日本文化を具現化した鉄板焼店〈コルザ〉なら、デートにも接待にも間違いなし!
醤油のトップメーカーといえば千葉県に本社を置く〈キッコーマン〉。醤油をはじめとした調味料や加工食品で有名だけれども、キッコーマングループ直営のレストランも非常にクオリティが高い。1987年、銀座にオープンした〈コルザ〉が、2024年11月18日に銀座7丁目へ移転して、ますますアップグレードした。
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- アレが食べたいからこの店へ! vol.65〈コルザ〉
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- アレが食べたいからこの店へ! Gourmet Culture
料理長を務めるのは松村將展さん。フランス料理の経験もあり、鉄板焼の銘店で実績も積んだ才気あふれるシェフ。店舗責任者である総支配人の大貝裕次郎さんは、誰もが知るフレンチの銘店で活躍し、今回のオープンを主導した。
松村さんの巧みな業が存分に発揮されているのが、季節によって変わるディナーの“グランドコース”(3万3000円)。最初の前菜から最後のデザートまで鉄板で仕上げるという、こだわりのコースになっている。
“自家製とうふ 松茸フカヒレすっぽん餡のプロローグ”
“自家製とうふ 松茸フカヒレすっぽん餡のプロローグ”は、松村さんがフランや茶碗蒸しをイメージした一品。自家製豆腐には、北海道の大豆がつかわれていて、一晩かけて作られた“出来立て”。スッポンの出汁、松茸、フカヒレという贅沢な食材であしらい、豆腐の佳味を引き出している。
“毛ガニのコクテル仕立て 季節の野菜添え”
ほかでは見かけられないのが、“毛ガニのコクテル仕立て 季節の野菜添え”。北海道噴火湾の毛ガニをさっと焼いて蒸した。毛ガニはミキュイ=半生になっていて、ジューシーながらも豊かな香りがある。日本全国から旬の野菜を取り寄せており、ビーツ、サツマイモ、銀杏、絹さや、茗荷、チコリ、翡翠茄子、ビーツなどバラエティに富んでいる。キッコーマングループの〈日本デルモンテアグリ〉の酸味あるトマトを用いたピリ辛ソースが秀抜なアクセント。
“北海道 真狩村 ポロ葱ロースト サバイヨンソース”
“北海道 真狩村 ポロ葱ロースト サバイヨンソース”は、北海道真狩村の極太のポワロー葱をタイムと共にローストした逸品。コクのあるサバイヨンソースと熟成バルサミコ酢の酸味によって、日本産ポワロー葱の滋味が引き立つ。仕上げに削ったトリュフが、華やかさを添えている。
“コルザ スペシャリティー 信州プレミアムビーフもろみ焼き”
“コルザ スペシャリティー 信州プレミアムビーフもろみ焼き”は、長野県のブランド牛である“信州プレミアムビーフ”の妙味を、旨味たっぷりのもろみでさらに引き立てた。700度から1000度のグリルで焼き上げていて、非常に香ばしい。付け合わせは、カリカリな部分とやわらかな部分を味わえるように焼いた新潟県の黒舞茸。
“もみじ鯛のヴァプール 菊の椀仕立て”
魚介料理は“もみじ鯛のヴァプール 菊の椀仕立て”。鯛の出汁からとったスープは実に繊細で、それだけで賞翫に値する味わい。美しく散らされた菊の花が、実に優雅。
“極上牛ステーキ”
“極上牛ステーキ ご一緒に土鍋で炊き立て白米 新潟県魚沼産コシヒカリ 新米”は、メインディッシュでありながら、最後の“締めのお食事”にもなっている。銘柄牛のサーロインを絶妙な火加減で焼き上げ、表面はカリカリにし、中はジューシーな肉汁を閉じ込めた。新潟県魚沼産コシヒカリの新米に、あおさ海苔の赤だしと、香の物と時雨煮も添え、さまざまな“ご飯の食べ方”を提案している。
デザートの“クレープフランベ”は、豪快な炎が上がるフランベが見もの。フルーツは季節で変えられるので、その時々で楽しめる。オレンジリキュールの“グランマルニエ”とコニャックの“レミーマルタン”が加えられ、素晴らしい香気が広がっていく。
その時によって変わる、コースに合わせた4杯の“ペアリング”(1万2100円)がオススメ。
左:“ソラリス 千曲川シャルドネ樽仕込 2020” 右:“ソラリス ラ・クロワ 2018”
最初の“泡モノ”は、“ゴッセ エクストラ・ブリュット”。綺麗な酸が口中を引き締め、エレガントな余韻を残すので、前菜に完璧な味わい。〈キッコーマン〉グループの〈マンズワイン〉の最高級ラインは“ソラリス”。“ソラリス 千曲川シャルドネ樽仕込 2020”は、バニラのニュアンスが感じられて、繊細な果実味と適度な樽香のバランスが絶妙となっている。赤ワインの傑作が“ソラリス ラ・クロワ 2018”。完熟したしっかりしたタンニンがあるので、黒毛和牛には最適な相性となっている。
12名のメインカウンター
12名のメインカウンターに加えて、コネクトできる6人個室が2つ設けられているので、使い勝手がとてもいい。醤油樽に用いた桶の木を用いたレセプションや左官風の土壁、着物の帯を模したアプローチなど、どれも趣がある。〈カマチ陶舗〉や有田焼三大窯の〈源右衛門窯〉、京都清水焼の〈陶あん〉など、焼き物もバリエーション豊か。
〈コルザ〉は日本文化を具現化した鉄板焼店。彼女とのデートではもちろん、接待にもぴったりな一店として覚えておいて!
●グランドコース 3万3000円
自家製とうふ 松茸フカヒレすっぽん餡のプロローグ
毛ガニのコクテル仕立て 季節の野菜添え
北海道 真狩村 ポロ葱ロースト サバイヨンソース
コルザ スペシャリティー 信州プレミアムビーフもろみ焼き
もみじ鯛のヴァプール 菊の椀仕立て
極上牛ステーキ ご一緒に土鍋で炊き立て白米 新潟県魚沼産コシヒカリ 新米
クレープフランベ
※ペアリングの内容、グランドコースのメニューは変更の可能性があります。
●コルザ
住所:東京都中央区銀座7-8-17 虎屋銀座ビルB1
営業時間:昼 12:00~15:00(13:30LO、木・金・土曜のみ)、夜 17:00~22:00(20:00LO)
定休日:日曜
TEL:03-3572-3039
URL:https://www.colza.co.jp/
※サービス料別
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。