Safari Online

SEARCH

STAY&TRAVEL ステイ&トラベル

2023.06.17


【クレーターレイク国立公園】どこまでも深く、澄みきった紺碧のカルデラ湖。稜線は短い春に輝く

アメリカで最も深く、透明な湖。それがクレーターレイクだ。湖畔をぐるりと一周する爽快なドライブコースには、多くのビューポイントとトレイルヘッドがある。7月下旬には高原の花が稜線を彩る。


オレゴン州
クレーターレイク国立公園

【クレーターレイク国立公園】どこまでも深く、澄みきった紺碧のカルデラ湖。稜線は短い春に輝く湖面に浮くミニ火山、ウィザード島にはハイキングコースがある。7月から9月半ばまで、ボートでの上陸が可能だ。6月下旬の雪解け直後は観光客が少なく、絶景を1人占め!?

オレゴン州南部にブルーブラック・インクのような濃い青の水をたたえた湖がある。全米で最も深く、世界でも7番めの深さを誇るクレーターレイクだ。この湖は、紀元前5700年に噴火したマザマ山の火口に雪解け水や雨が少しずつ溜まって形成された。流れ込む川がないために湖水は限りなく透明で、水面の藍色は582mの水深と反射する空の色によって作られる。

湖の美しさに魅了され、クレーターレイクの開発に私財と人生をなげうったのが、ウイリアム・グラッドストーン・スティール。彼は周回道路を作り、ホテルを建て、科学調査を行った。そして、17年後、セオドア・ルーズベルト大統領に直接かけ合って、国立公園の認可を勝ち取ったのだ。今、彼の名前はインフォメーションセンターの名に残っている。

湖を一周する53㎞のリム・ドライブには25の展望ポイントが設けられている。クルマを停めて、雄大な景色をじっくりと堪能したい。

観光のハイライトは、園内最高峰のスコット山への往復8㎞のハイキング。標高2722mの山頂で、冷たい風を受けながら眺める景観は特別だ。7月末まで雪が残るため、装備は必要となる。また、ビジターセンターから延びるキャッスルクレスト・ワイルドフラワーガーデン・トレイルには、野生の高山植物が咲き誇る。ただし、最盛期は7月後半から8月上旬と極めて短い。状況をチェックしながら、計画を立てたい。

湖面へのアクセスは、北側のクリートウッド・トレイルの1カ所のみ。夏の間はボートツアーも楽しめる。湖面から見上げるカルデラには、息を呑むはずだ。

パークの南エントランスは、通年オープンしているが、冬期間はウインタースポーツのみの利用。リムの観光は6月半ばから10月までの約4カ月となる。

【クレーターレイク国立公園】どこまでも深く、澄みきった紺碧のカルデラ湖。稜線は短い春に輝く湖の北にあるボート乗り場が、青い湖面への唯一のアクセスポイント。水泳、釣りも許可されている。帰りは急な上り道になるので、注意が必要だ

ハイクやボートで望む
鏡のような湖の絶景!


Point 1
足元を彩る可憐な野生の花


【クレーターレイク国立公園】どこまでも深く、澄みきった紺碧のカルデラ湖。稜線は短い春に輝く標高2100mのリムビレッジからスコット山の頂2722mまで、パーク内は亜高山帯に属する。7月後半に春を迎えると、短い期間に高山植物がいっせいに咲き誇る。そして1カ月足らずの間に多くの花が入れ替わり、盛期を迎える。また、クレーターレイクはカスケード山脈の南に位置する。ヘムロック(ツガ)やモミなどの針葉樹が形成する、オレゴン州らしいしっとりとした森も特徴だ。花と森のコンビを楽しみたい。

Point 2
トレッキングで大パノラマを目に!


【クレーターレイク国立公園】どこまでも深く、澄みきった紺碧のカルデラ湖。稜線は短い春に輝くパーク内には、延べ144㎞のトレイルがある。一番人気は、湖の東にそびえるスコット山への片道4㎞のハイク。独立する山頂は視界を遮るものがなく、360度の開けた眺望が楽しめる。天気のいい日は、160㎞南のシャスタ山も望める。写真のガーフィールド・ピーク・ハイクは片道2時間の中級者コース。リムに近いため、湖を真下に見下ろすビューは迫力満点だ。トレイルヘッドがリムビレッジにありアクセスも良好。

Point 3
“幽霊船”を巡る⁉ ボートツアー


【クレーターレイク国立公園】どこまでも深く、澄みきった紺碧のカルデラ湖。稜線は短い春に輝く湖の北側にある1.6㎞のクリートウッド・トレイルを下りると、湖畔のドックに着く。ここが2時間のボートツアーの出発点だ。リムからでは見えない滝や地質学的な見どころをガイドつきで案内してくれる。朝のボートに乗れば、ウィザード島の半日ハイキングを楽しめる。なお、島の名前は魔女の帽子に似ていることから名づけられた。ボートは、リムのビューポイントとして知られる“幽霊船(ゴーストシップ)”にも立ち寄る。

