野菜カレー
前回に引き続き、“ホテルで食べるカレー”をご紹介したい。これはもう定番中の定番ともいえるかもしれないが、〈帝国ホテル 東京〉のカレーはご存知? 大人であれば伝統のカレーソースは試したいところ。特に野菜をたっぷりと使った野菜カレーは女性に大評判!
帝国ホテルのフラッグシップである〈帝国ホテル 東京〉。その1Fにある“パークサイドダイナー”は早朝から深夜まで営業しており、大きな窓から差しこむ心地よい光と開放的な空間がウリ。
帝国ホテル流ダイナースタイルを追求したダイニングでは、パンケーキやアメリカンクラブハウスサンドイッチ、シーザーサラダに加えて、ハンバーガーやグリル料理、アメリカンスタイルのパイやサンデーを楽しめる。しかし、そこでとびきりおすすめしたいのが、帝国ホテル伝統のカレーソースで作る“野菜カレー”(2500円、税込・サ別)だったりするのだ。
時間と手間をかけられたカレーソース!
伝統のカレーソースは、第8代料理長の石渡文治郎がヨーロッパ修行で身につけてきたもので、1930年代からメニューに登場。素材にこだわり、時間と手間をかけて作られている。
野菜をバターでよく炒めたところにカレー粉を入れてルーを作り、ブイヨンを加えとろみが出るまでコトコト煮こんで仕上げるのだ。“パークサイドダイナー”では独自のスパイスを加えて進化させている。
カレーソースには様々な野菜のエッセンスが溶けこんでいるので、舌先に複雑な甘味が感じられ、口中に豊かな香味が広がっていく! 炒めた野菜はあえて裏ごしをしていないので、ツブツブ感が残っており、カレーソースやライスとの間でコントラストを生む。
野菜たっぷりで彩りもあざやか!
ブロッコリー、ジャガイモ、カボチャ、ナス、ミニアスパラガス、プチトマトといった6種類の野菜にエリンギ、ミックスビーンズが具材となっており、野菜がたっぷり。蒸してバターで和えたジャガイモはホクホクしており、オリーブオイルでソテーし、白ワインで風味をつけたエリンギはフランス料理のガルニチュールのような上品さがある。
実をいえば、“野菜カレー”は、野菜をたくさん食べたいというゲストのリクエストに応え、10年以上前に試行錯誤して生み出された。それだけに、どの野菜も大きめにカットされており、食べ応え満点なのだ。それに、野菜だけを使ったカレーはあまりないし、彼女もきっと喜んでくれるはず!
●〈帝国ホテル 東京〉パークサイドダイナー
住所:東京都千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテル 東京 1F
営業時間:6:00~23:00
※“野菜カレー”の提供は11:00~23:00
TEL:03-3539-8046
URL:https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/restaurant/parkside_diner/
1976年台湾生まれ、後に日本国籍。ブッフェ、フレンチ、鉄板焼、ホテルグルメ、スイーツをこよなく愛する。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。テレビや雑誌で活躍し、料理コンクール審査員、講演、プロデュースも多数。2017年8月「一般社団法人 日本ブッフェ協会」設立、代表理事就任。