“第三のMINI ”の出来栄えは? 〈ミニ〉エースマン
なんともタイムリーなことに、まるでハロウィンのかぼちゃを思わせるような、特別な専用色に包まれた“第三の〈ミニ〉”の動的性能が、昨日世界で報道解禁! 話題のモデルだけあり、すでにちらほらと情報は出ているけれど、実物は報道より……? ということでさっそくレポート!
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そう、今年長らくの沈黙を破って〈ミニ〉はすべてのラインナップを刷新。SUVタイプのカントリーマンシリーズ、そして“クーパー”の名を全モデルに冠することになったミニクーパーシリーズ。そして最後にやってきたのがコレ、エースマンだ。
試乗の舞台になったのは、「2025年までに世界初のカーボンニュートラルな都市を目指す」と宣言していたデンマークのコペンハーゲン。残念ながらこの目標は諸事情により撤回されてしまったのだけど、実は2005〜2021年でも目標の8割に到達する、非常に高い成果を上げている。成功の鍵のひとつは、遠浅の海を持つ地の利を生かした洋上風力発電による再生エネルギーへの切り替え。……ということで、第三の〈ミニ〉ことエースマンの試乗デビューにふさわしいと判断されたと思われる。
そう、エースマンはこれまでにない、全く新しいBEV(バッテリーEV)専用車種となる。サイズは既出のミニクーパー5ドアに極めて近く、全長4080㎜×全幅1755㎜×全高1515㎜。日本の立体駐車場にも収まるサイズ感だ。しかし、このほんのちょっとの大きさが実に頼りがいがあって、荷室も広々。サイドビューではルーフラインもややリアに向かって落ちるように傾斜。都会的なクーペらしさもしっかりと身にまとっているから、どこから見ても〈ミニ〉なのに、どこから見ても新しいという、絶妙の存在感なのはさすがだ。
電動化らしくつるんと仕上げられたフロントフェイスには、新しい八角形グリル(のようなデザイン)が採用され、ライトもちょっと角張った、変形の五角形を採用している。それだけでなく、ポジションランプは3パターンにも光り方を変える。
そして、インテリアこそ秀逸! この新世代〈ミニ〉はどれもディスプレイとコックピットの作り込みが圧巻だけれど、エースマンには粒状の照明がダッシュボードに降り注いでいたり、メーターパネルが廃止されていたりでミニマルなのだけれど〈ミニ〉らしいコッテリさも存分に表現されていて、その濃厚な遊び心にアガること請け合い! これは是非、販売店に足を運んで実物をチェックしてほしい。
グレードはベースのEとハイエンドのSEの2種類。試乗車はSEだったが、こちらは最高出力160kW、最大トルク330Nm(!)を発揮する電気モーターを前輪に持つ。0-100㎞/h加速は7.1秒と俊敏で、バッテリーは54.2kWh。一充電あたりの走行可能距離(WLTCモード)は414㎞と、日常使いには充分だ。しかし、本当に驚いたのはそのグイグイ来る〈ミニ〉らしい元気な飛び出し感ではなくて(それもあるけど)、超なめらかなサスペンション!
荒れた郊外路でも車重をしっかりといなし、ダイレクトなフィールと接地感があるけれど、欠けや荒れに対しては過敏さを引っ込める、まるでこれまでの〈ミニ〉にはないような、ちょっとオトナな感触を味わえるのだ。そうそう、この世代からはステアフィールも非常に軽やか! 個人的には〈ビー・エム・ダブリュー〉傘下になってから、今の世代のモノが最も好み。是非試乗してほしい!
★DATA 〈ミニ〉エースマンSE
●全長×全幅×全高:4080×1755×1515㎜
●車両重量:1740㎏
●ホイールベース:2605㎜
●一充電走行距離(WLTCモード):414㎞
●モーター最高出力:160kW(218PS)/7000rpm
●モーター最大トルク:330N・m/50〜4500rpm
●駆動方式:前輪駆動
●税込み価格:556万円
●MINIカスタマー・インタラクション・センター
TEL:0120-3298-14
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