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CULTURE カルチャー

2021.04.29


【まとめ】絶対感動!ヒューマンドラマ映画21本!

週末は、映画をじっくり鑑賞するのはいかが? 映画館やおウチで鑑賞できるヒューマンドラマを21本セレクト。是非、こちらを鑑賞して英気を養って!

 


『ノマドランド』
製作年/2020年 原作/ジェシカ・ブルーダー 製作・監督・脚本・編集/クロエ・ジャオ 製作・出演/フランシス・マクドーマンド、デビッド・ストラザーン、リンダ・メイ 

オスカーを制した話題作!
先日のアカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演女優賞を獲得した話題作。経済破綻で自宅を手放すことにした主人公ファーンが、ワゴン車を住居にして働き口を求めて転々とする。物語だけ聞くとシビアで重い印象。ところが、予想以上にポジティブな気分に導かれるのが、この映画のマジックなのだ。

大企業アマゾンでの梱包作業や、国立公園の清掃などで出会いと別れを繰り返すファーンの日常に、アメリカ各地の雄大な自然が重なって、ロードムービーに浸っていく感覚。とにかく各地の映像が美しい! これまでのアメリカ映画では目にしたことのない珍しい風景も出てきたりして、まるで旅行気分も味わえるのが『ノマドランド』の魅力なのだ。
 

 
タイトルのノマドは、本来の意味である“遊牧民”から発展し、定住しないで人生を送る人たちのことを指すようになったが。ファーンのノマドライフを観ていると、余計なものを持たず、自由に生きる幸せが伝わってくる。

ファーン役のフランシス・マクドーマンドは、ノマドライフを体験して役作り。そしてファーンの仲間には、実際にノマドとして生きる人々もキャスティング。味わい深い演技を見せてくれる。

寒さに耐えて車内で眠ったり究極にお金に困ったりと、現実的エピソードもあるが、料理やトイレのアイデアなどキャンプ生活のヒントにもなるし、DIYに役立ちそうなネタもいっぱい。とりあえず断捨離したくなるのは確実!? ノマドたちの生き方は、いろいろな意味でお手本になるはずだ。 
 
 

 



『ミナリ』
製作年/2020年 製作総指揮/ブラッド・ピット 製作総指揮・出演/スティーヴン・ユァン 監督・脚本/リー・アイザック・チョン 出演/ハン・イェリ、ユン・ヨジョン、アラン・キム 

アカデミー賞助演女優賞を獲得したユン・ヨジョンにホッコリ!
主人公は、大都市のロサンゼルスから、南部のアーカンソー州に引っ越してくる韓国人移民の4人家族。父のジェイコブは荒れた土地を開拓し、農業をはじめようとする。これ、日本ではあまりにも有名な『北の国から』を思い出すような設定! 幼い息子のデビッドは心臓に病を抱えており、心配する母のモニカは、強引に夢を追い続ける夫に反発し……。

1980年代を舞台に、韓国人移民という特殊なシチュエーションの中で起こる、新天地での新しい仕事や日常の変化、周囲の人たちとの関係を描く。さらに、行き違う思いや、それを乗り越えようとする家族の絆をエモーショナルに描き、誰もが感情移入しやすいドラマに仕上げている。

セリフはほぼ韓国語だが、デビッドと姉のアンは英語だったりして、会話の楽しさも『ミナリ』の魅力。基本は感動系ストーリーながら、要所にはユーモアもたっぷりで、特に韓国からやって来る祖母の暴走ぶりが笑える。祖母役のユン・ヨジョンは“韓国のメリル・ストリープ”と呼ばれる存在。今回のアカデミー賞でも助演女優賞を獲得した。 
 
 

 
アマゾンプライムで観るなら
2021年の映画賞を賑わすコノ感動作!

