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2022.03.05


【須田侑太郎】チームがひとつになり、やるべきプレイの手応えを掴めた試合!

Bリーグの強豪を渡り歩いてきた須田侑太郎は、今期から名古屋ダイヤモンドドルフィンズの主力として戦っている。新天地のチームがひとつになった試合が、持ち味である闘志剥き出しのプレイスタイルに火をつけたようだ。

YUTARO SUDA
TURNING POINT【須田侑太郎】チームがひとつになり、やるべきプレイの手応えを掴めた試合!2021年12月4日
B.LEAGUE
2021-22シーズン 第9節
VS 島根スサノオマジック

プロデビューを果たした栃木ブレックスで、Bリーグ初代王者の栄冠に貢献。キャリア8シーズンめを迎えた今期は、名古屋ダイヤモンドドルフィンズのユニフォームをまとってコートを躍動する須田侑太郎。そんな須田が、分岐点として選んだのは、新天地で今シーズン初となったBリーグ2021ー22シーズン第9節、島根スサノオマジック戦。攻撃力の高さを持ち味とするチーム同士の対戦として注目を集めた試合だ。

「チームがようやくひとつになった。そう感じることができた試合でした。名古屋ダイヤモンドドルフィンズは、僕を含めてメンバー、ヘッドコーチもガラッと変わった新体制で、今シーズンを迎えました。選手のタレント力もあり、“今期の名古屋は怖い”という前評判もありましたが、いざ開幕するといいときはいいけど悪いときは全くダメ。開幕当初は、非常に波があるチームでした。自分たちが進むべき方向性が見えていないという状態でしたね。そんな状態だったところで、島根スサノオマジックという強豪を相手に自分たちのやりたいことができ、勝ちきれたのがこの試合。特に今期は試合の立ち上がりが悪く、そのままズルズルといってしまうことが多かった。この試合でも第2クォーターあたりまではその悪い部分が出て、相手のポゼッションゲームでした。でも、そこから巻き返すことができ、試合をドミネート(支配)することができた。これは大きな自信になりましたね。実際、このゲームでの勝利を経験してからは、以前のような波がなくなり、チームとしても自信を持ってプレイできるようになった。みんなが感じていたモヤッとしたものがなくなり、同じ方向を向くことができたともいえるかもしれません。そうした意味で、大きな分岐点であったことは間違いないです」

須田があざやかなアシストを決めたシーンでは、自分自身がやるべきプレイの手応えも掴んだという。

「第4クォーターの終盤。齋藤拓実選手の動きに合わせて僕がアタックを仕掛け、右サイドのレイ・パークスジュニア選手にパスしてスリーポイントが決まりました。今は自分でも得点を狙っていますが、僕がディフェンスを引きつけて優れたシューター陣を生かす動きも自分に課していること。その意味で、やりたかったことができた試合でもあります」

チームがひとつになって流れを掴んだ一方で、現時点の自分自身には厳しい目を向けているようだ。

「これは今に限ったことではないのですが、調子がいいときにケガをしてコンディションが落ちる、アップダウンを繰り返すことが何度かありました。今期も序盤はよかったのですが、やはりケガをしてしまった。ただ、こうしたときは現状を受け入れ、目の前の課題をひとつひとつクリアしていく。そうすれば、いい波に乗れることは経験でわかっています。シーズン序盤で自分は結果を出せる選手であることを証明できていますから」

Bリーグの強豪を渡り歩き、トム・ホーバスをヘッドコーチに迎えた新体制の日本代表にも選出された。しかし、おごることなく新天地では“殻を破る”という課題を自分に課しているという。

「突き抜けるべき壁を突き抜けることができなかった。それは、昨シーズンのアルバルク東京で強く感じたこと。主力選手のケガなどでチーム内の役割が変わったときに自分が中心になると意気込んだのですが、力を発揮しきれず苦い思いをしました。チームを引っ張る存在になるべきときに、自分はそういう選手じゃないと逃げた部分があった。今思えばそういう思考でしたね。かつて味わったことのない悔しさを味わいましたが、その経験から逃げずに向き合い、破れなかった殻をこのチームで破りたいと思っています。年齢的にもここで一歩前に出る勇気を持ってチャレンジをしないと、そこまでの選手で終わってしまう。選手としてワンランク上のステージに立つためにはこの挑戦が必要だし、この殻を破ったときに見える景色を見たいんです」

その先には日本代表も見据えている。

「初選出してもらった昨年11月の中国戦では結果を残せなかったので、次のチャンスがあればもう一歩前に出て持ち味を出したい。ただ、そのためにはリーグ戦でこれから対戦していく強豪を相手にどれだけ自分を出せるのかが重要。その先に優勝や日本代表が見えてくる。失敗するか成功するかというより、挑戦をすることが大切。今が自分にとってその局面だと強く感じています」

【須田侑太郎】チームがひとつになり、やるべきプレイの手応えを掴めた試合!ⒸNAGOYAD

バスケットボール選手

須田侑太郎
YUTARO SUDA
1992年、北海道生まれ。東海大学で頭角を現し、4年次に副主将としてリーグ優勝とインカレ2連覇に貢献。2014年栃木ブレックス入団。Bリーグ開幕年(2017年)に初代王者に。琉球ゴールデンキングス、アルバルク東京を経て、2021年名古屋ダイヤモンドドルフィンズ移籍。

TAMURA'S NEW WORK[川田将雅×ラヴズオンリーユー]【須田侑太郎】チームがひとつになり、やるべきプレイの手応えを掴めた試合!「日本馬が勝てていなかった世界最高峰のレースをはじめて制した川田騎手から"記念になる作品が欲しい"と依頼をいただいて描きました。レース中は汗をかく馬の体質や耳の傾きといったディテールも、川田騎手からのアドバイスを参考に忠実に表現しています」

特別な勝利を讃える作品

今回の作品で描いたのは、トップジョッキーの川田将雅とラヴズオンリーユーの名コンビ。米競馬の祭典ブリーダーズカップで日本馬初の優勝という快挙を成し遂げた瞬間を田村流に表現した。

「ゴール前の激しい競り合いを制した瞬間の険しさ。そして、勝利して安堵したときの穏やかさ。対照的な2つのシーンを一枚の絵の中で表現することで、この勝利が特別なものであることが浮き彫りになればと思って描きました」

騎手の表情にも特別な意味を込めた。

「川田騎手はあまり喜びを顔に出さない“競馬界の笑わない男”といわれています。でもそれは、馬が出走するまでの過程には厩舎スタッフなどの多くの人たちの努力があり、自分は最後の責任ある仕事を託されているだけという思いがあるからだと聞きました。その川田騎手が歓喜する表情を浮かべた瞬間を描いたこの作品で、勝利に貢献したすべての方々に喜びを共有してもらえたら嬉しいです」

<img src=アーティスト
田村 大
DAI TAMURA
1983年、東京都生まれ。2016年にアリゾナで開催された似顔絵の世界大会、ISCAカリカチュア世界大会で総合優勝。アスリートを描いた作品がSNSで注目を集め、現在のフォロワーは10万人以上。その中にはNBA選手も名を連ねる。海外での圧倒的な知名度を誇る。Instagram:@dai.tamura

 
Information

雑誌『Safari』4月号 P166~168掲載

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イラスト=田村 大 文=遠藤 匠
illustration : Dai Tamura text : Takumi Endo
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