ヒュー・ジャックマン:「大学で危うく落とされそうになったよ」
『Safari』読者にも愛されている俳優ヒュー・ジャックマンが、相変わらずブッ飛ばしている。立ち上げのときから深く関わったオリジナルミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』が、口コミで売り上げを伸ばし続け、世界的にスマッシュヒットとなっているのだ。ヒューが演じるのは、エンタテインメント業界の重要人物P・T・バーナム。愛する妻と子供もいるが、ちょろっと不倫の危険にさらされたりも。だが、一番のメッセージは、「ほかと違っていてもいいんだ」という、とても強いものだ。
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――多様性を訴えるという意味では、とてもタイムリーですよね。
ヒュー・ジャックマン(以下H) 面白いことに、これを作りはじめたとき、そこはとても小さな要素にすぎなかったんだよ。だけど、ほかの歌の代わりとして「This is Me」の歌ができて、自然な形でそれがこの映画のテーマになっていったのさ。最初この映画は、ショービズの誕生や初期のマーケティングを描くものだったんだよ。でも、僕は『X-MEN』でも人と違っていいということを伝えてきたんだよね(笑)。それを考えると17年もこのメッセージを語ってきていることになる。
――あなた自身も差別を経験されたことはありますか?
H この映画に出てくる人たちほどじゃないけど、あるね。僕はシドニーで、思想的にものすごく左寄りの大学に行った。だけど僕が通った高校は、とても右寄りの名門私立男子校だった。僕は、大学で専攻に必要な条件は満たしているのに、危うくその入学試験で落とされそうだったんだ。金持ちで甘やかされた子だろうと思われたせいさ。実際、僕は落とされた。点数は全部足りていたのに。それで僕は、大学に電話をして、「でしゃばった真似をするつもりはありません。僕を合格させるべきだと言うのでもありません。でも、なぜ僕が落とされたのかを知りたいのです」と聞いた。その電話の会話だったのか、返事の電話だったのか覚えていないが、とにかく、それで僕は合格になったんだ。しかし、父が僕に行かせた高校の名前のせいで、僕が差別されたのは明らかだよ。
――あなたもグレイテスト・ショーマンですが、バーナム同様、犠牲にすることもあるのでは?
H どんな仕事にも犠牲はある。大好きな仕事をすることができている僕は、幸運だ。間違いを犯すことも時にはあるし、自分が望むより多くの時間を家族と離れて過ごしたりもする。僕が有名なせいで、子供たちまで公の目にさらすことになったりもする。それは子供にとってよいことではないかもしれない。だけど、最終的には、我が子たちが、「パパとママは、自分が情熱を感じることをやっている」と思ってくれることを願っているよ。それが、ネガティブな面を打ち負かしてくれることをね。
ヒュー・ジャックマンの最新作は、オリジナルミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』。伝説の興行師の半生を描いたミュージカルで、ヒューはその主人公を務める。日本では2月16日より、TOHOシネマズ新宿ほかにて全国ロードショー