『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』
製作年/2019年 製作総指揮・出演/リズ・アーメッド 原案・監督・脚本/ダリウス・マーダー 出演/オリビア・クック、ポール・レイシー、ローレン・リドロフ、マチュー・アルマリック 配信/アマゾン プライム・ビデオ

聴覚を失ったミュージシャン、その生き方とは?
本作の主人公は、恋人とロックバンドを組み、トレーラーハウスを走らせながらアメリカ各地でライブ活動を行っているルーベン(アーメッド)。ドラム担当の彼はある日のライブ中、聴覚の異常に気づく。医師の診断を受けた彼は、回復の見込みがないと知って自暴自棄に。心配する恋人の勧めを受け、ろう者のためのコミュニティで暮らすことになるが……。

音を失ったルーベンが、今までのままでいるのは不可能。彼にできるのは、新しい現実を受け入れることだけ。そんなルーベンの戸惑い、恐怖、嘆き、もがき、そして気づきを、リズ・アーメッドが誠実に切々と演じている。

また、物語はルーベンだけでなく、恋人のルー(オリヴィア・クック)にも目を向けている。ルーベンが“今まで”と切り離されたように、ルーにも新しい日々が。変わりゆくものが押し寄せる中で自分自身と向き合ったとき、果たして愛だけは今までのまま存在し続けるのか? リアルなラブストーリーとしても、考えさせられるものがある。 

 
 

 



『ハーフ・オブ・イット 面白いのはこれから』
製作・監督・脚本/アリス・ウー 出演/ダニエル・ディーマー、アレクシス・レミール 配信/ネットフリックス

愛の答えを求める若者たちに共感し、
傑作を引用した演出力に唸る!
物語の舞台は、アメリカの田舎町。母親を亡くし、父親と2人で暮らす中国系アメリカ人の高校生エリーは、相容れない同級生たちに囲まれながら、半ば諦めモードで学校生活を送っている。成績がよく、同級生たちに頼まれたレポートの代筆も淡々とこなす(お代はちゃんといただく!)エリーを担任教師は気にかけ、彼女を花開かせるような大学への進学を促すが、エリーの態度はどこまでもクールだ。

そんな中、アメフト部のポールが、ラブレターの代筆をエリーに依頼する。宛先は、学校で一番の美少女アスター。美しさだけでなく知性も備えたアスターは、ポールにとって高嶺の花だ。そればかりか、実はエリーもアスターに恋している。そうとは知らないポール、そして恋心をひた隠すエリーは、アスターを射止めるための『シラノ・ド・ベルジュラック』作戦を遂行することになるが……。

切実さを乾いたユーモアでくるみつつ、文学や映画の粋な引用に本音や皮肉を滲ませながら、それでも漏れてくる青春のきらめきを丁寧にすくい取ったアリス・ウー監督は台湾系アメリカ人で、同性愛者でもある。エリーらの物語には、自身の経験も投影しているそうだ。

となるとパーソナルな香りが漂うかもしれないが、そうではない。有能な監督と愛おしい登場人物たちが、これは“自分たちの物語”なのだと感じさせてくれる。青春映画の新マスターピースとして、長く大切に付き合っていきたい作品だ。 
 
 

 



『フェアウェル』
製作年/2019年 監督・脚本/ルル・ワン 出演/オークワフィナ、ツィ・マー、ダイアナ・リン 

誰もが経験する親族の看取りに胸が詰まる
主人公のビリーは、両親とNYに暮らす中国系アメリカ人。中国の長春に暮らす祖母のナイナイがガンで余命3カ月と聞かされ、ビリーの一家は長春へ向かうことに。しかし帰国の口実は、あくまでも親戚の結婚式。長春の家族が、絶対にナイナイにガンの事実を知らせたくないからだ。

余命短いガンを本人に告知するべきか? 最後まで嘘をつきとおすのか? アメリカで育ったビリーと、中国の親戚の価値観がぶつかり合うドラマだが、基本的にノリは軽やか。“おばあちゃんが大好きな孫”という設定に、誰もがすんなり共感してしまう。

ナイナイに嘘がバレないようする周囲の気使いが、ときにシリアスに、ときにコミカルに展開。なにも知らないナイナイが、久々に会った孫娘のビリーに伝える言葉は、やたらと心にぐっときたりする。結婚式の花嫁が日本人というのも妙に親近感(演じるのは中国を拠点に活躍する水原碧衣)がわくはず。

中国らしく大盛り上がりの結婚式では日本の曲も歌われたりして、ややカオスと化していく様も楽しい。物語が物語だけに当然、感動も待っているが、不意打ちで涙腺を刺激する演出が見事。監督は中国系アメリカ人のルル・ワンで、彼女自身の実話が基になっており、“実話”というポイントが感動を倍にさせるはず。 
 
 

 



『Mank/マンク』
製作年/2020年 製作・監督/デヴィッド・フィンチャー 脚本/ジャック・フィンチャー 出演/ゲイリー・オールドマン、アマンダ・サイフリッド、リリー・コリンズ 配信/ネットフリックス

