Safari Online

SEARCH

CULTURE カルチャー

2024.07.07

アノ映画のファッションに憧れて。Vol.47
『ラスベガスをやっつけろ』のパッチワーク・ジャケット。



『ラスベガスをやっつけろ』(1988年)はトム・ウルフと並ぶアメリカのジャーナリストで作家でもあるハンター・S・トンプソンによる同名小説の映画化だ。物語は1970年代を舞台に、ジャーナリストのラウルと弁護士のドクター・ゴンゾーがクルマのトランクいっぱいにドラッグを詰め込み、目的地のラスベガスについてからもドラッグ漬けの日々を送る様子を描いたクレイジーなトリップムービー。内容が内容だけに、テリー・ギリアムが監督に、そして、ジョニー・デップがラウル役(原作者のモデルと言われている)に決まるまでには紆余曲折があったが、トンプソンはジョニーと面会した後、彼以外に自分を演じられる俳優はいないと確信したらしい。

トンプソンは余程ジョニーを気に入ったようで、アメリカ、テキサス州にある自宅の地下室に4カ月も住まわせ、原作の原稿や思い出の品を貸しただけでなく、自ら愛用しているパッチワークのジャケットやシガレットホルダーまで、様々な衣装を提供してジョニーの変身に手を貸したという記録がある。

つまり、この映画に登場する衣装は実際に原作者が手を通したホンモノ、または克明なリメイク。それだけに作り物ではなく、いわゆるヴィンテージでもない皮膚に馴染む70年代テイストがジョニー・デップというモデルを介して伝わって来る。アマゾン等の通販サイトでラウルの衣装を模したレプリカが販売されている理由はそこにあるのかも知れない。
 

  

 


さて、そんなラウル・ファッションの代表例が、前記のパッチワークのジャケットとプリントのプルオーバーシャツ、その下になかなかの上級コーデと言えるブルーのショートパンツ、そして、バケットハット&シガレットホルダー&黄色のティンテッドグラスという組み合わせ。または、全体に黄色い花があしらわれたパイルの半袖キャンプシャツだったりする。なぜ、普通のコットンではなくパイルなのか? トンプソンが酷く汗っかきだったからだ。パイルのキャンプシャツに合わせているのは、オフホワイトのキャンバス地で鍔の下から同じ緑のキャンバス地が見え隠れするバケットハットだ。
 

  

 


ちなみに、ラウルが愛用している〈コンバース〉のチャックテイラーオールスター、それに、ラウルとドクター・ゴンゾ(ベニチオ・デル・トロ)がロサンゼルスからラスベガスまでぶっ飛ばす1971型〈シボレー〉インバラコンパーチブルも、トンプソンが映画のために提供した私物。ジョニーは役作りのためにいつも乗っている愛車から〈シボレー〉に切り替え、クランクイン数カ月前から手慣らしたという。いったいどこまで本物にこだわったのか? 服から小物、果てはクルマまで、これほど見ていて楽しい映画はあまりない。

●こちらの記事もオススメ!
アノ映画のファッションに憧れて。Vol.46『カクテル』のアロハシャツ。
アノ映画のファッションに憧れて。Vol.45『ミニミニ大作戦』の黒のレザージャケット。
アノ映画のファッションに憧れて。Vol.44『ナショナル・トレジャー』のデニムジャケット。
アノ映画のファッションに憧れて。Vol.43『RONIN』のタートルネック。
アノ映画のファッションに憧れて。Vol.42『スパイ・ゲーム』のアメリカントラッド。
アノ映画のファッションに憧れて。Vol.41『ゾンビランド』のタープハット。
アノ映画のファッションに憧れて。Vol.40『クリード チャンプを継ぐ男』の〈ナイキ〉のスウェット。
アノ映画のファッションに憧れて。Vol.39『フェイク』のカーコート。
 

  

 

 
文=清藤秀人 text:Hideto Kiyoto
photo by AFLO
〈アメックス〉のスモール・スポンサーシップ・パートナーズも参加!『サファリ・オープン』で特別な1日を体験!
SPONSORED
2025.12.24

〈アメックス〉のスモール・スポンサーシップ・パートナーズも参加!
『サファリ・オープン』で特別な1日を体験!

今年で3回めの開催となった、本誌『サファリ』主催のゴルフイベント『サファリ・オープン 2025』。毎年、様々なコンテンツやアクティビティでも話題となるこのコンペ。今回はさらに斬新なサービスも加わり、熱い盛り上がりを見せていた。そんな大盛況…

TAGS:   Lifestyle
知的なムードが漂う〈トム フォード アイウエア〉の新作!大人の品格を宿すクラシックな1本!
SPONSORED
2025.12.24

知的なムードが漂う〈トム フォード アイウエア〉の新作!
大人の品格を宿すクラシックな1本!

大人のコーディネートは、小物選びで“品格”が決まる。特に顔まわりの印象を左右するアイウエアは、手を抜けない重要パートだ。そこで注目したいのが〈トム フォード アイウエア〉の新作。繊細でクラシカルなフォルムが目元に知性を添え、冬スタイルを格…

TAGS:   Fashion
今、〈エドウイン〉の名作“505”が見逃せない!デニムにこだわるならメイド・イン・ジャパン!
SPONSORED
2025.12.24

今、〈エドウイン〉の名作“505”が見逃せない!
デニムにこだわるならメイド・イン・ジャパン!

タフで男らしい大人のカジュアルに欠かせないデニムは、今、王道の骨太な1本が人気。なかでも2023年に復活し、昨今のトレンドも相まって注目されている〈エドウイン〉の名作“505”が見逃せない。デニム本来の武骨な魅力やヴィンテージ感を気軽に楽…

TAGS:   Fashion Denim
クオリティにこだわった〈センテナ〉の新作アウター!今、着たいのは大人仕様のミリジャケ!
SPONSORED
2025.12.24

クオリティにこだわった〈センテナ〉の新作アウター!
今、着たいのは大人仕様のミリジャケ!

カジュアル好きの男にとって、ミリタリー系のアウターは昔から定番。とはいえ、いい年の大人になるとガチの軍モノは、マニアックすぎて少々着こなしにくいのも事実。ならば、洗練された大人仕様の1着を。〈センテナ〉のミリジャケなら武骨なデザインはその…

TAGS:   Fashion

loading

ページトップへ