F1譲りのメカを持つ“フルハイブリッド”SUV! 〈ルノー〉アルカナ
燃費のよい輸入車といえば、真っ先に浮かぶのはナニ? プラグインハイブリッド? マイルドハイブリッド? それともディーゼルエンジン? いやいや、実は、輸入車でただ1台、フルハイブリッドという選択肢があるのをご存知? WLTCモード燃費は実に22.8km/ℓ。そう、これなら国産フルハイブリッドにも負けてはいない。しかもこのメカニズム、なんとモータースポーツの頂点、F1譲りだっていうんだから、走りにも期待マックス。つまり、海へ山へとアクティブに日本中を駆けまわるアナタにも、ピッタリってこと! 〈ルノー〉アルカナだ。
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さて、フレンチテイストが存分にちりばめられた、デザインから見てみよう。まずはその流麗なスタイリング。端正でシャープな印象を与えるライトまわりの造形に、メタルの多用されたグリル周辺。さらにプレスラインの効いたボンネットフードで、かなりピリッとした辛口デザイン。最低地上高の高いSUVというパッケージなのに、ひと目で都会的でモダンなインパクトをもたらしてくれる。
その最大の理由はやはり、リアエンドに向かって強く傾斜を付けたクーペシルエット。リアエンドもチューブLEDライトでキュッとセクシーさを漂わせ、鈍臭さを微塵も感じさせない、さすがの美しさだ。
インテリアも同じく、ファンシーな要素のひとつもない、ピリッと辛口な仕上がり。メータークラスターもフルデジタルになり、情報の精査がなされた。メインディスプレイは10.2インチと小柄だが、それがまた、アルカナのストイックさを象徴するようで好感が持てる。現在、ナビはスマートフォン連携に依存するが、ゆくゆくはオプション設定も登場の予定だという。
肝心のF1テクノロジーだが、もちろんその粋はハイブリッドシステムに集約されている。アルカナのハイブリッドシステムはEテックハイブリッドと名づけられ、スターター&ジェネレータに駆動用モーター2基を備え、1.6ℓ直4エンジンを搭載する。これに組み合わされるのが、同社F1由来のトランスミッションだ。この電子制御のドッグクラッチ マルチモードATが、モーター+エンジンという異なる動力をシームレスかつ効率的に引き出す。つまり、100%エンジンモード、ハイブリッドモード、そして100%ガソリンモードと、3つのシーンをマネジメントするのだ。
さて、今回はアルカナを味わい尽くすために、かなりの距離と時間を一緒に過ごした。高速道路〜ワインディング〜一般道まで1週間くまなく体感したが、最も気に入ったのは〈ルノー〉らしいタフな走りが、加速〜高速域までまんべんなく網羅されていたこと。それが国産フルハイブリッドには決して再現できないくらいの、エキサイティングなラテン味だったこと(喜)。さらに、ワンタンク1000kmの走行距離の長さ! いやはや、この燃費でこの走りを堪能できるなんて素晴らしい。あまりの仕上がりのよさと現実的すぎる燃費性能に、メロメロになった一週間だった。
★DATA 〈ルノー〉アルカナ R.S. ラインE-TECHハイブリッド
●全長×全幅×全高:4570×1820×1580mm
●車両重量:1470kg
●ホイールベース:2720mm
●エンジン:1.6ℓ直列4気筒DOHC 16バルブ
●エンジン最高出力:69kW(94PS)/5600rpm
●エンジン最大トルク:148Nm(15.1kgm)/3600rpm
●メインモーター最高出力:36kW(49PS)/1677~6000rpm
●メインモーター最大トルク:205Nm(20.9kgm)/200~1677rpm
●サブモーター最高出力:15kW(20PS)/2865~10000rpm
●サブモーター最大トルク:50Nm(5.1kgm)/200~2865rpm
●トランスミッション:電子制御ドッグクラッチマルチモードAT
●駆動方式:前輪駆動
●税込み価格:429万円
●ルノー・コール
TEL:0120-676-365
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