『市民ケーン』の舞台裏を描く
舞台となるのは1930〜40年代のハリウッド。“時代の寵児”といわれた、若き天才監督、オーソン・ウェルズが、映画史に残る大傑作『市民ケーン』を完成させるまでの物語。とはいっても主人公は、ウェルズではなく、脚本を書いた、ハーマン・J・マンキーウィッツ(周囲に“マンク”と呼ばれていた)。

アルコール依存症が原因で大ケガを負ったマンクが、牧場の宿泊施設で、ウェルズの新作の脚本に取り組むが、そこにマンクの過去が重なっていく。ウェルズ側からの無理難題や、アルコールの欲求との格闘、看護師ら女性たちとのドラマで、オスカー俳優のゲイリー・オールドマンが、マンクを愛すべき天才として名演。思わず共感する瞬間が何度もある。

マンクが書く脚本の主人公は、旧知の新聞王ウィリアム・ハースト。ハリウッドでも権力を持つ男のスキャンダラスな面を入れこんでいるので、同時進行する過去のパートでは、映画業界のドロドロの舞台裏も展開。映画ファンには、たまらないエピソードの連続だ。

当時の映画を意識して、わざと合成っぽく見せる映像や、『ファイト・クラブ』でも語られたフィルムのウンチクを入れるなど、こだわりの演出がたっぷり。背景となる州知事選が、今のアメリカの大統領選に重なったりもする。

とはいえマニア向けというわけではなく、語り口はわかりやすいし、ハリウッド黄金期の女優を演じるアマンダ・サイフリッドのオーラを放つ美しさには、誰もがうっとりするに違いない。 

 

 


『グリーンブック』
製作年/2018年 製作・監督/ピーター・ファレリー 出演/ヴィゴ・モーテンセン、マハーシャラ・アリ、リンダ・カーデリニ 

粗野だけどチャーミングなトニーの男っぷりに惚れる!
このお話、簡単にいうとすべて真逆な男2人のロードムービーだ。ホワイトハウスでも演奏したことのある天才黒人ピアニストのドクター・シャーリー。育ちもよく上品で、博士の称号も持つ独身のインテリだ。そんな彼が差別の残る米南部のコンサートツアーに出発。その運転手に雇ったのが、イタリア系でとにかくケンカっ早いトニー・リップだ。やんちゃで悪さもするが、家族思いで人情深い。価値観も性格も、生き方もまるで違う2人が心を通わせる物語。

そう、本作で重要なのが“まるで違う”ということ。“まるで違う”からこそ、互いに反発と理解を繰り返し、友情を深めていくわけ。旅の中で繰り広げられる彼らの行動は、友情を築くよいお手本になるはず。そして、行く先々でのトラブルがいちいちユニーク。それに対するトニーの切り返し方が絶妙でなんとも痛快な気分に。粗野で強面のトニーが次第にチャーミングに思え、男ならこんな親友がほしいと願うはずだ。そこにドクターが演奏するピアノも重なるものだから、観ていて心地いいったらありゃしない!

2人を演じるヴィゴ・モーテンセンとマハーシャラ・アリも完璧で、そのやりとりが最大限に発揮されるフライドチキンのシーンに、爆笑しない人はいないはず。マハーシャラ・アリは本作で2度めとなるアカデミー賞助演男優賞を獲得。脂の乗った彼の演技に魅了されるに違いない。監督は、あのシモネタ全開のオバカラブコメ『メリーに首ったけ』で知られるピーター・ファレリーなのだが、今回は暴走ギャグは控えめ。むしろ安定のコメディセンスで万人ウケ必至。人種差別をテーマにしつつ、ここまで軽やかな名作は過去にはなかったかも!? ちなみに本作は実話がベース。タイトルにある“グリーンブック”は、かつて米国で出版されていた黒人が利用可能な施設を記した旅行ガイドブックのことだ。 

 
 

 


『ベンジャミン・バトン 数奇な運命』
製作年/2008年 監督/デビッド・フィンチャー 共演/ケイト・ブランシェット、タラジ・P・ヘンソン

ブラピのイケメンの変遷が一気に観られる!
若い時代から、中年になった現在まで、それぞれの年代でカッコいい男のトップに君臨し続けたブラピ。その“変貌”を一気に再現してくれるのが、この作品だ。

