【11選】世界で祝うニューイヤー!
いよいよ2024年! 厳かな日本の正月もいいが、海外の華やかなカウントダウンや花火も体験してみたい。なかには寒中水泳や松明の行進といったユニークな風習もある。大晦日からニューイヤー、旧暦の正月まで、世界のお祝いを巡って新年を景気よく迎えよう!
- SERIES:
- 春夏秋冬 季節のトラベラー! vol.8
幸運を祈るニューイヤー
日本のお正月は、新年の神様である“年神様”を家にお迎えする行事。12月からすす払いをはじめ、年神様が家を探す目印となるように門松やしめ飾りなどの正月飾りを準備する。そして家族で初日の出を拝み、年神様にお供えしたおせち料理をいただき、初詣で参拝することで、新年の幸せと無病息災を祈る。
同じように盛大に祝うものの、正月の時期が異なるのが多くのアジアの国々。旧暦を採用しているため、毎年1月下旬から2月中旬頃に迎える旧正月が新年のタイミングとなる。なかでも爆竹を派手に鳴らす、中国の“春節”のお祝いはよく知られている。穏やかな日本の正月とはかなり違うが、実はこれも邪気を追い払うためのおまじない。午前0時に家族団らんを願って餃子を食べたり、福字を扉に貼って福を呼び込んだりするなど、そこに込められた思いは日本と共通する。
一方、キリスト教圏では直前にクリスマスというビッグイベントがあるため、1月1日は数ある祝日のひとつ。年越しの瞬間こそ、盛大に祝うものの、1月2日以降は会社や店も通常営業がほとんどだ。それでも年越しの瞬間に、ブラジルでは願いごとによって下着の色を変え、スペインではブドウを12粒食べる。五穀豊穣や縁結び、平和や金運など願いは様々だが、「新年をよい1年にしたい」という願いと決意は世界共通。新しい年の幕開けを、思いを込めて祝いたい。
オーストラリア
世界の大都市の中で、先駆けて新年を迎えるのがシドニー。大晦日のオペラハウス周辺には人が押し寄せ、21時からは子供も楽しめるファミリー花火、その後メインのカウントダウン花火が打ち上がる。ちなみにシドニーは夏時間を採用しており、日本より2時間早く新年を迎える。
アラブ首長国連邦
ドバイにある世界一高い建造物(高さ829m)の年越し花火。ビル全体から花火が噴き出し、また巨大なLEDスクリーンとしてカウントダウンや新年のメッセージも映し出す。鑑賞の特等席は足元のドバイファウンテン沿いのレストランで、1人10万円超えの予約席も。噴水とレーザー照明が花火と連動する演出は必見。
イギリス
起源はバイキング時代ともいわれる、年末年始4日間続くスコットランドのお祭り。首都エディンバラでは、12月30日のトーチライトセッション(松明行列)を皮切りに、コンサートや花火などを開催。なお、イギリスではスコットランドのみ、祭りが終わる1月2日も祝日。
日本
茨城県・大洗磯前神社の鳥居と、太平洋から昇る太陽の共演が見られる首都圏屈指の初日の出スポット。御祭神が降臨した岩礁は“神磯”の名前で崇められている。元日の日の出時刻は午前6時50分頃。直前には神社の神職による初日の出奉拝式が厳かに行われる。
中国
明の時代の庭園や街並みが、美しく保存・再現されたエリア。土産屋や小籠包の名店などもあり、上海きっての観光地として人気。普段から夜間のライトアップが幻想的だが、旧正月(2024年は2月10日)が近づくと飾り提灯が施され、新春ムードがぐっと高まる。
日本
長野県野沢温泉村で1月15日の小正月に行われる祭り。高さ十数m、広さ8m四方の社殿を舞台に、火つけ役と火消し役が攻防戦を繰り広げる。豪快に酒が振る舞われるので、飲みすぎにはご注意を。翌朝、残り火で餅を焼いて食べると、1年間健康に過ごせるという言い伝えがある。
ブラジル
南半球のブラジル、大晦日や元日のビーチは多くの人で埋めつくされる。実はブラジルには正月にまつわる開運ジンクスが多々ある。願いを込めながら7回波を飛び越えたり、晴れ着として白い服を着て出かけたり、願いごとにちなんだ下着を着たり、験担ぎに熱心だ。
台湾
台湾北部、新北市のお祭りで、旧正月の15日め(元宵節。2024年は2月24日)に開催。見学は自由だが、ランタンを飛ばすには整理券が必要となる。赤は健康、黄は金運と、願いごとによってランタンの色が異なり、4色混合も人気。近くの街、十分では祭りの日以外でもランタン飛ばしを体験できる。
イギリス
イギリスの国会議事堂、ウエストミンスター宮殿。その時計台ビッグベンでは、年越しのカウントダウンののち、0時の瞬間に鐘の音が荘厳に鳴り響き、これを合図にテムズ川沿いでは盛大な花火が打ち上がる。巨大観覧車ロンドンアイ周辺が人気の鑑賞ポイントだ。
オランダ
元日、新年を祝う寒中水泳大会が各地で開催されるオランダ。1960年代に国内の水泳クラブがはじめたのが発端とされる。海抜ゼロ国家で、運河の多いオランダは、子供の頃から溺れないために水泳のディプロマ取得が必須。泳ぎが得意な国民性ならではの正月イベント。
アメリカ
世界中で一番有名な年越しイベントといえば、やはりここ!? 110年以上続く伝統行事で、100万人を超える参加者が大合唱でカウントダウンを行う様子は、寒さも吹き飛ぶほどの熱気。大量の紙吹雪が舞い、花火が打ち上げられる中、参加者同士で新年の挨拶を交わす。
雑誌『Safari』2月号 P109~114掲載
“春夏秋冬 季節のトラベラー”の記事をもっと読みたい人はコチラ!
●『Safari Online』のTikTokがスタート!
こちらからアクセスしてみて!