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2022.01.06


【よりぬき】ヒューマンドラマ映画5選!

Safari Onlineの人気記事『【まとめ】絶対感動!ヒューマンドラマ映画21本!』から、傑作ヒューマンドラマ映画を5作よりぬき! まだまだヒューマン映画を観たいという人は、リンクからアクセスしてみて!

 


『ノマドランド』
製作年/2020年 原作/ジェシカ・ブルーダー 製作・監督・脚本・編集/クロエ・ジャオ 製作・出演/フランシス・マクドーマンド、デビッド・ストラザーン、リンダ・メイ 

オスカーを制した感動作!
先日のアカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演女優賞を獲得した話題作。経済破綻で自宅を手放すことにした主人公ファーンが、ワゴン車を住居にして働き口を求めて転々とする。物語だけ聞くとシビアで重い印象。ところが、予想以上にポジティブな気分に導かれるのが、この映画のマジックなのだ。

大企業アマゾンでの梱包作業や、国立公園の清掃などで出会いと別れを繰り返すファーンの日常に、アメリカ各地の雄大な自然が重なって、ロードムービーに浸っていく感覚。とにかく各地の映像が美しい! これまでのアメリカ映画では目にしたことのない珍しい風景も出てきたりして、まるで旅行気分も味わえるのが『ノマドランド』の魅力なのだ。
 

 
タイトルのノマドは、本来の意味である“遊牧民”から発展し、定住しないで人生を送る人たちのことを指すようになったが。ファーンのノマドライフを観ていると、余計なものを持たず、自由に生きる幸せが伝わってくる。

ファーン役のフランシス・マクドーマンドは、ノマドライフを体験して役作り。そしてファーンの仲間には、実際にノマドとして生きる人々もキャスティング。味わい深い演技を見せてくれる。

寒さに耐えて車内で眠ったり究極にお金に困ったりと、現実的エピソードもあるが、料理やトイレのアイデアなどキャンプ生活のヒントにもなるし、DIYに役立ちそうなネタもいっぱい。とりあえず断捨離したくなるのは確実!? ノマドたちの生き方は、いろいろな意味でお手本になるはずだ。

 


『グリーンブック』
製作年/2018年 製作・監督/ピーター・ファレリー 出演/ヴィゴ・モーテンセン、マハーシャラ・アリ、リンダ・カーデリニ 

粗野だけどチャーミングなトニーに惚れる!
このお話、簡単にいうとすべて真逆な男2人のロードムービーだ。ホワイトハウスでも演奏したことのある天才黒人ピアニストのドクター・シャーリー。育ちもよく上品で、博士の称号も持つ独身のインテリだ。そんな彼が差別の残る米南部のコンサートツアーに出発。その運転手に雇ったのが、イタリア系でとにかくケンカっ早いトニー・リップだ。やんちゃで悪さもするが、家族思いで人情深い。価値観も性格も、生き方もまるで違う2人が心を通わせる物語。

そう、本作で重要なのが“まるで違う”ということ。“まるで違う”からこそ、互いに反発と理解を繰り返し、友情を深めていくわけ。旅の中で繰り広げられる彼らの行動は、友情を築くよいお手本になるはず。そして、行く先々でのトラブルがいちいちユニーク。それに対するトニーの切り返し方が絶妙でなんとも痛快な気分に。粗野で強面のトニーが次第にチャーミングに思え、男ならこんな親友がほしいと願うはずだ。そこにドクターが演奏するピアノも重なるものだから、観ていて心地いいったらありゃしない!
 

 
2人を演じるヴィゴ・モーテンセンとマハーシャラ・アリも完璧で、そのやりとりが最大限に発揮されるフライドチキンのシーンに、爆笑しない人はいないはず。マハーシャラ・アリは本作で2度めとなるアカデミー賞助演男優賞を獲得。脂の乗った彼の演技に魅了されるに違いない。監督は、あのシモネタ全開のオバカラブコメ『メリーに首ったけ』で知られるピーター・ファレリーなのだが、今回は暴走ギャグは控えめ。むしろ安定のコメディセンスで万人ウケ必至。人種差別をテーマにしつつ、ここまで軽やかな名作は過去にはなかったかも!? ちなみに本作は実話がベース。タイトルにある“グリーンブック”は、かつて米国で出版されていた黒人が利用可能な施設を記した旅行ガイドブックのことだ。
 