主人公のベンジャミン・バトンは、生まれたときに80歳の肉体で、時間とともに若返っていくという、“逆行人生”を歩む。背景となるのは、第一次世界大戦の終わりからの激動の歴史。かなり壮大で突飛なシチュエーションだが、軸になるのはベンジャミンのラブストーリー。

監督は、ブラピの起用が今回で3度めとなる鬼才、デヴィッド・フィンチャー。新たなビジュアルへの挑戦が大好きな監督ということで、特殊メイクや、顔の演技をキャプチャーしたCGなど、最大限に駆使される特殊効果が見どころ。

戦争アクションから、恋人デイジーの踊るバレエといった幻想的シーンの数々、エモーショナルな人間ドラマ……。あらゆる映画のジャンルが詰め込まれたぜいたくな内容でもある。 

 
 

 


『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
製作年/2017年 監督/クレイグ・ギレスピー 出演/マーゴット・ロビー、セバスチャン・スタン、アリソン・ジャネイ、ジュリアンヌ・ニコルソン 

悪女のトーニャ、好きになれる?
1994年、リレハンメル冬季オリンピックの直前、全世界を騒然とさせたニュースが流れた。フィギュアスケートのアメリカ代表選考を前に、有力選手が何者かにヒザを殴打される。その事件にライバル選手が関わっていた……というのだ。加害者側に立たされたのが、トーニャ・ハーディング選手。あの伊藤みどりに続いて、女子選手として2人めのトリプルアクセル成功者となった実力の持ち主である。事件の顛末とともに、彼女の人生に迫った本作は、観る者に強烈なインパクトを残す。

この作品、登場人物たちはことごとく“問題アリ”なのである。まずトーニャ・ハーディング本人。自分の得点に不満があれば、ジャッジにクレームをつける。フィギュア選手としてありえない行動もへっちゃら。それくらい自己主張が強い。その彼女を育てた母親は文字どおりの“鬼母”(演じたアリソン・ジャネイはアカデミー賞助演女優賞を受賞した)で、何度も別れてはヨリを戻す元夫は、すぐにキレてトーニャに暴力をふるう。その元夫の友人は、「諜報機関の仕事をしている」と平気で嘘をつく、絵に描いたようなダメ男。ライバル選手、ナンシー・ケリガンの襲撃は、元夫とこの友人が発端になるのだが、計画の無茶苦茶さは笑ってしまうほどだ。

そしてなにより驚かされるのは、トーニャ・ハーディングを演じたマーゴット・ロビーだ。もちろん氷上でのジャンプやスピンなどは映像処理されているが、トーニャの腕の動きや演技後の堂々とした表情を“完コピ”。フィギュアスケートファンも感動させる。マーゴットは映画『スーサイド・スクワッド』のハーレイ・クイン役でも強烈なキャラに愛らしさを絶妙にまぶしており、事件当時、“悪女”として世界を騒がせたトーニャ・ハーディングに、人間味を与えることに成功した。傲慢で、自分勝手で、気性が荒いという、近くにいてほしくない人物が、映画を観終わった後、ちょっぴり好きになっているはず! 

 
 

 

『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』
製作年/2017年 監督/スティーヴン・スピルバーグ 出演/メリル・ストリープ、トム・ハンクス 

政府とマスコミの息詰まる攻防戦!
いきなり戦争シーンで始まる本作。『プライベート・ライアン』ほどではないが、スピルバーグらしい臨場感あふれる戦闘アクションに息をのむ。ベトナム戦争を経験した1人の人物が、アメリカ政府が大義のために戦争を止めなかった真実をマスコミにリークすることになるのだが、極秘文書を持ち去り、大量のコピーをとるシークエンスから異様なスリルと緊迫感が充満していく。その後は『ワシントン・ポスト』紙の編集部の“現場”の苦闘が、こちらもテンポよく進み、観る者の集中力を切らせない。

単なるスクープを追うジャーナリスト魂だけでなく、スクープを止めようとするアメリカ政府と、『ワシントン・ポスト』の会社としての未来を天秤にかけるキャサリンの試練を描くことで、より幅広い層の観客に感情移入させるのだ。キャサリン役でアカデミー賞候補になったメリル・ストリープが、重要な決断を示すシーンで“神レベル”の名演技を披露することもあって、後半の没入度はマックスに達することだろう。