Point 4
奇岩が連なる“ピナクルス”


【クレーターレイク国立公園】どこまでも深く、澄みきった紺碧のカルデラ湖。稜線は短い春に輝く7000年以上前に噴火してできたクレーターレイクには、まだ解明されていない謎も多い。カーノッチはマザマ山が噴火する前に氷河によって削られたU字型の谷。そこから続くピナクルスは岩の尖塔のように見えるが、実は噴火によって降った灰と軽石が熱いガスによって固まってできたもの。その後、長い年月をかけて柔らかい部分が侵食され、現在のような形になったと考えられている。

Point 5
湖を見下ろす歴史的ロッジ


【クレーターレイク国立公園】どこまでも深く、澄みきった紺碧のカルデラ湖。稜線は短い春に輝くまさにリムのエッジに建つ、1915年創業のクラシックホテル。すべての部屋から紺碧のカルデラ湖が24時間、眺望できる。特に無数の星が煌めく夜空の美しさは、このホテルの宿泊者のみが味わえる特権。神々しい朝日も見逃せない。朝食と夕食にオープンするダイニングは、もちろんレイクビュー。ブュッフェをたっぷり楽しみたい。なお、パーク・エントランスの近くにキャビンとキャンプ場はあるが、リム周辺のホテルはここだけだ。
●クレーターレイク・ロッジ
住所:570 Rim Village Drive Crater Lake, OR 97604
TEL:+1-866-292-6720
URL:https://www.travelcraterlake.com/

Crater Lake National Park
本部:P.O.Box 7, Crater Lake, OR 97604
電話:+1-541-594-3000
URL:https://www.nps.gov/crla/
開園:年中無休
入場料:自動車$30(5月半ば~10月)、$20(11月~5月半ば) バイク1台$25(5月半ば~10月)、$15(11月~5月半ば) 自転車・徒歩$15 ※7日間有効
国立公園指定:1902年5月22日
面積:約743㎢


旅の準備
雪に閉ざされる期間が長い。パーク内の道がオープンしているか、情報チェックは必須。最盛期は混雑が予想される。レンタカーや宿の予約は計画的に。

旅のヒント
国立公園の北西に広がるウンプクア・ナショナル・フォレストは、オレゴンのしっとりとした森に温泉、滝の観光が楽しめる。セットで訪れるのがおすすめ。

注意点
湖の稜線の展望ポイントをまわるなら、ジャケットの準備を。スコット山へのハイク、野生の草花を見るトレイル歩きにはトレッキングシューズも必要。

ベストシーズン
リム・ドライブのオープンは6月半ば~10月と短い。花の最盛期は7月末~8月上旬とさらに短期間。6月はまだ観光客が少なく、残雪の景色を独占できる。

行き方
【クレーターレイク国立公園】どこまでも深く、澄みきった紺碧のカルデラ湖。稜線は短い春に輝く空港がある最寄りの街は、オレゴン州メドフォードかクラマスフォールズ。どちらからも約100㎞。公園への公共交通機関はなく、レンタカー以外にアクセスの方法はない。

旅に関するオススメ記事はコチラ!
壮大な景色がすぐ目の前! 眺めのよいホテル!
海リゾートが呼んでいる!
映画を巡る旅に出よう!
クルマで“オーベルジュ”へ出かけよう!

 
Information

雑誌『Safari』7月号 P188~191掲載

“アメリカ ナショナルパークへの旅”の記事をもっと読みたい人はコチラ!

●『Safari Online』のTikTokがスタート!
こちらからアクセスしてみて!

文=牧野森太郎
text : Shintaro Makino photo by AFLO
即完売〈ロンハーマン〉の別注アイテム! こだわりの特別仕様になった、強く優しい秋カーディガン! 
SPONSORED
2025.10.06

即完売〈ロンハーマン〉の別注アイテム! 
こだわりの特別仕様になった、強く優しい秋カーディガン! 

秋冬のコーデを彩る主役は、なんといってもニット。季節感のある落ち着きとなんともいえない肌触り、そして優しさを感じるから。特に、デートなんかにはぴったりの素材感といえる。そんな秋冬必携のニットを〈ロンハーマン〉が特別に別注したのが、〈ダブル…

TAGS:   Fashion
デニム好きも納得の新作に注目が集まる! 好みのシルエットが見つかる、〈リプレイ〉が放つ新定番! 
SPONSORED
2025.10.03

デニム好きも納得の新作に注目が集まる! 
好みのシルエットが見つかる、〈リプレイ〉が放つ新定番! 

