Safari Online

SEARCH

LIFESTYLE ライフスタイル

2020.09.28


クールな一家の三男はピースな縁の下の力持ち

モーターサイクルカルチャーとサーフィンやスケートを融合させた、ハンティントンビーチ生まれのお洒落な集団〈サイクルゾンビーズ〉。展開するアパレルは日本でも高い人気を誇る。その中心となっているのがストップニック家。今回は、その陽気な末っ子であり〈サイクルゾンビーズ〉の陰の柱であるテイラーを紹介しよう。

●今月のサーファー
テイラー・ストップニック[TAYLOR STOPNIK]

西海岸の“名家”出身


サーフィンの聖地、ハンティントンビーチ。かつてデューク・カハナモクがハワイからカリフォルニアに波乗りを伝道するため立ち寄った、由緒あるビーチだ。安定して波が立つこともあって、毎年世界的なコンペティションの舞台ともなるこの場所は、至るところがサーファーで賑わっている。今回紹介するテイラー・ストップニックはここで育ったフリーサーファーの1人。このビーチでのファンサーフが一番の幸せだという、とてもハッピーなサーフガイだ。

ストップニック家のDNAを受け継ぐそのクールなルックスは、街を歩くだけで注目の的。この一家といえば、モーターサイクルとサーフィンを絶妙にミックスし、その独自のスタイルを〈サイクルゾンビーズ〉という形で見事にブランド化した感度の高いファミリー。そんな、ある意味“西海岸カルチャーの名家”で育ったテイラーは、物心ついたときからサーフィンをライフスタイルの一部として取り入れていた。

「いつ波乗りをはじめたか? そんなこと考えたこともなかったし、はじめてからこれまでノンストップなんだ。というのもすごく愛しているからね(笑)」

満面の笑みで答えるテイラー。荒波の日や雨の日、小波の日でもとにかくひたすらサーフィンし続ければ、いい波のときに簡単に乗れる。コンディションの悪い日でも休まないことがとにかく重要なのだという。スランプもなく成長したテイラーは、10代の頃に大会出場も試みている。

「参加してみて感じたことは、コンテストには興味なかったってことかな(笑)。でも“デーン・ウィリアムス・メモリアル”というチャリティに参加できたのは光栄だった」

そんな彼にサーフヒーローを聞いてみると、
「サーフヒーローはいないけれど、ヴェンチュラのデーン・レイノルズやサンタバーバラのボビー・マルチネスは、ほかのサーファーと違ってすごくタフでクールだと思う。トム・カレンのサーフムービーもよく観ているんだ」

あくまでファンサーフを大切にする彼らしく、特定の目標人物はいないようだが、自分と異なるスタイルへのリスペクトも忘れない。そんなオープンな姿勢が垣間見えた。

ご多分に漏れずバイク道へ進学


ストップニック家のほかの兄弟がそうだったように、物心ついた頃から父ビッグ・スコットのハーレーの後ろに座り低くて不規則なエンジンの振動を全身で感じていたというテイラー。家からすぐのゴールデンウェストでサーフィンを楽しみ、ヴィンテージのハーレーで移動するという父のライフスタイルは、あっという間にテイラーのライフスタイルにもなった。

「小さい頃はモトクロスバイクに夢中になっていたんだ。荒れた泥道を全速力で走って、毎日のようにレースも楽しんだ。それからアルバイトでお金を貯めて、14歳のときに買ったのが1977年製のヴィンテージハーレーだよ」

とはいえ当時はまだ無免許。それでもショベルヘッドのフレームやモーター、トランスミッションを修理したりと自分でビルドアップにトライ。そして15歳と半年で、晴れて運転免許を取得したのだった。

「車も運転できたけど、モーターサイクルばかりに夢中になっていたね。近場でもどこへ行くにもハーレーを乗って行ったね」

初ハーレーを自分でビルドした早熟な少年は、今では〈サイクルゾンビーズ〉の実質上のメインメカニックとして活躍。兄のスコッティ(当連載の第4回に登場)ももちろんメカニックだが彼は一家のリーダーとして、また4児の父としても忙しく、最近はテイラーが大半を行っているそう。