編集部員それぞれの葛藤はもちろん、終盤の短いシーンに登場する人物の一言や、締切ギリギリまで待つ印刷工場の人たちの表情など、小さな勇気が集まって大きなパワーを生み出す、そんな瞬間が何度も訪れるのだ。1971年当時の新聞の印刷風景など、細部の表現にも手を抜かない、巨匠らしい渾身作になっている。 

 
 

 


『ワンダー 君は太陽』
製作年/2017年 原作/R・J・パラシオ 監督・脚本/スティーヴン・チョボスキー 出演/ジュリア・ロバーツ、オーウェン・ウィルソン、ジェイコブ・トレンブレイ 

ベタな感動が苦手な人も涙に誘われる!

映画で感動するポイントは人それぞれ。物語や登場人物にいかに共感するかが重要だが、ストレートでわかりやすく涙腺を刺激するパターンが好きな人もいれば、ベタな表現には引いてしまうけど、静かに胸にしみわたる繊細さは好きという人もいる。しかしごく稀に、あらゆる人を納得させる感動映画が誕生する。この『ワンダー 君は太陽』は、そんな1作だ。

主人公は、トリーチャー・コリンズ症候群という遺伝子疾患によって、人とは違う顔で生まれてきたオギー。10歳にしてすでに27回もの手術を経験した彼が、一般の小学校にはじめて登校するところから、この物語ははじまる。外見のせいで奇異な視線を浴び、いじめを受けながらも、友人を作り、学校生活に必死に慣れようとするオギー。この設定だけで、ストレートな感動は保証される。

しかしこの作品は、さらに一段上の予期せぬ感動を用意している。最初はオギーと仲良くするが、その裏にさまざまな葛藤を抱えたクラスメイト。オギーを育てるために自分の夢を犠牲にした母。両親がオギーのことばかり考えるので、つねに放っておかれる姉。そしてその姉の親友も複雑な状況に悩み……と、周囲の人物に視点を切り替えることで、彼らの心情が切なく胸に迫る作りが素晴らしい。しかも各人物のドラマが、パッチワークのように見事に絡んで行くものだから、難病モノというジャンルを軽々と超え、ベタな感動が苦手な人も、あちこちで不覚な涙に誘われるのだ。 

 
 

 



『女王陛下のお気に入り』
製作年/2018年 監督/ヨルゴス・ランティモス 出演/オリビア・コールマン、エマ・ストーン、レイチェル・ワイズ 

イギリス王室のドロドロした確執劇が面白い!
日本の時代劇に当てはめれば“大奥”の世界。欲望と嫉妬が渦巻く、ドロドロのドラマが描かれる。女王が女性との“関係”を楽しんでいることがわかり、危険なほどエロチックな空気も充満していく。さらにサラとアビゲイルによる、女王の取り合いが展開するのだが、しだいに3人の駆け引きは予想できない心理ゲームに。スキャンダラスでありつつ、プライドを闘わせる濃密な人間ドラマは、とにかく見応え十分。

“宮廷モノ”といえば、ゴージャスなセットや衣装をイメージするだろう。しかし今作の場合、モノトーンや沈んだカラーを基調にした色づかいが多く、ロウソクの光を効果的に使ったダークな室内など、リアルな演出が目立つ。17匹ものペットのウサギたちなど、宮廷生活での生々しくも異様な日常にフォーカスしているのも斬新な視点。おぞましさや悪趣味もこめられ、あらゆる要素が一筋縄ではいかない作品となっている。 

 
 

 


『運び屋』
製作年/2018年 製作・監督・出演/クリント・イーストウッド 出演/ブラッドリー・クーパー、ローレンス・フィッシュバーン、マイケル・ペーニャ 

ダメ老人の愛嬌になぜだか応援したくなる!

