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CULTURE カルチャー

2020.05.13

どのキアヌが、お好み?
キアヌ・リーヴス映画5選!

代表的なアクションシリーズを2つも抱えていながら、繊細な魅力も失わないキアヌ。どこか陰のある雰囲気は、ほかのスター俳優とは一線を画す存在だ。そんな独自路線を突き進むキアヌの“らしさ”が楽しめる5作品をご紹介!



『スピード』
製作年/1994年 監督/ヤン・デ・ボン 共演/デニス・ホッパー、サンドラ・ブロック

短髪姿のたくましいキアヌが楽しめる!
キアヌ・リーヴスとヒロインのサンドラ・ブロックが大ブレイクした大ヒットノンストップアクション。時速80km以下になると爆発する爆弾を仕掛けられたバス。そこに飛び乗ったSWAT隊員のジャックが、いかに80km以下に速度を落とさず市中を走るか、いかに犯人にバレずに乗客を救出するか、いかに犠牲者を出さないか――車内を監視しながらも姿を見せない犯人と頭脳戦を繰り広げ、最後までハラハラドキドキ!

冒頭はエレベーター、メインはバス、最後は地下鉄といずれも動く密室を舞台に狂気の爆弾魔(デニス・ホッパー)と対峙するジャックがかっこよく、劇中ジャックがつけている〈Gショック〉(実際にもSWAT隊員が着用しているそう)やクルーカットが大流行。運転手のケガにより急遽バスのハンドルを握ることになった女子大生のアニー(サンドラ)との淡いロマンスもいい。

走る姿が豪快だったり、暴走バスを追いかけてド派手なカーチェイスを披露するなど、たくましいキアヌが観たいならうってつけな1本だ! 

 
 

 


『ハートブルー』
製作年/1991年 監督/キャスリン・ビグロー 共演/パトリック・スウェイジ、ゲイリー・ビジー

ナイーブな雰囲気を纏うキアヌに惹かれる!
パトリック・スウェイジがサーファーかつ強盗団のリーダーを、キアヌがそのサーファーたちの仲間に潜入するFBI捜査官を演じ、友情と逮捕の狭間で揺れる姿を好演。サーフィン(特に夜のサーフィンシーン!)やスカイダイビングのシーンはスタイリッシュかつ迫力があり、惹きこまれること間違いナシ。

監督はイラクを舞台にした『ハート・ロッカー』で女性監督として史上初めてアカデミー監督賞を受賞したキャスリン・ビグロー。製作総指揮は当時、彼女の夫だったジェームズ・キャメロンが務めている。

キアヌは精悍で頼りがいしか感じない『スピード』とは、だいぶ違う印象。本作ではハーバード大卒のエリートながら、カリスマ性のあるパトリック・スウェイジに惹かれ、その関係性や逮捕することに逡巡するようなナイーヴな雰囲気を残している。そこが、”らしく”て、実にイイ! 

 
 

 


『マイ・プライベート・アイダホ』
製作年/1991年 監督/ガス・ヴァン・サント 共演/リヴァー・フェニックス、ジェームズ・ルッソ

美しいキアヌが堪能できる!
親友リヴァー・フェニックスとの最後の共演作であり、男娼のふたりがあまりに痛切で、あまりにも美しいことでも知られる青春ロードムービー。監督ガス・ヴァン・サントのマイノリティや異端者へのフラットな視線や繊細さが感じられる作品だ。

ポートランドのストリートで男娼として無軌道に暮らすマイク(リヴァー)とスコット(キアヌ)。彼らが、マイクの母親を探すため旅に出ることに。バイクのふたり乗りや長く続く一本道、夜の焚火での告白、対になっているかのようなオープニングとエンディングなど印象に残るシーンが多い。

やがて旅は終わりを迎え、孤児のマイクと市長の息子のスコットは別々の道を歩むことに。スコットにとっての青春時代の終わりと、マイクにとってのふたりの関係の終わりが重なり胸に迫る。当時27歳の美しいキアヌが堪能できる。 

 
 

 


『マトリックス』
製作年/1999年 監督・脚本/ラリー・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー 共演/ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス

最強へと成長するキアヌにグッとくる!
言わずと知れたアクション映画の金字塔。コンピューターによって作られた 仮想現実から目覚めたネオ=キアヌが、モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)やトリニティ(キャリー=アン・モス)と共にコンピューターから人類を解放するための戦いに身を投じていく姿が描かれる。

VFX、ワイヤーアクション、バレットタイムなど、本作以前・以後ではアクションの撮影技術や表現方法がガラリと変わったことでも歴史的な1本。カラダを後ろにそらして銃弾を避けたり、対峙するふたりが空を舞いながら銃を向けあうなど、有名なシーンは今観てもワクワク度MAX。

特にキアヌが道着姿となり、格闘術を学ぶシーンは日本人にとって胸熱シーン。第2、3作と強くなっていくキアヌもいいのだが、やはり第1作での成長していく姿にはグッとくるものがある。

最新作『マトリックス4』が2021年に公開予定。監督はラリーから改名したラナ・ウォシャウスキー、『ジョン・ウィック』のチャド・スタエルスキ監督が前作から引き続きアクションサポートを務めることが発表されている。 

 
 

 


『ジョン・ウィック』
製作年/2014年 監督/チャド・スタエルスキ 共演/ミカエル・ニクヴィスト、アルフィー・アレン

寡黙で孤独というキアヌらしさに魅了される!
裏社会で生きる凄腕の殺し屋だった男ジョン・ウィック。愛する女性と結婚し、平穏で幸福な日々を送っていたが、やがて妻は病死。さらに亡き妻が残した愛犬をかつての裏組織に殺されたことで憤怒、壮絶な復讐を遂げていくハードボイルドな作品。

本作では、柔術(カンフー)とガンアクションを融合した“ガンフー”を披露。敵をバッタバッタと倒していく様は痛快。『マトリックス』では流れるような華麗なアクションで魅了したが、こちらは至近距離での壮絶な格闘&銃撃戦が満喫できる!

また本作で演じるキャラは、寡黙で孤独な男。そういう面では、“サッドキアヌ”らしさも楽しめる1本といえるだろう。ちなみに製作総指揮も兼任している。 

 

 
文=熊谷真由子 text:Mayuko Kumagai
photo by AFLO
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