コーデのバリエーションを増やしたい秋、デニムの名手〈リプレイ〉から新しいコレクション“ニューフィット”が登場した。その名のとおり、ゆったりとした柔らかいシルエットが特徴で、大人の余裕が漂うリラクシングな秋冬スタイルにぴったり。細身ですっき…

TAGS:   Fashion
〈ベルルッティ〉の新作バッグ“ペリプル”の魅力とは!?アクティブな大人が選ぶラグジュアリーなバッグ!
SPONSORED
2025.10.02

〈ベルルッティ〉の新作バッグ“ペリプル”の魅力とは!?
アクティブな大人が選ぶラグジュアリーなバッグ!

休日を思う存分楽しむ大人には、どんなバッグがふさわしいか? 単に荷物を持ち運ぶだけのツールではなく、装いの品格出しに活用できるデザインで使い勝手もいい、そんなバッグこそが最適。〈ベルルッティ〉の最新作“ペリプル”シリーズは、まさにそんな理…

TAGS:   Fashion
〈キングセイコー〉で手の届く“上質”を。“美ダイヤル”の機械式腕時計で2人の日常を特別に。
SPONSORED
2025.09.26

〈キングセイコー〉で手の届く“上質”を。
“美ダイヤル”の機械式腕時計で2人の日常を特別に。

先進的な性能とデザインを手の届きやすい価格で提供する時計作りで、1960〜’70年代に国産機械式腕時計の新しい在り方を示した〈キングセイコー〉。2022年に待望の復活を果たした現在も、そのスタイルは健在。現代の技術で進化を遂げた“美ダイヤ…

都市に生きる大人に似合う〈ヴェイランス〉。美しさに磨きをかけた高機能アーバンウエア。
SPONSORED
2025.09.26

都市に生きる大人に似合う〈ヴェイランス〉。
美しさに磨きをかけた高機能アーバンウエア。

デザイン、クラフトマンシップ、パフォーマンス。すべての面にこだわり、都市生活に最適化した先進的なアーバンウエアを提案する〈ヴェイランス〉。ミニマルな作りの中に、厳しい山岳環境が生み出した先進技術を詰め込んだハイエンドなアイテムは、端正なス…

TAGS:   Urban Safari Fashion
〈ディースクエアード〉の新作で週末をもっと楽しく!男らしくて爽やかな大人の格上カジュアル!
SPONSORED
2025.09.25

〈ディースクエアード〉の新作で週末をもっと楽しく!
男らしくて爽やかな大人の格上カジュアル!

これからの季節の週末は、男らしさと爽やかさを感じさせる王道カジュルが気分。そこで注目したいのが〈ディースクエアード〉の新作。独自の感覚で生み出される格上のカジュアルで、もっと楽しい週末を!

TAGS:   Fashion Denim
“ハリー・ウィンストン銀座店”が移転オープン!最新コンセプトのサロンで最高の輝きに出会う!
SPONSORED
2025.09.25

“ハリー・ウィンストン銀座店”が移転オープン!
最新コンセプトのサロンで最高の輝きに出会う!

“キング・オブ・ダイヤモンド”として名高い、世界最高峰のジュエリー&ウォッチブランド〈ハリー・ウィンストン〉。このブランドの銀座店が2025年8月29日に、新たなフラッグシップ・サロンとして移転オープンしたのはご存知かと。伝統的な〈ハリー…

TAGS:   Fashion
〈サンローラン〉の新作アイテムを着る!今、必要なのは上質でセンスが際立つレザー!
SPONSORED
2025.09.25

〈サンローラン〉の新作アイテムを着る!
今、必要なのは上質でセンスが際立つレザー!

レザージャケット、レザーコート、レザーパンツ。大人にとって普遍のアイテムのひとつがレザーなのは、誰しも異論ないところ。とはいえ、その素材感、デザイン、作りのよし悪しなど、クオリティに関しては実に様々。〈サンローラン〉なら、ラグジュアリーメ…

TAGS:   Fashion
大人が穿くべき〈ディーゼル〉の新作!デニムが変われば見た目が変わる!
SPONSORED
2025.09.25

大人が穿くべき〈ディーゼル〉の新作!
デニムが変われば見た目が変わる!

色味、シルエット、加工感の組み合わせが無数にあるデニムは、どんな1本を選ぶかで見た目の印象を簡単に変えられるのがイイところ。その点、ほどよくトレンドを押さえつつ、いま大人が穿くべきデニムをしっかり提案しているのが〈ディーゼル〉。まずはその…

TAGS:   Fashion Denim
今シーズンも〈ラコステ〉から目が離せない!秋のゴルフコーデは'90年代レトロでいく!
SPONSORED
2025.09.25

今シーズンも〈ラコステ〉から目が離せない!
秋のゴルフコーデは'90年代レトロでいく!

