Safari Online

SEARCH

LIFESTYLE ライフスタイル

2022.01.13


波と音楽に生きる生粋の西海岸ガイ、スペンサー・アラーコン!

波乗りと音楽を融合させたグルーヴィーな生活を送るのが、今回紹介するスペンサー。幼少からサーフィンとともにあるライフスタイルを送り、ミュージシャンの夢を叶えた今でもツアーの合間を縫って海に通うソウルサーファーだ。ロガーが集うサン・オノフレのビーチでもひときわ存在感を放つクラシックなスタイルを持つ彼。その背景にあるものを覗いてみよう。


今月のサーファー
スペンサー・アラーコン
[SPENCER ALARCON]

波と音楽に生きる生粋の西海岸ガイ、スペンサー・アラーコン!©Vitor Viana

横ノリ一家に生まれて


南カリフォルニアの有名なサーフタウンのひとつ、ハンティントンビーチ。多くの大会が行われるこのエリアは波質がよく、安定して波乗りが楽しめる場所だ。ここで育ったスペンサーは、わずか1歳でサーフィンをはじめた生粋のサーフボーイ。はじめは父とともに1つのボードで岸へ向かい、父の支えで一緒にボードに立っていたのだそう。

「はじめて自力でボードに立ったのは僕が13歳のとき。ようやく真剣にサーフィンをやろうと決心したんだ。ちょうどパドルの感覚を掴んだ頃だったと思うよ」

まだ運転免許が取れなかった年齢なので、歩いて通えるハンティントンビーチのピアをはじめ、リバー・ジェッティやマグノリア・ストリート周辺で腕を磨いたそう。また、海でサーフィンを楽しむと同時に陸ではスケートに夢中になった。ビーチや友人の家など、どこに行くにも移動する手段はスケボー。日々のスケートで培ったターンやバランスなどのスキルは、波乗りを上達させるためにも生かされていった。

「実は僕の祖父はスケートに革命を起こした“Zボーイズ”(映画『ドッグタウン』に登場するサンタモニカのローカルスケートチーム)の関係者。当然、スケートのエキスパートで、僕が小さい頃からスケートを教えてくれたんだ」

その祖父からは、幼い頃に〈G&S〉という、人気ブランドのスケートボードをプレゼントしてもらったと懐かしむスペンサー。そのボードを通して掴んだ横ノリ特有のスキルと感覚は、サーフィンで大いに役立った。と、かなり恵まれた環境で育ったスペンサーだが、努力も欠かさなかったよう。海へ行った際は必ずスタイルのあるサーファーを観察していたという。そうしていくうちに彼らのフォームやタイミングなど、真似できそうなものから取り入れていき、自分なりのスタイルに昇華させていったそうだ。

「ほかにサーフィンの上達で心がけたことは、とにかく毎日のように海に通うことかな」

ミュージシャンとして多忙な生活を送る現在は、毎日通うことこそ難しくなってしまったけれど、スケジュールが空いている限り海に入るようにしているそうだ。

波と音楽に生きる生粋の西海岸ガイ、スペンサー・アラーコン!趣味のカメラは10代の頃から。デジタルよりもフィルムやポラの質感が好き。インスタグラム(@spenceralarcon)で彼の写真をチェック!

波と音楽に生きる生粋の西海岸ガイ、スペンサー・アラーコン!愛車のベンツはビーチの潮風を浴びても心配ご無用。かえって味に!

波も音もクラシックに


サーファーとして順調に進化を遂げていった10代前半、スペンサーは音楽への探究も同時に深めることになる。

「父が持っていたギターを拝借して、コンスタントに弾きはじめたのは僕が13か14歳の頃。ちょうどサーフィンを本格的にはじめたばかりだったんだけど、海を見るたびに不思議とギターを奏でたくなっていたんだよね」

スペンサーにとって、波乗りは音楽への感覚も養う時間となっていたようだ。その後波乗り同様、ギターに没頭していった彼。やがて自分が愛する“ギター”と“波”というキーワードを心地よいバランスで融合させた楽曲作りにチャレンジするようになる。さらに技術面でも音楽を究めるため、高校卒業後はアート系カレッジのオーディオエンジニアコースに進むことに。そこでは、セットアップに関する電気系統の基礎知識からサウンドエンジニアリングにまで幅広く学んだ。

「カレッジで学んだ知識と経験は、今のバンド“ウィンドウズ”にも生かされているんだ。でもなによりも大切なのは、ハーモニー。サーフィンでも一緒だよね」

無造作に手にしたポラロイドカメラをいじりながら、そう呟くスペンサー。セピア色に出たポラの紙写真をカメラの横に並べながら音楽の話を続ける。

「’60~’70sロック、ブルース、ジャズ、ラテン……。とにかくクラシックで良質な音楽にインスパイアされたてきたんだよ」

サーフボードのチョイスも音楽同様、クラシックなものが好きだというのも頷ける。もちろんその背景には、ハンティントンビーチ育ちでサーファーの父と、サンタモニカ育ちでスケーターの祖父の影響も強くあるだろう。そんなバックボーンが彼の音楽へも投影されているのかもしれない。

