サンディエゴのリゾート都市にアール・デコ様式の豪勢な家!
サンディエゴ郊外にあるリゾート地、カールスバッド。この海沿いの街にはLAやニューヨークの喧騒から離れて過ごすセレブが集まる。ここに珍しい構造の豪邸を見つけ、華やかに改装したTVパーソナリティでホームデザイナー&ビルダーがいる。彼の邸宅を覗いてみよう。
- SERIES:
- 西海岸リビング&インテリア! vol.7
Carlsbad
カリフォルニア州サンディエゴ・カールスバッド
owner
アンドリュー・ホワイト
ホームデザイナー&ビルダー
2階にあるバーの脇のラウンジ。壁に大きな鏡が配され、中庭のパームツリーや木々を映し出す。落ち着いた色の家具に、差し色であざやかな色の花や植物、クッションや本を加えて、クラシックなハリウッドホテル風を演出。
美術館のような優雅な空間!
玄関からまっすぐ歩いてくると“ギャラリー”と名づけたホールが。女優マリリン・モンローをはじめ、セレブの肖像画や写真を壁にディスプレイ。奥の階段下のホールはホワイトがこの家で一番好きな場所で、「ここに座っていると最高の気分になるんだ」と話す。大小の家具と植物と花と本を絶妙なバランスで配した、スタイリッシュなインテリアの見本がここにある。ちなみに開いた本のページの色合いも、空間の雰囲気を変えるツールとして利用。「時折り、別のページを開くと気分も変わるよ」。
アンドリュー・ホワイト[Andrew White]
1984年、コネティカット州生まれ。
5歳でサンディエゴへ。サンディエゴ州立大学で経営学を学ぶ。
学生時代に自宅コンドミニアムを改装&販売した経験を機にホームデザイナー&ビルダーに。
サンディエゴ郊外のビーチシティ、カールスバッド。ラナンキュラスやイチゴの畑が広がる静かな街だ。その一方で〈レゴランド〉や〈カールスバッド・プレミアム・アウトレット〉、スパホテルやゴルフ場が揃うリゾート都市の顔も。
この街にホームデザイナー&ビルダーのアンドリュー・ホワイトが家を購入したのは2021年。彼はインテリア好き必見のTV番組『ホット・プロパティーズ:サンディエゴ』のパーソナリティも務め、サンディエゴの不動産に熟知。「口コミで知って一目惚れした」という。
家はゴルフ場を見下ろす場所にあり、東と西のウイングに分かれ、ハリウッドをテーマに設計。
「家を買いはじめたのは18歳から。ここは54軒め。オールドハリウッドのテイストを残し、モダンなアール・デコ調にリモデルしたんだ」
家具のほとんどはカスタムメイド。洒落たインテリアを演出するコツを聞くと「魂と人格が大事」としたうえで「大小の家具、植物と花、ブランケット、クッション、本、キャンドルを絶妙なバランスで配置すること」と明かす。
あなたにとって家とは? の問いには「自分の創造性を表現する場所」。常にクリエイティブなことをしながら暮らすことで、生きている実感が湧くのだとか。玄関の天井を見上げると、来客を驚かせるために配した植物を施したアートが。「人の心に印象に残る家を造り続けていきたい」と語る彼は本物のホームデザイナー&ビルダーだ。
邸宅データ
Photo by Ollie Paterson
●敷地面積:1.61エーカー(約1971坪)
●家の面積:1万1300平方フィート(約318坪)
●家の値段:1495万ドル(1ドル135円換算で約20億1825万円)
●部屋数:25部屋(寝室6部屋、バスルームは12室)、2階建て
●築年:1992年
●家族構成:ガールフレンドと2人
中庭の風景を眺めながら食事が楽しめる、フォーマルなダイニングルーム。正方形の格間天井に施されたスモーク・クリスタルのシャンデリアが、部屋の豪華さを強調する。
玄関のホール脇にあるオフィス。写真立てや本や置物など、ゆったりしたディスプレイで重厚な佇まいに。奥にはオフィス専用の洗面所も。
ワインセラーも、ホワイトの手にかかると完成された1枚の絵画のよう。
リゾートホテルさながらのスイミングプール。背景には約300本のパームツリーを植樹。
①プールを望む寝室
Photo by Ollie Paterson
スイミングプールの眺めがいいマスター・ベッドルーム。モーニング・キッチン、暖炉付きのシッティング・ルーム、2人用の広いバスルーム、11坪ほどの大きなウォーキング・クローゼットを併設。スタイリッシュなカスタムメイドの家具は、5つ星ホテルさながら。ゴージャスな気分で朝を迎えられるとか。
②リゾート風テラス
横長のスイミングプールは、全長が約23m。サマーベッドやデッキチェア、パームツリーなどがリゾートホテル風の演出を引き立てる。
③開放感あるキッチン
広大な芝生と花々が広がる裏庭とゴルフ場が見わたせるキッチン。アクセントは朝食用カウンターテーブルの上に置いた大きな花瓶と華やかな花。すっきりとしたインテリアで非日常の洗練さを醸し出す。
④色を効かせた居間
玄関の脇にあるフォーマルなリビングルーム。真向かいの部屋がオフィスのため、客間としても活用。ポイントはロレックス・グリーン色のアクセント・ウォール。アール・デコ調の燭台や大きな金縁の鏡、石造りの暖炉など、美術品のようなインテリアが魅力。木目調の天井の造りも味わい深い。
⑤シックなバスルーム
全部でバスルームは12室。こちらは大きな鏡とシンクがふたつずつある2人用。白と黒で統一し、落ち着ける空間に。
⑥豪華なホームシアター
ムービーシアターは6席を設置。椅子は革製の電動リクライニングシートで座り心地満点。ワニ革の壁紙、大理石の柱、ヴィンテージのアール・デコ調の家具や照明器具を設置。ハリウッドの古い映画館を彷彿とさせる。
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雑誌『Safari』12月号 P51~54掲載
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photo : Kaori Suzuki text : Yoko Fujimoto