〈レンジローバー〉ヴェラール
年齢を重ねれば、おのずと本物志向になるもの。日頃からいいモノに触れたいと願う『Safari Online』読者諸兄なら当然だと思う。しかも、そう簡単に買い替えのきかない“クルマ”となれば、なおのこと。だけどトレンドもキッチリ押さえておきたい、ですよね?
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トレンドといえば、依然ブームの収まるところを知らないSUVはまだまだ“買い”。最近はオンロード系SUVが各社から矢継ぎ早にリリースされ、まさに雨後のタケノコ状態。となれば、ユーザーにとっては選ぶ楽しみが増えて嬉しい悲鳴の反面、じゃあ一体どうやって選べばいいの?という混乱も……。
もしあなたがオンロード系SUVの洗練されたルックスを求めつつ、見た目にそぐわないほどに卓越したオフロード性能も欲しい、な~んて思っている超欲張りさんなら、こんな選択肢がある。〈レンジローバー〉ヴェラールだ。
日本導入は2017年。その威風堂々たる流麗な姿は注目を集めたものだが、今年2018年1月に“ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー”を受賞。改めてその美しさが見直されている。
同社のオンロード系といえば、先に発売された“イヴォーク”が存在する。キュッと締まったサイズ感で若々しさを感じさせるイヴォークよりも、ヴェラールは大きめのボディサイズ。その利を生かし、押し出し感ある佇まいで、クールな威圧感すら漂わせている。本格派オフローダーであるブランド長男“レンジローバー”、そして次男“レンジローバー・スポーツ”とは明らかに性格を分けて、砂利道よりも都会の夜景が似合いそうな風情は、実に端正だ。
同社お得意のレザーワークは完璧に車内を覆って、静寂すらも感じさせるクリーンな仕上がり。さらに目を奪うのはインパネにあしらわれたタッチパネル方式の2画面式のインフォテイメント・システム。このグラフィックが、ため息が漏れるほどに美しいのだ。特に夜間、暗闇に浮かび上がる精緻なインフォメーションは、まるで映画のようで見惚れてしまうほど。
しかし、ヴェラールのスゴさはデザインだけじゃない。
パワートレーンは3種類あり、日本導入当時から用意されていたガソリンの3ℓV6スーパーチャージャーだけでなく、2ℓ直4ターボに加え、ディーゼルの直4ターボも用意されている。すべて8速ATとの組み合わせで、どれも相性に申し分なし。3種ともにパワフルだが、ゆったりとクルーズを楽しみたいならV6、キビキビとしたハンドリングと軽快感を楽しみたいなら2ℓターボ、トルクと燃費を求めるならディーゼルと選び分けてほしい。
さらに、“砂漠のロールス・ロイス”と呼ばれたレンジローバーをフラッグシップに掲げる、同社モデルならではの悪路走破性を併せ持っていることこそ、ヴェラールの真価だ。
常に駆動を路面状況に合わせて可変させるフルタイム四輪駆動システムに加え、ボディとステアリングの動きを1秒間に最大500回モニタリング(!)して最適化する可変ダンパー、それから、“レンジローバー”&“ランドローバー”が擁する技術の粋を集結したテレインレスポンスは、モード選択により走破性を完璧に網羅するというもの。さらにヴェラールにはこのテクノロジーを進化させた、テレインレスポンス2オートがオプションで用意される。走れない道はない、といわれるテクノロジーを内包する美形SUVなのだ。
★DATA 〈レンジローバー〉ヴェラールD180、P380
●全長×全幅×全高:4820×1930×1685mm
●ホイールベース/2875mm
●最大渡河水深/650mm(電子制御サスペンション)、600mm(コイルサスペンション)
●エンジン:D180 =2ℓ直列4気筒ディーゼルターボエンジン、P380=3ℓV型6気筒スーパーチャージドガソリンエンジン
●トランスミッション:8速AT
●最高出力:2ℓ直4=132kW(180PS)、3ℓV6=280kW(380PS)
●最大トルク:2ℓ直4=430Nm(43.8kg)、3ℓV6=450Nm(45.9kg)
●駆動方式:AWD(四輪駆動)
●税込み価格:699万円~
●ランドローバーコール
TEL:0120-18-5568