「行き詰まったら兄や父に教えてもらうのが昔から当たり前。だから、メカニックの学校なんて通おうとも思わなかったよ。ホームスクールで育ったからね、なんでも答えはうちにあるというのがセオリーなんだ。忙しくなるにつれて責任も増えるけど、ガールフレンドがアシストしてくれるよ」

そう照れ笑いしながら語るテイラー。まさに“家族経営”な〈サイクルゾンビーズ〉。実は、ヴィンテージのモーターサイクルをリビルド、カスタム、修理して販売するショップと、さらにアパレル部門の2つがあるが、タイラーはアパレル部門でもオーダー受注からパッキング、発送までを担当。末っ子ながら陰でブランドを支える重要な存在なのだ。

飾らないシンプルライフ


白のタンクトップに〈ラングラー〉のデニムを腰穿きするビーチバイカーカジュアルが、これでもかというほど似合うテイラー。その飾らないスタイルは、アウトドアを愛するところからもうかがえる。

最近の楽しみは、愛車のタコマでガールフレンドと愛犬クリフとキャンプへ出かけることだという。実はこの取材の追加アンケートも、ヨセミテ国立公園の近くに車をとめて、屋外で回答してくれたそう。今年はコロナの影響でパーク内のキャンプサイト6つのうち5つがクローズしているが、その分ビジターも少なく大自然をより満喫できるとのこと。

とにかくハッピーでポジティブなことを優先するテイラーは、キャンプに出かけない日の過ごし方もとにかくシンプル。毎朝7時に起床し愛犬と散歩&波チェックすることからはじめ、波乗り後は〈サイクルゾンビーズ〉のショップ兼ガレージへ。仕事をこなした後はガールフレンドと一緒に夕飯を作ったり映画を観たり、リラックスして1日を終えるという。ハンティントンビーチの近くというロケーションだからこそ、このスローライフを送れるのだろう。

「最近、ハーレーのナックルヘッドとパンヘッドが数台入ってきたよ。さらにスコッティが2台トライアンフを入手してきたんだ。それらをビルドするのが目下のプロジェクトかな」

ほかにもプロジェクトが多く控えているそうだが、どんなときでもハッピーを選択するのが彼の哲学。そのなかで今一番真剣に計画しているのがガールフレンドとの結婚。

「彼女といると落ち着きを保てるんだ。準備ができ次第すぐにでも結婚するつもりだよ」

●ホームポイントはココ!
ゴールデンウェスト[GOLDEN WEST]ハンティントンビーチピアの北に位置する穏やかなビーチ。ビーチブレイクだが安定して波が立ち、ショートからロングまで楽しめる。22番のライフガードを挟みレフト、ライトともに良好。犬をリーシュなしで散歩できることでも人気。 

 
ショップからホームポイントのゴールデンウェストまでは目と鼻の先。ここに波乗りの一式を置いてある

全体にこびりついてしまったサビを取るためにハーレーを大分解。作業中の彼の背後に潜むガイコツは、なんとも〈サイクルゾンビーズ〉らしいデコレーション

オリジナルTなどアパレルのオーダーはなんと約半数が日本から

父ビッグ・スコットとテイラー。父は校長のような存在

愛車のタコマには斧をはじめキャンプ道具一式を常備。ビーチならサンエリホ、陸はヨセミテやビッグサーなどがお気に入り

天使のようにキュートなガールフレンドのエマ。テイラーを精神面でも仕事面でもサポートしている 

 

 
Information

雑誌『Safari』11月号 P232~233掲載

“波乗り一代記の記事をもっと読みたい人はコチラ!

写真=ジェームス・クロスニアック 文=高橋百々
photo : James Chrosniak(Seven Bros. Pictures) text : Momo Takahashi(Volition & Hope)
「それ、どこで買ったの?」と驚かれる!?この夏、人と差をつけるなら、〈ロンハーマン〉だけの特別なTシャツ!
SPONSORED
2025.05.19

「それ、どこで買ったの?」と驚かれる!?
この夏、人と差をつけるなら、〈ロンハーマン〉だけの特別なTシャツ!