ベースになっているのは、2014年に全米を驚愕させた実話。メキシコの犯罪組織に雇われ、コカインをせっせと密輸したおじいさんの物語だ。家庭をないがしろにしたせいで妻や娘に去られ、そのうえ大好きな仕事も失った老人。そんな彼がなんとなく請け負った麻薬の運び屋、これがなんだかんだで意外とうまくいってしまう。

90歳も近い彼の性格は、一言でいうとむちゃくちゃマイペース。そもそもこの人、反省はするけど「まぁ、いっか」的な態度が家庭をダメにしたわけで。運び屋中も自由で、麻薬を積んでいるくせに美味しいダイナーに寄り道したり、困っている人を助けたり。のほほんとした姿勢が、逆に功を奏していく。

たぶん彼をイーストウッド以外が演じたらイラッとすることもありそうだが、そうはならないのが愛され俳優たる“イーストウッド力”。憎めないし、なんなら応援したくなる。とはいえ、「俺ってチャーミングだろ?」的な嫌味はなく、犯罪に手を染めちまった感も一応漂わせているのがいい。このあたりのどうしようもなさを、冷静に描いているのは監督としての“イーストウッド力”。無償でリスペクトされている理由を、ぜひ本編で。 

 
 

 


『ホテル・ムンバイ』
製作年/2018年 監督・脚本・編集/アンソニー・マラス 出演/デヴ・パテル、アーミー・ハマー 

誰が犠牲になるかわからない状況に震える!
ムンバイの各所で起こる銃撃や爆発シーンで、オープニングから一気にたたみかけてくる本作。この緊迫感は、最後の最後まで途切れることはない。その後に描かれる高級ホテルでの攻防、ロビーでの銃乱射、レストランからの脱出、鍵をかけた客室にも迫る危機は、リアルな表現で、その惨劇に目を覆いたくなるほど。いつ、誰が、次の犠牲者になるかわからない不安と戦慄は、この手のテロ事件映画の中でも最高レベルだろう。9.11同時多発テロで、ハイジャックされた機内を再現した傑作『ユナイテッド93』を彷彿とさせる作品だ。

生まれたばかりの我が子を救おうとするアメリカ人夫婦など感動ポイントも多いが、最も胸を揺さぶるのは、従業員たちの自己犠牲精神。ホテルから脱出できたにも関わらず、宿泊客を守るためにホテルに残るという彼らの選択は、まさに“名もなきヒーロー”の姿そのもの。一方、本作では少年のようなテロ実行犯たちの素顔にもフォーカス。電話越しに指示を出す首謀者によって彼らが“操られていた”という沈痛さもあぶり出している。かなりヘビーな体感映画かもしれないけれど、生き残るために立ち向かった人々の勇気には胸を打たれるはず! 

 
 

 


『レスラー』
製作年/2008年 監督/ダーレン・アロノフスキー 主演/ミッキー・ローク 

ボロボロになっても立ち上がる姿に男を感じる!
主人公の姿にミッキー・ロークの人生を重ね合わせずにはいられない作品で、かっこ悪さをさらけ出した姿が胸を打つ人間ドラマ。主人公ランディは、かつてメジャー団体で活躍したが、今はステロイド剤の射ちすぎでボロボロになった中年プロレスラー。若手レスラーやプロレスファンからリスペクトされる一方、普段はスーパーマーケットで働かざるをえないほど落ち目になっている。

心臓の手術を受け引退を決意するが、どうしてもリング上で感じた高揚感を忘れることができない。そのうえ、不器用な生き方しかできないため、大好きな娘の約束をすっぽかしては嫌われ、勤務中のスーパーマーケットではファンに見つかり、恥ずかしさから店をグシャグシャにしてしまう。そんなつもりじゃないのに、同じ過ちを繰り返してしまう。誰しも、こんなときがあるだけに、ランディの気持ちが痛いほど伝わってくるはずだ。

ラスト、ランディはボロボロのカラダながら命懸けでリングに上がる。そこには天職に巡り合ってしまった男の喜びと哀しみが見てとれる。‘80年代にフェロモン系男優として一世を風靡したミッキーだが、その後は低迷。破産、離婚、整形手術の失敗……と辛酸を舐めわけだが、本作でベネチア映画祭金獅子賞を受賞しカムバックする。まさにミッキー自身のセミドキュメンタリーを観ているかのようでもある。 

 
 

 



『ドリーム』
製作年/2016年 監督/セオドア・メルフィ 出演/タラジ・P・ヘンソン、ケビン・コスナー

差別を排除し、正当に評価する理想の上司!
NASAに勤務する3人の黒人女性を主人公にした本作は、1960年代が舞台。最先端のNASAですら人種や男女の差別意識が色濃く、3人は仕事が優秀でも正当に評価されない。自分たちだけで闘っても、なかなかこじ開けられない扉。それを開いてくれるのが、ケビン・コスナー演じる理解ある上司ハリソンだ。

3人のうち、複雑な計算を得意とするキャサリンは、新たに配属された白人男性ばかりの部署で才能を発揮する。だが、有色人種用のトイレは800mも離れたビルにあり、コーヒーポットも白人用は使えないなど仕事に支障をきたす。そんな実状をハリソンが打ち破るエピソードが、あまりに爽快!

