“秋田牛”と秋田の美食を存分に楽しめるのが鉄板焼〈銀座 五明〉!
日本にはたくさんの黒毛和牛ブランドがあるけれど、秋田県が中心となって取り組んでいるのが“秋田牛”。飼料に一定量のお米を使うことを条件とした“米どころ秋田”ならではの良質な牛肉で、やわらかくてジューシーな旨味と口溶けのよさに定評がある。この“秋田牛”を存分に味わえるのが、秋田牛鉄板焼〈銀座 五明〉だ。
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- アレが食べたいからこの店へ! vol.69〈銀座 五明〉
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- アレが食べたいからこの店へ! Gourmet Culture
日本家屋の素晴らしさと日本発祥の“鉄板焼料理”が楽しめる空間
〈銀座 五明〉は秋田牛のコース料理を中心に、秋田の豊富な食材で四季折々の美味を体験できる。200年を超える秋田の旧家から移築した建具や板戸が設えられていて、ほっと和める空間が造り上げられているのが特徴。店内には16席あって、カウンターが中心ながらも、6人までの個室1室も設けられている。
“特選秋田牛 五明焼”
ここで味わいたいのが、低温で長時間焼き上げた“特選秋田牛 五明焼”。60度から70度の低温でじっくりと“秋田牛”を調理し、米油と最高級バター“カルピスバター”で、“アロゼ”=表面にかけて仕上げているので、香りやジューシーさがまるで違う。肉を噛みしめると口の中に閑雅な旨味があふれだし、和牛香で口福に満たされる。
“特選秋田牛 五明焼”を味わうのなら、“スペシャルコース”がベスト。キャビアやトリュフなど、贅沢な食材が惜しげもなく用いられている。秋田県の水や野菜にこだわっていて、秋田の魅力が存分に味わえるのもいい。
“ベルーガキャビアとそば粉のブリニ”
“ベルーガキャビアとそば粉のブリニ”は、挨拶代わりのアミューズ。目の前でそば粉のブリニを焼き上げ、大粒のキャビア“ベルーガ”と爽やかなサワークリームなどを重ねている。
“青森 桜マススモーク 青つぶ貝 リコッタアフミカータ セミドライトマト 秋田山菜”
桜鱒の旨味を讃えているのが、“青森 桜マススモーク 青つぶ貝 リコッタアフミカータ セミドライトマト 秋田山菜”。薫香をまとった桜鱒は風味が豊かで、熟成したリコッタ=“リコッタサラータ”をスモークした貴重なチーズ“リコッタアフミカータ”とも相性がいい。別皿として、秋田の山菜“ミズ”の実とフキ、ツブ貝の一品も添えられている。
“ホワイトアスパラガス 秋田牛ブレゼ 黒トリュフ”
“ホワイトアスパラガス 秋田牛ブレゼ 黒トリュフ”は、鉄板で焼いたロワール産のホワイトアスパラガスに、蒸し煮した秋田牛を合わせたシチューで、体がとても温まる。仕上げに削った黒トリュフは香り高く、白と黒のコントラストが映える。
“黒アワビ煮 鉄板焼き ふきのとう ゆり根”
様々な味わいが一体となっているのが、“黒アワビ煮 鉄板焼き ふきのとう ゆり根”。黒鮑のコリコリとした心地よい食感を残して、爽やかなハーブソースを合わせた。フキノトウの苦味と百合根の甘みによって、メリハリが生まれている。
“比内地鶏の一番出汁で炊いたトリュフの土鍋御飯”
秋田が誇る米と地鶏を用いた“比内地鶏の一番出汁で炊いたトリュフの土鍋御飯”も出色。食味に優れた“あきたこまち”が比内地鶏の上味を吸っていて、実に美味い。黒トリュフの幽香も相まって、締めの食事ながらも箸が進む。贅沢なことに“特選秋田牛ひと口すき焼”も添えられている。そのまま食べてもご飯に合わせて食べても美味しいので、好みの食べ方でどうぞ!