 



『女王陛下のお気に入り』
製作年/2018年 監督/ヨルゴス・ランティモス 出演/オリビア・コールマン、エマ・ストーン、レイチェル・ワイズ 

イギリス王室のドロドロした確執劇が面白い!
日本の時代劇に当てはめれば“大奥”の世界。欲望と嫉妬が渦巻く、ドロドロのドラマが描かれる。女王が女性との“関係”を楽しんでいることがわかり、危険なほどエロチックな空気も充満していく。さらにサラとアビゲイルによる、女王の取り合いが展開するのだが、しだいに3人の駆け引きは予想できない心理ゲームに。スキャンダラスでありつつ、プライドを闘わせる濃密な人間ドラマは、とにかく見応え十分。
 

 
“宮廷モノ”といえば、ゴージャスなセットや衣装をイメージするだろう。しかし今作の場合、モノトーンや沈んだカラーを基調にした色づかいが多く、ロウソクの光を効果的に使ったダークな室内など、リアルな演出が目立つ。17匹ものペットのウサギたちなど、宮廷生活での生々しくも異様な日常にフォーカスしているのも斬新な視点。おぞましさや悪趣味もこめられ、あらゆる要素が一筋縄ではいかない作品となっている。
 

 


『運び屋』
製作年/2018年 製作・監督・出演/クリント・イーストウッド 出演/ブラッドリー・クーパー、ローレンス・フィッシュバーン、マイケル・ペーニャ 

ダメ老人の愛嬌になぜだか応援したくなる!

ベースになっているのは、2014年に全米を驚愕させた実話。メキシコの犯罪組織に雇われ、コカインをせっせと密輸したおじいさんの物語だ。家庭をないがしろにしたせいで妻や娘に去られ、そのうえ大好きな仕事も失った老人。そんな彼がなんとなく請け負った麻薬の運び屋、これがなんだかんだで意外とうまくいってしまう。
 

 
90歳も近い彼の性格は、一言でいうとむちゃくちゃマイペース。そもそもこの人、反省はするけど「まぁ、いっか」的な態度が家庭をダメにしたわけで。運び屋中も自由で、麻薬を積んでいるくせに美味しいダイナーに寄り道したり、困っている人を助けたり。のほほんとした姿勢が、逆に功を奏していく。

たぶん彼をイーストウッド以外が演じたらイラッとすることもありそうだが、そうはならないのが愛され俳優たる“イーストウッド力”。憎めないし、なんなら応援したくなる。とはいえ、「俺ってチャーミングだろ?」的な嫌味はなく、犯罪に手を染めちまった感も一応漂わせているのがいい。このあたりのどうしようもなさを、冷静に描いているのは監督としての“イーストウッド力”だろう。
 

 



『ショーシャンクの空に』
製作年/1994年 監督/フランク・ダラボン 出演/ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン

ヒューマンドラマの傑作!
無実の罪で終身刑を言い渡された堅物の元銀行員アンディが刑務所の中で最後まで希望を捨てずに生き抜くヒューマンストーリー。冤罪を主張しても誰にも聞いてもらえず、所長や刑務官は利己的で残虐、暴力的な服役囚には常に狙われ……。絶望の中でもアンディは持ち前の人柄のよさで味方を増やし、鉱物収集という趣味を見つけて楽しみ、そして何より自身の知恵をフル回転して居場所と地位を獲得していく。
 

 
ヒューマンドラマであり脱獄ものとしても秀逸な本作。あっと驚く脱獄の方法、所長や刑務官への痛快すぎる“復讐”。約20年もの長い間、決行のその時までアンディは希望と尊厳、そして知識を武器にひとり静かに戦っていたのだ。特にアンディが『フィガロの結婚』を流すくだりは、彼の人間性――ひいては人間にとって根源的に大切な感情や意思が描かれる名シーン。普段は柔和でおとなしいアンディの清々しくも不敵な表情も必見だ。ちなみに、その数年後に製作される『ミスト』は同じスティーブン・キング原作、フランク・ダラボン監督と思えぬ、正反対の絶望に満ちた作品なのも面白い。
 

 

 
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