日差しが強くなってきて、いよいよ待ちに待った夏が少しずつ肌で感じられるようになってきた。ということは、俄然欲しくなってくるのがTシャツだ。夏がやってきたら、恐らく毎日のように着ることになるアイテムといっても過言ではない。であれば、大人だっ…

TAGS:   Fashion
【期間限定】堅牢ラゲッジをお望みの人へ!〈エフピーエム ミラノ〉の リミテッドコンセプトストア開催!
SPONSORED
2025.05.14

【期間限定】堅牢ラゲッジをお望みの人へ!
〈エフピーエム ミラノ〉の リミテッドコンセプトストア開催!

まだ知らない人は、これを機会に触れたほうがいい。というのは〈エフピーエム ミラノ〉が、高級ラゲッジとして注目を浴びているから。日本に本格上陸したのがまさに今年。そして、タイミングがいいことに、伊勢丹新宿店をはじめ日本各地で期間限定のリミテ…

TAGS:   Fashion Stay&Travel
黒木メイサさんによく似合う〈マクラーレン〉アルトゥーラ スパイダー。引き込まれるのは“静かなる贅沢”感と品のよさ。
SPONSORED
2025.04.30

黒木メイサさんによく似合う〈マクラーレン〉アルトゥーラ スパイダー。
引き込まれるのは“静かなる贅沢”感と品のよさ。

ドライバーズシートからの蠱惑的な視線は、自由で開放感にあふれた未知のドライブへと挑発する。黒木メイサ。凛とした姿からは大人の女性のしなやかさが伝わり、〈マクラーレン〉の内なる先進テクノロジーと呼応する。そのケミストリーが紡ぎ出す新たなラグ…

TAGS:   Urban Safari Cars
ハイパフォーマンスの〈Mercedes-AMG〉とラグジュアリーの〈Mercedes-Maybach〉メルセデス・ベンツが誇るふたつの頂点を堪能する。
SPONSORED
2025.04.30

ハイパフォーマンスの〈Mercedes-AMG〉とラグジュアリーの〈Mercedes-Maybach〉
メルセデス・ベンツが誇るふたつの頂点を堪能する。

Mercedes-AMGとMercedes-Maybach─サーキットで培った技術を結実させた至高のパフォーマンスと、最先端テクノロジーと卓越したクラフトマンシップが創り出す究極のラグジュアリー体験。それぞれの哲学を体現した至高の一台で、…

TAGS:   Urban Safari Cars
町田啓太のお気に入りは〈タグ・ホイヤー〉のこの新作!週末を彩る腕時計は上品スポーティで!
SPONSORED
2025.04.24

町田啓太のお気に入りは〈タグ・ホイヤー〉のこの新作!
週末を彩る腕時計は上品スポーティで!

〈タグ・ホイヤー〉は、今年モータースポーツの最高峰、F1の公式タイムキーパーにカムバックした。“DESIGNED TO WIN”(勝利のために)を掲げ、ヘリテージが息づくコレクションにも勝利への熱い情熱と洗練された機能美が宿る。町田啓太か…

TAGS:   Fashion Watches
〈タトラス〉で見つけた週末が楽しくなる1着!違いが出る服を着て海へ、リゾートへ!
SPONSORED
2025.04.25

〈タトラス〉で見つけた週末が楽しくなる1着!
違いが出る服を着て海へ、リゾートへ!

バカンスシーズンを前に、海遊びやリゾート旅行の予定を立てはじめた人も多いかも。まわりと差がつく服選びで、テンションを上げて臨みたい。そこで注目なのが〈タトラス〉の新作。涼しげな素材を使ったアイテムや、リラックス感たっぷりなセットアップなど…

TAGS:   Fashion
夏のターフに映える〈ラコステ〉のゴルフウエア!ゴルフコーデに効くレトロなチェック柄!
SPONSORED
2025.04.24

夏のターフに映える〈ラコステ〉のゴルフウエア!
ゴルフコーデに効くレトロなチェック柄!

