旨みが凝縮されたソースとともに味わう、究極の隠れ家フレンチ!
グルメ激戦区のひとつ、東京・恵比寿の一角に1日1組限定のレストラン〈ソーセ〉がオープンした。年末も近づき、親しい人たちとゆっくりとディナーを楽しむのにぴったりだ。余分なものをそぎ落とし、かつ、余計なものを加えることなく、手間をかけて旨みを凝縮させるという、ある意味ヘルシー視点で生み出される料理10皿を、おまかせのコースで堪能したい。
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- カラダが喜ぶヘルシー料理! 〈ソーセ〉
JR・東京メトロの恵比寿駅より徒歩7~8分の場所に、2021年10月にオープンしたレストラン〈ソーセ〉。入居するビルの1階でインターフォンを押し、地下1階の店へ案内されるというシステムだ。メニューはおまかせのコースのみ。「フランス料理のソースの魅力をとことん楽しんで欲しい」と語るのは、シェフの郡司一磨氏。
店名の〈ソーセ(Saucer)〉は、フランス語で「ソースをかける」「(皿の)ソースをぬぐいとる」といった意味。テーマはコンデンスト(凝縮)&ミニマル(余計なものをそぎ落とす)。素材のよさや旨みを引き出し、味わいや香りが凝縮されたソースとともに味わう料理を、緩急をつけた10皿前後のコースに仕立てる。
まずは、すべての料理のベースとなっている“トリプルコンソメ”から。三段階の工程を経て、3日間かけて丁寧に作られる、まさに凝縮された液体である。
ディナーコース1万6500円より、“トリプルコンソメ”
“トリプルコンソメ”は、さまざまな味わいと香りが凝縮された1杯。これを飲むことでおなかを温めながら、料理のベースの風味を知る。複雑かつ澄んだ味わいで余韻も長い。続く料理への期待が高まってくる。
ディナーコースより、“自家製パンと季節のソース”。写真のソースはポルチーニ
コースの前半に供される、パンとソースという異色のひと品。この時季、ソースはポルチーニ。パンを手でちぎって、ソースをぬぐって食べる。あっという間にパンを食べきってしまいそうなほど、後を引く美味しさ。レストランではNGとされる「ぬぐって食べる」を、正々堂々とできるという喜びもある。
ディナーコースより一例。“湯葉で巻いた毛蟹のフリット ワタリガニのアメリケーヌソース”
カリカリっとした湯葉に潜むのは旨みたっぷりの毛蟹。松の実やエストラゴン、レモンなど様々な風味も加わっている。濃厚なワタリガニのソースとの相性が悪いわけがない!
ディナーコースより一例。“フランス産ウズラのローストとコンフィ 寿雀卵ソース”
ウズラをローストとコンフィという2つの調理法で。コンソメと焼いたウズラや香味野菜などを合わせたソースと、神奈川県伊勢原市産の寿雀(じゅじゃく)卵の濃厚かつなめらかな卵黄を絡めて味わう至福のひと時。
郡司シェフは料理の世界において、若くして重要なポジションであるソーシエ(ソース担当)に抜擢された経歴を持つ。渡仏して研鑽を積み、日仏の名店で多くの経験を積んだ人物だ。
食材は産地やブランドにこだわらず、縁あって出合い、自身が美味しいと感じ、目指す料理に合うと思ったものを仕入れる。料理のテーマである、コンデンスト&ミニマルを、コースを通して体感することができる。
そして、食器はフランスのジアンをメインで使う。花や鳥など自然をテーマにしている点も、自分の料理と相性がいいと郡司氏は語る。
料理に寄り添うワインは、フランス産が中心。グラスワイン(1800円~)も用意されているが、ここでは、その日のメニューと絶妙な相性を楽しめる“ワインペアリング”(8800円~)をオーダーしたい。
カウンター4席、テーブル席8席の店内。料理を仕上げるシェフの手元も見られる
4~8名までの1日1組限定のレストランだから親しい人、大切な人たちとの集いに。そして、「彼女と2人っきりでスペシャルなひと時を過ごしたい」という望みには“応相談”とのことだ。
●ソーセ
住所:東京都渋谷区恵比寿西2-7-10 えびす第3 B1
営業時間:18:00~20:30LO
定休日:日曜
TEL:03-6712-7713
※サービス料10%別。
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