「先日、コロナ明け初のツアーを終えたばかり。カリフォルニアやアリゾナの各地を巡り、ビーチタウンでは昼はサーフィン、夜はライブ、とすごくヘルシーな時間を過ごせたよ。アリゾナではたまたま入ったギフトショップで本物のメキシカンラグを衝動買いしちゃったね」

波と音楽に生きる生粋の西海岸ガイ、スペンサー・アラーコン!オフの日はビーチでチル。BBQでヴィーガンホットドッグを作ることもあり、便利なコンロセットは常備

波と音楽に生きる生粋の西海岸ガイ、スペンサー・アラーコン!サーフキャンプにもよく出かける。夜、焚き火に集う時間は至高

とまらぬ好奇心


彼の1日のはじまりも、ほかのサーファー同様に早い。朝は5、6時には起床し、スマートフォンで波チェック。波があればそのまま海へ向かい、波がなければ自宅でギターの練習や本を読んだりして自分のためになる時間を作るようにしている。昼すぎにはバンドメンバーとミーティングを行うことも多い。ショーがあればリハーサルや本番、打ち上げで深夜近くに帰宅。ショーがない日は自宅で夕飯を作ったり、友人と食事に出かけたりすることも。最近、サスティナブルな食生活にすっかりハマっているという。好奇心旺盛な彼はツアーの合間にオーガニックストア巡りをするのが習慣になったそう。

また、海で撮影した8㎜ビデオを編集し、その上に自分で演奏したオリジナル曲を乗せてショートフィルム風の動画を制作するのにも熱中している。と、多忙ななかでも活動的なスペンサー。そんな彼が今最も興味を抱いているのがボードシェイピング。未経験ながら自分の納得するボードを作りたいという思いで、目下ブランクスを探しているとのこと。まもなく新しいレコードが自身のバンドからリリースされるようで、そのツアーがはじまる前にシェイプしたいと思っているのだとか。

「ツアー先でミュージックビデオの撮影や、ローカルフェスに寄ったりと、自粛期間が終わりつつあるせいか、来年のスケジュールがどんどん埋まってきていてね」

ツアーはサーフトリップをかねて、サンディエゴからサンタバーバラまで南カリフォルニアのビーチタウンを巡る予定。多忙ななかでも波乗りの時間はしっかり確保しているようだ。

波と音楽に生きる生粋の西海岸ガイ、スペンサー・アラーコン!愛車の中にはサーフィンに関する本や心理学の本などを入れておき、休みの日に海辺でのんびり読書することも

波と音楽に生きる生粋の西海岸ガイ、スペンサー・アラーコン!いつでもライブに出られるように、ギター、〈リーバイス〉のジャケット、ハットにレザーサンダルを常備!

●ホームポイントはココ!
サン・オノフレ[SAN ONOFRE]波と音楽に生きる生粋の西海岸ガイ、スペンサー・アラーコン!サンディエゴとオレンジカウンティの境に位置。リーフブレイクで一年中波が安定しているため、多くのロングボード愛好家が集うことでも有名。どこかレトロな雰囲気が漂い、サーフヴァンでデイキャンプしに来る人も多い。

 
Information

雑誌『Safari』2月号 P186~187掲載

“波乗り一代記の記事をもっと読みたい人はコチラ!

写真、文= 高橋百々 photo & text : Momo Takahashi(Volition & Hope)
〈オメガ〉の“プロフェッショナルライン”に注目。復活した“レイルマスター”と 新色の“シーマスター”、心躍るふたつの名作。
SPONSORED
2025.06.27

〈オメガ〉の“プロフェッショナルライン”に注目。
復活した“レイルマスター”と 新色の“シーマスター”、心躍るふたつの名作。

〈オメガ〉を象徴するコレクションとして、1957年に創設された“プロフェッショナルライン”3部作。その中でも“レイルマスター”は、鉄道職員や電気技師といった強い電磁場が発生する場所で作業する人々を耐磁性の高さで支えた名作。そして、“シーマ…

TAGS:   Urban Safari Watches
〈ブランパン〉の名シリーズから新作登場。大人の休日にはシックなダイバーズを。
SPONSORED
2025.06.27

