“料理界のピカソ”のレストラン〈ピエール・ガニェール〉で最高の美食体験を!
ホテルのレストランは、快適な空間と安定した料理、きめ細やかなサービスで、誰もが楽しく過ごせるスポット。でも実のところ、ミシュランガイドの星に輝いているホテルレストランは少ない。そんな中で〈ANAインターコンチネンタルホテル東京〉のフランス料理〈ピエール・ガニェール〉は、2010年のオープンからずっと2つ星を獲得しているという、稀有な美食ダイニングだ。
ミシュラン3つ星シェフ、ピエール・ガニェールさん
“料理界のピカソ”と称されるピエール・ガニェールさんが日本唯一のレストランとして展開。紫をアクセントにしたインテリアと東京タワーを望めるダイナミックなパノラマビューで、しっとりとした大人の雰囲気だ。個室も2部屋設けられているから、記念日や接待でも利用しやすい。
エグゼクティブシェフを務めるのは赤坂洋介さん。フランスでしっかりと研鑽を積み、ガニェールさんからの信任も厚い。〈ピエール・ガニェール〉でオープン時からアシスタントシェフとしてキッチンを取りまとめ、翌年にはエグゼクティブシェフに任命されたという実力派。
エグゼクティブシェフの赤坂洋介さん
赤坂さんのクリエーションの数々を存分に堪能したいのなら、ディナーコースの“ピエール・ガニェール 東京(PIERRE GAGNAIRE TOKYO)”(3万7290円)がイチオシ。珠玉の6皿、デザート、小菓子というフルコースが提供される。季節によってコース内容はすべて新しくなり、今なら夏ならではのメニューが堪能できる!
“ウェルカムフード”
最初に提供されるのは木製プレートに載せられた6種類の“ウェルカムフード”。和の要素が存分に感じられ、食味も食感も、プレゼンテーションも全く異なる。どれもシャンパーニュにぴったりなフィンガーフードだけれども、出色は温かい鱚(キス)のベニエ。イタリアのプランクトンの海苔がまぶされていて、潮の香りも秀逸だ。紫蘇の葉でブリ・ド・モーといぶりがっこを包み込んだ一品も独創的で新感覚な味わい。
“焦がし玉ねぎのスックでアセゾネした 白エビとローストビーフ 胡瓜と真タコのサラダと共に”
“焦がし玉ねぎのスックでアセゾネした 白エビとローストビーフ 胡瓜と真タコのサラダと共に”は、甘い白エビと旨味のあるローストビーフ、弾力のあるタコとフレッシュな胡瓜を合わせた意欲作。エディブルフラワーもたっぷりで、見た目も華やか。全部を混ぜて食すとメリハリが生まれ、爽やかな香味も広がる。
“キャビアクリームの中でポッシェした岩牡蛎 群馬産生ハムとズッキーニ”
“キャビアクリームの中でポッシェした岩牡蛎 群馬産生ハムとズッキーニ”は、岩牡蠣の滋味をギュッと引き出した温菜。優しくポッシェしたクリーミーな岩牡蠣に、まろやか~なマスカルポーネの軽いクリームを取り合わせた。細切りしたズッキーニはシャキシャキとして小気味いい。珍しく温製料理に使われているキャビアは、その塩味で全体を引き締めていて、しっかりとした存在感。添えられたオゼイユのスプラウト(レッドソレル)が軽妙さを加える。
“オレガノの香るブルターニュ産仔牛のロースト 赤ビーツのカルパッチョ ジロール茸のフリカッセと剣先烏賊”
メインディッシュは“オレガノの香るブルターニュ産仔牛のロースト 赤ビーツのカルパッチョ ジロール茸のフリカッセと剣先烏賊”。オレガノでマリネしてローストした仔牛は、絹のような食感と繊細な佳味。上には赤ビーツのカルパッチョのスライスが載せられていて、フォン・ド・ボーと赤ビーツのソースが合わせられている。ジロール茸は食味が素晴らしく、ニンニクとエシャロットで炒めて香ばしくなった剣先烏賊も秀逸!
“ピエール・ガニェールひらめきのデザート”
“ピエール・ガニェールひらめきのデザート”は、同時に4種類を味わえる。カクテルグラスで提供されているのは、ピーカンナッツと蕎麦のサブレ、フロマージュブランのソルベ、ライスパフ、茄子、フェンネルの葉と、様々な要素が協奏したデザート。モカの香りが素晴らしいのが、パルフェグラッセ。メレンゲ、オレンジのスライスとゼスト、カリカリのチュイールと、抑揚のある構成だ。ヴァローナ社のマダガスカル産“マンジャリ”のチョコレートケーキは、ほのかな酸味がパッションフルーツのクーリやクリームと調和する。マンゴーのソルベは、トッピングされたチョコレートの苦味がマンゴーの甘味を強調していた。
ソムリエの杉本康隆さんがセレクトした“ワインペアリング”(1万8645円~)では、赤坂さんの創造的な料理にピタリとはまるワインがマリアージュされる。ボルドー地方やブルゴーニュ地方は当然のことながら、フランス全土の希少なワインやプレステージワインも体験できるのが嬉しい。
この夏の思い出として、“料理界のピカソ”のレストランで最高の美食を体験してみて!
●ピエール・ガニェール 東京(PIERRE GAGNAIRE TOKYO) 3万7290円
夏メニュー:白エビ、毛蟹、キャビア、黒トリュフ、太刀魚、仔牛、デザート、小菓子、コーヒー
提供期間:~2023年9月中旬
●〈ANAインターコンチネンタルホテル東京〉ピエール・ガニェール
住所:東京都港区赤坂1-12-33 ANAインターコンチネンタルホテル東京36F
営業時間:ランチ 金~日曜・祝日12:00~15:30(13:30LO)
※8月14日、15日は営業、8月16日~24日は休み
ディナー 水~土曜・祝日 18:00~23:00(19:30LO)
※8月9日は休み、8月13日~15日は営業、8月16日~24日は休み
TEL:03-3505-9505
URL:https://anaintercontinental-tokyo.jp/pierre_gagnaire/
※サービス料込み
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。