【Vol.26】BOND NO.9[ボンド・ナンバーナイン]
シェ・ボンド オードパルファム〈右〉 シンプルな香りの構成がかえってパワフルに感じられる 同ブランド創業の地の名を冠した記念碑的存在。シトラス、ハーブティー、サンダルウッドとシンプルだが奥深い香りで根強い人気がある。纏うとパワフルなエグゼクティブ気分。 …
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- 同じブランドでも“香り”は大違い!
シェ・ボンド オードパルファム〈右〉
シンプルな香りの構成がかえってパワフルに感じられる
同ブランド創業の地の名を冠した記念碑的存在。シトラス、ハーブティー、サンダルウッドとシンプルだが奥深い香りで根強い人気がある。纏うとパワフルなエグゼクティブ気分。
100㎖ 3万3400円(ボンド・ナンバーナイン/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品事業本部)
サットン プレイスオードパルファム〈左〉
国連のあるサットン プレイスをイメージした多面的な香り
アジなブラウンのボトルが印象的なこちらは、ピンクペッパーで刺激的にはじまり、やがてジャスミン、リリーという優しい雰囲気へ。そこにレザーのアニマル調でセクシーさも。
100㎖ 4万1600円(ボンド・ナンバーナイン/ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品事業本部)
フレグランスアドバイザー MAHO
フレグランスアドバイザー外資系メーカーや香水関連会社を経て独立。セミナー講師のほか、パーソナルカウンセリングサロン“プライベート トワレ”を運営
刺激的でパワフルなアメリカを体現する香り!
NYをテーマにしたブランドで、世界中にファンを持つのがこの〈ボンド・ナンバーナイン〉。独特な世界観から生み出される香りは、もはや芸術の域に達するほど。年を重ねた大人の男を刺激する!
――ボトルは同じで、色やデザインが変わる〈ボンド・ナンバーナイン〉ですね。
MAHO(以下M) それぞれのボトルでNYのエリアをオマージュした香水を展開しているの。東京でたとえると、銀座の香り、六本木の香り、といった感じ。
―― ああ、なるほど。定番の“シェ・ボンド”は、ブロードウェイの隣のボンドストリートに由来してるんですね。
M 定番とはいえ、2003年の創業発売でまだまだ若いブランド。けど、この圧倒的な存在感があるのはさすがなの。
――見た目は透明で爽やかなのに、とてもパワフルな感じがします。
M いい意味でスタンダード。期待を裏切らない香りよね。シンプルだからこそ、力強いの。もし、若々しく颯爽とした感じが欲しいなら“シェルターアイランド”という香水もおすすめよ。
―― 新作の“サットン プレイス”は国連がある場所だそうですね。
M 外交をテーマにしたんですって。貫禄があるんだけど、それってレザーのおかげ。男性の定番のシプレ フレッシュという香調だけど、オリエンタルな要素もあって渋くて、かっこいいわ。
――人種のるつぼであるNY的な。
M グローバルな雰囲気がまさにアメリカン。新作も定番もオードパルファムといって、香料の賦香率が高いので香り自体がしっかりしていて、長く続くの。どちらも背筋が伸びるような香り。でも、日本人なら腰とか服に隠れるところにスプレーするのがちょうどいいくらい。
―― はい、つける量にも気をつけます。それにしても、いいお値段ですね。
M セレブにもファンが多いから、そんなことは気にしちゃダメなのよ。
雑誌『Safari』5月号 P315掲載