抜いた4WDシステムで高い走破性を実現する一方、唯一無二の個性を主張する精悍なデザインは、「“冒険”の定義を…

TAGS:   Cars

NEWS ニュース

More

loading

ページトップへ