さらに黒人女性ばかりの計算部でスーパーバイザーを務めるドロシーは、自身の昇進問題と葛藤しながら、同じ部署のメンバーをまとめ鼓舞するなど、あちこちに上司と部下、師弟のエピソードが登場する。NASAを陰で支えた主人公たちの功績は、後の世代の道を切り開いただけでなく、この映画を観た現代のわれわれにも勇気を与えることになった。映画自体が“人生の師”として学べるレベルなのである。 

 
 

 


『小説家を見つけたら』
製作年/2000年 監督/ガス・バン・サント 出演/ショーン・コネリー、ロブ・ブラウン

進むべき道をやさしく教えてくれる師の姿に憧れる!
本当に自分はこの道を進んでいいのか? 才能はあるのだろうか? そんな迷いを感じたとき、冷静な判断と経験をもとに、やさしく背中を押してくれる。それが理想の“師”なら、本作の登場人物はまさに当てはまるだろう。16歳の黒人少年ジャマールが、友人にそそのかされて侵入した老人のアパートに、創作ノートが入ったリュックを置き忘れる。戻ってきたノートの文章は、赤字で添削されており、その老人がピュリツァー賞も受賞した有名作家だと発覚する。

作家に文章を教えてもらうジャマール。その関係は師弟関係の理想像だが、一方で文章が急速にうまくなった彼に、学校の教師は疑いの目を向ける。こちらの関係は、パワハラの様相もちらつく。同じ人生の師の立場として、作家と教師のコントラストが絶妙だ。本作はガス・ヴァン・サント監督で、やはり麗しき師弟関係を盛りこんだ名作『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』を撮っている。2作とも、ラストシーンとその余韻が絶品なので、是非観比べてほしい。 

 
 

 


『マイ・インターン』
製作年/2015年 監督/ナンシー・マイヤーズ 出演/ロバート・デ・ニーロ、アン・ハサウェイ

自分の上司が年下だったら? そんなときはご参考に!
どんな世界にも“教える”側と、“教えられる”側が存在するが、多くの人が経験するのが、仕事上での上司と部下の関係だろう。場合によっては、年齢とその関係が逆転することもある。アン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロ共演の本作は、まさにその典型例だ。

通販サイト会社の女社長ジュールズの下で働くことになったのは、シニア・インターン制度で採用された70歳のベン。仕事上ではもちろん社長と部下という関係だが、人生の経験は当然、ベンの方が豊富。仕事やプライベートで問題にぶつかるジュールズを、ベンは“人生の師”としてサポートする。

肝心なときは手を差し伸べるが、ふだんは一歩下がって相手を見守る。そんな“ジェントルマン”なベンの姿は、ある意味で理想の上司だろう。ベンを演じるデ・ニーロ自身と重ねると、さらに感慨深い。若い時代は過激な演技や役作りも得意としてきた彼が、年齢を重ねていぶし銀の存在感をみせる。アン・ハサウェイとの共演では、俳優同士の美しき師弟関係も感じられて、微笑ましい限り! 

 
 

 



『ショーシャンクの空に』
製作年/1994年 監督/フランク・ダラボン 出演/ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン

ヒューマンドラマの傑作!
無実の罪で終身刑を言い渡された堅物の元銀行員アンディが刑務所の中で最後まで希望を捨てずに生き抜くヒューマンストーリー。冤罪を主張しても誰にも聞いてもらえず、所長や刑務官は利己的で残虐、暴力的な服役囚には常に狙われ……。絶望の中でもアンディは持ち前の人柄の良さで味方を増やし、鉱物収集という趣味を見つけて楽しみ、そして何より自身の知恵をフル回転して居場所と地位を獲得していく。