夏のゴルフスタイル、それも西海岸流なら、南国やビーチを感じさせる柄でハッピーに装うのがセオリー。だけど正直まわりとのカブりも気になる!? だったら、ゴルフ発祥の地を思わせるクラシックなチェック柄で、大人っぽくいくのはどう? 〈ラコステ〉の…

TAGS:   Fashion
〈リュクスエイケイエムプラス〉でエンジョイゴルフ!夏のゴルフで映えるリゾート気分のウエア!
SPONSORED
2025.04.24

〈リュクスエイケイエムプラス〉でエンジョイゴルフ!
夏のゴルフで映えるリゾート気分のウエア!

燦々と降り注ぐ太陽の下で夏ゴルフを楽しむなら、インパクト抜群なアイテムを主役にした個性的な着こなしが気分! でも、ここで大切なのが大人っぽい品格。遊び心あふれる大胆なデザインと大人の気品を両立したアイテムが揃う〈リュクスエイケイエムプラス…

TAGS:   Fashion
デニムを知り尽くす〈デンハム〉白澤社長の愛用デニムは一体!?こだわり抜いた“メイド・イン・ジャパン”の骨太デニムが新定番!
SPONSORED
2025.04.24

デニムを知り尽くす〈デンハム〉白澤社長の愛用デニムは一体!?
こだわり抜いた“メイド・イン・ジャパン”の骨太デニムが新定番!

今年で創業17年を迎える〈デンハム〉。素材やデザイン、ステッチに至る隅々までこだわったデニムは一生穿き続けられるアイテムとして、1本は必ず持っておきたい。細身から太めまで豊富に形があるなかで、今回紹介したいのが、ほどよい太さでダメージ加工…

TAGS:   Fashion Denim
〈トライアンフ〉を相棒にすれば、週末がガラリと変わる!バイクライフをはじめるならスタイルのある“400cc”で!
SPONSORED
2025.04.24

〈トライアンフ〉を相棒にすれば、週末がガラリと変わる!
バイクライフをはじめるならスタイルのある“400cc”で!

バイクって、いつの時代でも男心を刺激する乗り物。乗ったときのスピード感やスリルがそうさせるのか。それとも格好いい人が乗っている、そんな思いのせいなのか。「子供の頃からの憧れはまだ捨てきれない」と感じる人にこそ伝えたい。大人になった今だから…

TAGS:   Cars Lifestyle
〈カシラ〉のキャップでこなれ感、ハットで格上感!帽子で頭ひとつ抜ける大人のTシャツ姿!
SPONSORED
2025.04.24

〈カシラ〉のキャップでこなれ感、ハットで格上感!
帽子で頭ひとつ抜ける大人のTシャツ姿!

大好きなTシャツで週末を過ごせるシーズンだけど、シンプルなだけに着こなしで差をつけるのは難しくなってくる。そんなときに、役に立つのが帽子。〈カシラ〉のキャップならアメカジ姿にこなれ感が出るし、ハットなら品格がぐっと上がる。そんなワザあり帽…

TAGS:   Fashion
〈エクスタイル〉のアメリカンな新作Tを鳥谷 敬が着こなす!大人のプリントTはレトロスポーツな1枚で!
SPONSORED
2025.04.24

〈エクスタイル〉のアメリカンな新作Tを鳥谷 敬が着こなす!
大人のプリントTはレトロスポーツな1枚で!

夏のアメカジはTシャツが主役。大人の男に似合うのは、ちょっとレトロなプリントTだ。とくれば、“アメリカンカレッジリーグ”から生まれたカレッジスタイルが狙いめ。なかでも〈エクスタイル〉で展開するスポーツブランドのTシャツは、どこか懐かしくも…

TAGS:   Fashion

NEWS ニュース

More

loading

ページトップへ