【Spotifyで聴ける】読書のときにおすすめの曲
読書と音楽は密接な関係。音楽と本の内容が絶妙に合致して映画のサントラみたいになるなんて経験。それはそれで、面白い。もちろん、小説の内容に没入させてくれる音楽もあるだろうし。
フロリダ州マイアミにある、カミラ・カベロの家で、マシュー・マコノヒーの自伝本『GREENLIGHTS』を読むショーン・メンデス。イヤフォンから流れる曲は、自分の曲? それとも……
冨田勲がドビュッシーの曲をシンセで奏でる「クレール ドゥ リュンヌ」と、コラージュのようなクラブサウンドの「ホワット・ダズ・ユア・ソウル・ルック・ライク」。この2曲は、内容に関わらず、読書モードへの没入感が得られると思います。
次の「エコーズ」は、緩急があり、擬音や効果音もあって、適度な緊張感の中、気分を集中させてくれる。一転して、「ソールズベリー」はダイナミックな展開の小説にはピッタリ。
「ヘイズ」は哀愁のピアノの弾き語りで、感傷に浸りたいときにおすすめ。読書は往々にしてセンチメンタルですから(笑)。曲自体にストーリーを感じる「テイク・ア・ペブル」は静かでクールだけど、ドラマチックな展開もあって、読書には向いているかな。「アー・ユー・ゴーイング・ウィズ・ミー?」も浮遊感のある曲。やっぱり、読書はメジャーコードというよりはマイナーが合いますよね(笑)。
次の「ヴィードゥ・コル・メウム」は映画『ハンニバル』のサントラにも収められている曲。荘厳なイメージで、リラックスした中にも凛とした感じ。4分程度の曲ですが、YouTubeには1時間近いミックス曲もあるので、リピートしながらの読書も、小説の世界に入り込めるんじゃないかな。
キース・ジャレットの名盤『ケルン・コンサート』の穏やかなムーブメント「パート2c」も同様に没入感を味わえる。最後に選んだのは「グッバイ・トゥ・ア・ワールド」。こちらもメランコリックな世界観のある曲で、読む作品を選ぶかもしれないけれど、曲自体に物語を感じるので、おすすめです。
選曲したのは!
[クリス・ペプラー]
Chris Peppler
J-WAVE「TOKIO HOT 100」人気ナビゲーター。「その昔、シカゴの「サムデイ」をSF漫画『ワースト』(「週刊少年ジャンプ」)で連載)のサントラみたいにして聴いていました(笑)」
[ピンク・フロイド]
イギリス出身のプログレッシブ・ロックの先駆者。1967年のデビューから、2014年まで活動。映画『オズの魔法使』(1939年)を無音にして、ピンク・フロイドの『ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン』を“サントラ”的に流すとハマるという、まことしやかな噂もある。
「エコーズ」収録アルバム
『メドル(邦題:おせっかい)』
1971年発売。全英1位となった『アトム・ハート・マザー(邦題:原子心母)』(1970年)と最高傑作といわれる『ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン(邦題:狂気)』(1973年)の間に挟まれて影が薄いが、ファンの間ではベスト作の呼び声も高い名盤。
雑誌『Safari』12月号 P255掲載
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