ヒューマンドラマであり脱獄ものとしても秀逸な本作。あっと驚く脱獄の方法、所長や刑務官への痛快すぎる“復讐”。約20年もの長い間、決行のその時までアンディは希望と尊厳、そして知識を武器にひとり静かに戦っていたのだ。特にアンディが『フィガロの結婚』を流すくだりは、彼の人間性――ひいては人間にとって根源的に大切な感情や意思が描かれる名シーン。普段は柔和でおとなしいアンディの清々しくも不敵な表情も必見だ。ちなみに、その数年後に製作される『ミスト』は同じスティーブン・キング原作、フランク・ダラボン監督と思えぬ、正反対の絶望に満ちた作品なのも面白い。 

 

 

 


『ハニーボーイ』
製作年/2019年 監督/アルマ・ハレル 脚本・出演/シャイア・ラブーフ 出演/ノア・ジョブ、ルーカス・ヘッジズ 配給/ギャガ

俳優シャイア・ラブーフの半生!
この映画、脚本を担当したのは『トランスフォーマー』シリーズなどで知られる、人気俳優のシャイア・ラブーフ。彼自身も子役でデビューしたので、これは半自伝的作品。つまり物語は、ほぼリアルってこと! 

シャイアといえば、飲酒運転やバーでの乱闘、店内での立ちション(!?)、ブロードウェイの舞台を観に行って客席で大騒ぎなど、そのやんちゃっぷりでも有名。何度も逮捕歴があり、アルコール依存症の治療も経験。そう、まさにハリウッドの“お騒がせ”スター。

そんなシャイアは、この映画で主人公の父親を演じている。子役の息子を追い詰め、暴力もふるうというダメっぷり。ここまで自分と父親の真実をさらけ出すシャイアの覚悟はアッパレというほかない。

これは、12歳の主人公オーティスの子役としての日常と、アルコール依存症の更生施設に入った10年後が行き来する物語。特に子役時代は、撮影現場の実態や、オーティスが大人に誘われて手を染めるヤバい行為など、驚きのシーンがたくさん登場する。

演じるのが、『ワンダー 君は太陽』『フォードvsフェラーリ』で天才的演技を披露したノア・ジュプなのだが、ここまでハードな演技をやらされたら、トラウマになるのでは……と心配になるほど! 

こう書いていくとシリアスな作品のようだが、ユーモアも多いし、やわらかな光を駆使した映像も実に美しい。全体に心地よいムードなのも、この映画の不思議な魅力だろう。 

 
 

 



シカゴ7裁判』
製作年/2020年 監督・脚本/アーロン・ソーキン 出演/エディ・レッドメイン、アレックス・シャープ、サシャ・バロン・コーエン、ジェレミー・ストロング、ジョゼフ・ゴードン=レビット、マイケル・キートン 配信/ネットフリックス

今を生きる我々に訴えてくる強靭なテーマをもった一作
妙にかっこいい響きの“シカゴ7”。これは1968年、ベトナム戦争への派兵に反対し、民主党大会でデモを起こそうとしたとされる活動家7人のこと。彼らが扇動したデモによって、警察側と激しい衝突が起こり、数百人の負傷者が出た。シカゴ7(セブン)と呼ばれた彼らの裁判は、全米の注目を集めることになる。

こんな風にストーリーを書くと、やや堅苦しい社会派の印象で、法廷での密室ドラマが予想されるが、映画の冒頭から裁判官とシカゴ7のやりとりがちょっと笑えたりして、脚本の巧さに引きこまれてしまう。監督と脚本を担当したのが、『ソーシャル・ネットワーク』でアカデミー賞脚色賞に輝いたアーロン・ソーキンなので。このあざやかさも納得!

裁判中に出てくる数々の証言や、意外な事実など、法廷の外での再現シーンもたっぷり。デモ隊vs警察のアクションは過激だし、手に汗握る緊迫感も充満する。やや複雑な人間関係も、それぞれが役者の魅力でキャラ立ちしているのですんなり理解できるはず。

特にベテラン陣の演技が味わい深く、本心を表に出さない弁護人のマーク・ライランス、実に嫌味な裁判官のフランク・ランジェラは今年の助演男優賞に推したいほどのインパクトなので注目を。終盤はいかにもハリウッド作品らしいエモーショナルな流れなのだが、素直に心が揺さぶられる人も多いのでは? ベトナム戦争時代の実話ながら、今を生きる我々に訴えてくる強靭なテーマをもった一作! 
 
 

 

文=斉藤博昭、渡邉ひかる、熊谷真由子、相馬学 text:Hiroaki Saito、Hikaru Watanabe、Mayuko Kumagai、Manabu Souma
photo by AFLO
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