“どらやき”
“どらやき”は〈銀座 五明〉定番のデザート。目の前で生地を焼き上げてくれるので、もっちり感が素晴らしい。あんこは甘さが控えめだから、この後に続くメインデザートにスムーズに流れることができる。
“白トリュフジェラート アイベリー 酒粕レーズン”
“白トリュフジェラート アイベリー 酒粕レーズン”は、白トリュフの妖艶な香りが漂う。アイスクリームはとてもクリーミーで、酒粕レーズンの酸味がよいアクセント。あしらわれたアラザンとプレートのゴールドカラーで、見た目も華美。
デザートを食べ終えた頃に、南部鉄器でお湯を沸かして、目の前で抹茶を点ててもらえるので、最後まで目が離せない。
支配人でソムリエも務める鈴木孝治さんのもと、プレミアムなワインから秋田県を中心とした日本酒、紹興酒、ウイスキーなどお酒が充実している。ワインはバカラのグラスで提供されるから、見た目も味わいもより一層際立つ。左:“ブリュット ピエール・モンキュイ・デロス グラン・クリュ”(4950円/グラス) 中:“ミナギワ 2016(Minagiwa 2016)”(6820円/グラス、3万4100円/ボトル) 右:“花輪ばやし 純米大吟醸 原酒 袋吊り雫酒”90㎖ 4400円
“ブリュット ピエール・モンキュイ・デロス グラン・クリュ”は、シャルドネ100%のシャンパーニュ“ブラン・ド・ブラン”。柑橘系果実のアロマが豊かで、エレガンスも感じられる。野菜やシーフードには特にぴったり。
ニュージーランドの高級かつ希少なワイン“シャトー・ワイマラマ”をグラスでも飲めるので、是非ともオーダーしたい。
“ヴァン ロゼ 2003(vin rosé 2023)”(3080円/グラス、1万5400円/ボトル)は、心が踊る淡い桜色のロゼワイン。イチゴのようなフレッシュな香りに、適度なタンニンが全体を引き締めているので、最初から最後まで合わせられる。シルキーで濃醇な赤ワイン、“ミナギワ 2016(Minagiwa 2016)”も白眉。ブラックチェリーなど黒い果実のアロマに、バニラなどの香ばしいフレーバーが重なる。骨格もしっかりしているので、秋田牛に最適なマリアージュ。
秋田県の日本酒“花輪ばやし 純米大吟醸 原酒 袋吊り雫酒”もおすすめ。鑑評会へ出品する製法と同じ袋吊りで、もろみを搾った雫を無濾過で瓶入れした貴重な限定品。複雑味がありながらも、フレッシュでキレのいい味わいとなっている。
ペアリング(スタンダード 1万6500円、スペシャル 2万7500円、グランクリュ 4万4000円)も3コースが用意されているから、おまかせしてみるのもいい。
店名の〈銀座 五明〉は、江戸時代の俳人、吉川五明に由来している。奥羽四天王のひとりに数えられる歴史上の傑物で、〈銀座 五明〉オーナーが五明の子孫なのだとか。
“秋田牛”をはじめとして、秋田の美食を存分に引き出した鉄板焼を、心ゆくまでご賞味あれ!
●スペシャルコース 3万8500円
ベルーガキャビアとそば粉のブリニ
青森 桜マススモーク 青つぶ貝 リコッタアフミカータ セミドライトマト 秋田山菜
ホワイトアスパラガス 秋田牛ブレゼ 黒トリュフ
黒アワビ煮 鉄板焼き ふきのとう ゆり根
お口直しのグラニテ
特選秋田牛 五明焼
比内地鶏の一番出汁で炊いたトリュフの土鍋御飯
味噌汁がっこ 特選秋田牛ひと口すき焼
どらやき
白トリュフジェラート アイベリー 酒粕レーズン
抹茶
●銀座 五明
住所:東京都中央区銀座6-48 マキシドピアビルB1
営業時間:12:00~14:00LO、17:00~21:30LO
定休日:日曜、第1土曜
TEL:03-6891-7711
URL:https://noble-creation.com/gomei/
※サービス料込み
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。