今シーズンも大人のゴルフコーデは、レトロテイストが気分。なかでも、'90年代のレトロスポーティな雰囲気の着こなしに注目したい。ということで、見逃せないのが〈ラコステ〉の新作ウエア。ちょっと古着っぽいニュアンスを取り入れた、個性的なアイテム…

TAGS:   Fashion
〈タトラス〉の新作を羽織って、街へ、海へ!変化球アウターで格上の週末スタイルに!
SPONSORED
2025.09.25

〈タトラス〉の新作を羽織って、街へ、海へ!
変化球アウターで格上の週末スタイルに!

秋の週末スタイルはアウター選びが大事。街でデートや買い物をするにも、海でとことん遊ぶにも、お気に入りのアウターがあれば気分上々で過ごせそう。そこで頼りになるのが〈タトラス〉の新作。まわりとはひと味違う秋アウターが揃っているから、いつもの着…

TAGS:   Fashion
品があってお茶目な〈フルラ〉の新作!秋の大人のお洒落はレザーで遊ぶ!
SPONSORED
2025.09.25

品があってお茶目な〈フルラ〉の新作!
秋の大人のお洒落はレザーで遊ぶ!

落ち着いた大人のお洒落が楽しめる秋は、小物選びにもこだわりたいもの。遊び心を効かせたレザーアイテムを取り入れて、どこか茶目っ気を感じさせる上品スタイルを狙ってみては? そこで注目したいのが〈フルラ〉の新作。グレーと茶のツートーンに、オレン…

TAGS:   Fashion
気が利いた1着を〈マッカージュ〉で選びたい!男らしくて品が出る大人の秋アウター
SPONSORED
2025.09.25

気が利いた1着を〈マッカージュ〉で選びたい!
男らしくて品が出る大人の秋アウター

秋のお洒落はアウター選びが大事。男らしさと品のよさを兼ね備え、なおかつ気の利いた遊び心ある1着があれば、気分よく毎日を過ごせそう。カナダ発の〈マッカージュ〉なら、高品質で実用的な秋アウターが必ず見つかる!

TAGS:   Fashion
この秋、〈エドウイン〉で“買い”の1本はどっちだ!?大人のデニムは“楽ちん”か“本格派”か?
SPONSORED
2025.09.25

この秋、〈エドウイン〉で“買い”の1本はどっちだ!?
大人のデニムは“楽ちん”か“本格派”か?

厳しい暑さもひと段落し、デニムの季節の到来。ガシガシと穿ける、しっかりとした生地感こそがデニムの魅力だけど、楽な格好で夏を満喫した人にはハードな味のデニムはちょっときつい? さて、ならば秋のデニム選び、いったいどうする? そこで頼りになる…

TAGS:   Fashion Denim
アクティブな毎日に欠かせない〈オークリー〉の新作!お洒落で快適な理想のデイリーウエア!
SPONSORED
2025.09.25

アクティブな毎日に欠かせない〈オークリー〉の新作!
お洒落で快適な理想のデイリーウエア!

日常をもっと自由に、コンフォートに楽しみたい大人にこそ〈オークリー〉の新作を。高いパフォーマンス性とベーシックなルックスを兼ね備え、どんなスタイルにも自然に馴染む。街でのデイリー使いから週末のアクティブライフまで、シーンレスに活躍してくれ…

TAGS:   Fashion
〈デンハム〉白澤社長がデニムを引き立てるグリーンニットで魅せる!大人の“チラ見せ”テクニックとは!?
SPONSORED
2025.09.25

〈デンハム〉白澤社長がデニムを引き立てるグリーンニットで魅せる!
大人の“チラ見せ”テクニックとは!?

なにかとシンプルな着こなしになりがちな秋。であれば、いつものアイテムをいつもとは違う色で遊んでみるのはどう? そこで今回、〈デンハム〉白澤社長が紹介してくれるのがこちらのニット。あざやかなグリーンは、着こなしに一瞬で華を添えてくれる。スマ…

TAGS:   Fashion Denim
ちょっとの変化で大きく変わる!?いつもの生活をワンランクアップ!
SPONSORED
2025.09.25

ちょっとの変化で大きく変わる!?
いつもの生活をワンランクアップ!

海遊びに没頭した夏が過ぎると、ちょっとお疲れ気味!? そんなときこそ、いつもの毎日に変化球。優雅なおウチ時間をもたらすマシンから、清潔感を格上げするケア、秋のアウトドアへと誘う秀逸アイテムまで、新たな“波”をキャッチできるはず。

NEWS ニュース

More

loading

ページトップへ