〈ブランパン〉の名シリーズから新作登場。
大人の休日にはシックなダイバーズを。

時計の人気トレンドにヴィンテージスタイルがある。1953年に誕生し、基本デザインを継承する“フィフティ ファゾムス”もそのひとつかもしれない。だがそこに懐古趣味はなく、常に新鮮な魅力を感じさせる。機能美という不変の価値があるからだろう。新…

TAGS:   Urban Safari Watches
リーダーにふさわしい〈グラスヒュッテ・オリジナル〉の一本。端正な機械式時計で仕事にも優雅さを。
SPONSORED
2025.06.27

リーダーにふさわしい〈グラスヒュッテ・オリジナル〉の一本。
端正な機械式時計で仕事にも優雅さを。

クルマやカメラなどドイツの工業製品の高い機能と品質は世界的に知られる。時計も例外ではない。〈グラスヒュッテ・オリジナル〉はその代表格だ。クラシカルなスタイルに決して派手さはない。だが漂う気品は、伝統に培われた揺らがぬ時計作りの哲学と美学を…

TAGS:   Urban Safari Watches
〈パネライ〉の傑作がさらなる進化。タフさと品格を併せ持つエレガントダイバーズ。
SPONSORED
2025.06.27

〈パネライ〉の傑作がさらなる進化。
タフさと品格を併せ持つエレガントダイバーズ。

歴史に裏打ちされた信頼性と機能。そして、存在感を放ちながら、品を保つデザイン性。そのすべてを兼ね備えた〈パネライ〉の“ルミノール マリーナ”は、知性と余裕をまとう大人にふさわしい腕時計だ。その傑作コレクションが今年、大胆な進化を遂げたとい…

TAGS:   Urban Safari Watches
〈エドックス〉の人気ダイバーズ時計が日本限定で登場!“とろやわ”ストラップで夏のビーチを満喫!
SPONSORED
2025.06.25

〈エドックス〉の人気ダイバーズ時計が日本限定で登場!
“とろやわ”ストラップで夏のビーチを満喫!

煌めく太陽に、白い砂浜、青い海。夏のビーチ遊びの季節がやってくる! ラフなビーチコーデの手元だって、やっぱり快適さを求めておきたい。そんな海遊びにはラバーストラップのダイバーズ時計が最適だ。そこでプッシュしておきたいのが〈エドックス〉の日…

TAGS:   Fashion Watches
〈ザ・ブセナテラス〉で過ごす憩いの時間!沖縄バカンスは贅沢でリラクシングなステイを!
SPONSORED
2025.06.25

〈ザ・ブセナテラス〉で過ごす憩いの時間!
沖縄バカンスは贅沢でリラクシングなステイを!

〈ザ・ブセナテラス〉は、日々の疲れを癒し、日常では味わえない贅沢な時間を過ごせる。充実したホテルの設備・サービス、海に面した立地を生かしたマリンアクティビティプログラム。ここは1泊2日くらいでは気づけない、魅力を秘めている。パートナーとと…

TAGS:   Stay&Travel
これでライフスタイルが見違える!新鮮アイテムでいつもの夏をアップデイト!
SPONSORED
2025.06.25

これでライフスタイルが見違える!
新鮮アイテムでいつもの夏をアップデイト!

いよいよ待ちに待った夏。バカンスを楽しみにしている人も多いだろう。たとえ予定がなくても、気温の上昇とともに気分をぐっと上げていきたい。そんなときに必要なのが、ライフスタイルをアップデイトするためのアイテムだ。これさえあれば、いつもとはひと…

サンダルは履き心地と見た目のよさで選ぶ!夏に大活躍するサンダルは、〈ロンハーマン〉別注が優秀!
SPONSORED
2025.06.23

サンダルは履き心地と見た目のよさで選ぶ!
夏に大活躍するサンダルは、〈ロンハーマン〉別注が優秀!

夏がやってくると気分も開放的になり、休日はお出かけモードに。街にショッピングに行くのもいいし、たまにはアウトドアで自然の中に身を置くのも気持ちよさそうだ。もちろん、ご近所を散歩する程度で、家でゆっくり過ごすというのも幸せ。で、そのどんなシ…

TAGS:   Fashion
〈ジラール・ペルゴ〉夏の限定モデルが登場!サマーバカンスの相棒は“懐色”の復刻ダイバーズで!
SPONSORED
2025.06.20

〈ジラール・ペルゴ〉夏の限定モデルが登場!
サマーバカンスの相棒は“懐色”の復刻ダイバーズで!

マニュファクチュール=自社一貫生産体制を2世紀以上も貫き続けるスイス、ラ・ショー・ド・フォンの名門時計ブランド〈ジラール・ペルゴ〉。そのコレクションはどれもクラシカルかつドレッシーで気品に満ちたもの。そんなイメージを、文字どおりあざやかに…

TAGS:   Fashion Watches

NEWS ニュース

More

loading

ページトップへ