記念に贈られた1本はかけがえのない宝物! 万年筆は人生の軌跡を描く 万年筆 かけがえのない存在!
アフリカやアジア、中東のラグジュアリーホテルで要職を歴任し、現在は〈インターコンチネンタルホテル大阪〉の総支配人を務めるマイケル・マクベイン。これまで愛用してきた万年筆を振り返るとどれも人生の大切な思い出や記憶と深く結びついているという。世界を渡り歩いてきた名ホテリエの万年筆には、果たして、どんな"物語"が秘められているのだろうか!?
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- ビジネスエリートの愛する万年筆! 第41回
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PROFILE
1967年12月23日、南アフリカ共和国出身。ヨハネスブルク大学とサザンサン・ホテル・グループによる、ホテル経営コースを修了。中国で勤務した後、南アフリカやアゼルバイジャンでは宿泊とマーケティング責任者を務め、2000年から’17年にかけて、南アフリカやエジプトのホテルで総支配人を歴任。’17年8月より現職に。アナログな万年筆を愛用する一方、ガジェット好きとしても知られ、〈アップル〉プロダクツのファンでもある。
同僚への手紙
ニシダさんへ
いつもとても楽しく
働くことができています。
ありがとう。
̶マイケル
万年筆は、大事な思い出を物語る記念品!
母国の南アフリカ共和国で一流ホテリエとしての教育を受け、27年にわたってキャリアを積み重ねてきた〈インターコンチネンタルホテル大阪〉総支配人のマイケル・マクベイン。愛用してきた万年筆について尋ねると、はじめて使った1本についての思い出を語ってくれた。
「あれは、25年前のこと。まだ結婚する前だった妻からのプレゼントでした。母国のホテルから香港のラグジュアリーホテルに転勤することになったときで、そのキャリアアップを記念する贈り物として、万年筆とボールペンなどが3本セットになったギフトをくれたのです」
その彼女とは遠距離恋愛を続けながら愛を育み、現在は夫婦として20年以上も寄り添っている。そして、最初の万年筆同様、現在愛用中の万年筆も大切な思い出とリンクしているようだ。
「“スターウォーカーレジン”は、エジプトのホテルで総支配人を務め、離れることになったときにスタッフがくれた贈り物です。そのホテルは1400名もの従業員を抱える巨大リゾートでしたが、私が支配人を務めた時代に大きな成功を収めていました。そうした貢献に対する感謝の気持ちとして、これほど素敵な万年
筆を贈ってくれたのだと思います」
マイケルにとって、愛用してきたすべての万年筆が人生における大切な出来事を記念する存在。1本1本に忘れられない思い出が刻みこまれているのだ。そんな彼が万年筆を使うのは、ゲストに贈るカードやパーソナルな用途にのみ。
「万年筆を使っているときは、ノスタルジックな気分になれる特別な時間です。私の場合、長文には使いませんが、短文に気持ちをこめて書くときの筆記具としては、これに勝るものはありません」
節目の記念に贈られた万年筆はどれもマイケルの宝物だ。奇しくも今年は、〈インターコンチネンタルホテル大阪〉が、開業5周年を迎えるアニバーサリーイヤー。様々な記念イベントとともに、忘れられない1年になることは間違いない。
愛用の万年筆
マイスターシュテュック 149
/モンブラン
詰まったキング・オブ・万年筆!
〈モンブラン〉の中でも同軸が太く、ペン先の走り方にも安定感のあるモデル。香港のホテルに勤めていた際に知人のバンカーが使っている様子が最高にクールだと賞賛していたところ、その知人から新品を贈られた思い出の品。持ち歩いたりせず、大切に使い続けている。
/モンブラン
エジプト時代を象徴する1本!
ともに働いた従業員から、感謝の気持ちをこめて贈られた“スターウォーカーレジン”。キャップトップの透明ドームに、ホワイトスターが浮かび上がるデザインが印象的。特殊なカプセルケースの採用で、気温の変化に左右されずなめらかな書き味を楽しめる名作だ。
ロマンあふれる
空時計とのコンビで
雰囲気ある手元に!
クラシカルな万年筆を愛用するマイケル。そんな本格派の雰囲気に合わせるように、手元には〈IWC〉の時計をチョイス。主張しすぎることなく、それでいて男のロマンと個性をさりげに醸す手元作りで、名門ホテルの総支配人としての風格と信頼感を漂わせている
上手に使い分け!
〈アップル〉などの多くのデジタルガジェットとともに、〈モンブラン〉や〈ファイロファックス〉などのアナログ文具も愛用。これは、自分が本当に心地よいと思えるものを丹念に探していった結果なんだとか
COMPANY DATA
INTERCONTINENTAL OSAKA[インターコンチネンタルホテル大阪]
開業5周年を迎え、記念イベントが話題!
JR大阪駅に直結する総合商業施設、グランフロント大阪に215室の客室を有する名門ラグジュアリーホテル。長期滞在にも利用できる57室のレジデンスも完備。開業5周年を迎える記念の今年、多彩なイベントを毎月のように開催。今年要注目のホテルだ。
雑誌『Safari』7月号 P204・205掲載