人気モデルの追加グレードってやっぱり最強! 〈トヨタ〉アルファード/ヴェルファイア(プラグインハイブリッド)
グローバルでは継続してSUVが人気、ではあるけれど、やっぱり日本にいると気になる〈トヨタ〉アルファード/ヴェルファイア。正直、もうこのモデルに関しては“ミニバン”という言葉すら使うのも憚られるほど独自のポジションを完全に築いてしまった……というのはいわずもがな。そんな“アル・ヴェル”に今年の1月、しれっとプラグインハイブリッドモデルPHEVが追加されている。国産ミニバン初となるプラグインハイブリッド搭載にいち早く踏み切ったのはさすがの着眼点だ。しかもバッテリーを搭載することによって、アルファードならではの弱点が克服されていたのが最大の朗報!
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■アルファード
写真はアルファード エグゼクティブ・ラウンジ(プラグインハイブリッド・E-Four)※オプション装着車
写真はベルファイア エグゼクティブ・ラウンジ(プラグインハイブリッド・E-Four)※オプション装着車
パッケージとしては6人乗り。後席が全席独立タイプのキャプテンシートを備える“エグゼクティブ・ラウンジ”がベース。で、さらにトヨタ車体が架装する4人乗りの“スペシャル・ラウンジ”も用意される。6人乗りでも足元の広さは十二分だから、あっという間にVIP送迎車の座をセダンから奪ったのも頷けるゴージャスさだ。しかも4人乗りになるとさらに。前席のうしろに冷蔵庫や、前後席を仕切るカーテンなども用意されるうえ、シートももちろんファーストクラス仕様になる。
写真はアルファード エグゼクティブ・ラウンジ(プラグインハイブリッド・E-Four)※オプション装着車
写真はベルファイア エグゼクティブ・ラウンジ(プラグインハイブリッド・E-Four)※オプション装着車
パワートレインは2.5ℓエンジンに駆動用モーターを組み合わせたもの。リチウムイオンバッテリーは18.1kWhで、これは後席の床下に収められる。システム総合出力はなんと306PSと、ちょっとしたスポーツカー並み。しかし、モーターのみの走行で73kmも走行でき(WLTCモード)、さらにハイブリッド燃費も16.7km/ℓと、パワーだけではない魅力も見せるあたりは〈トヨタ〉らしいスペックの作り方だ。それにしても充電だけで73kmなんて、正直、役員送迎くらいなら、ほぼモーターだけでこなしてしまうんではなかろうか……。実際に乗ってみると、そのまま遠出したくなるほどにハンドリングがめちゃくちゃイイ。バッテリーという“重り”を床下に置いたことで、自然と重心高が下がり、しかもフロアの剛性アップにも貢献してしまっている、というのがその理由。もちろん車重もあがっているのだけれど、そのネガティブよりもモーターでのパワフルなトルクが上回り、むしろ出だしからスルンとスムースな加速が感じられ、軽やかさすら演出されている。また、さらなる低燃費のために“先読みEV/ HEVモード切り替え制御”を採用しているのだけど、目的地までの経路の負荷を地図データで先読みし、EV走行に最適な区間を自動的に選択してくれるのだからありがたい。ちなみにこの制御、あまりにナチュラルなため、どこで制御がなされているのか、ドライバーはおろか後席にも気づかれることは皆無だといえる。
さらにミニバンのネガテイブとして必ず挙げられるブレーキ時のノーズダウンに対しては、“スムーズストップ”という車両姿勢を安定させる制御が搭載された。この効果は本当に絶大で、わりとラフにブレーキを踏んでもしっかりと効果を出してくれた。
普通充電はもちろん急速充電にも対応し、まさに全方位が最上級。いやはや、人気モデルの追加グレードってやっぱり、最強なのね。
★DATA 〈トヨタ〉アルファード エグゼクティブ・ラウンジ(プラグインハイブリッド)
●全長×全幅×全高:4995×1850×1945㎜
●車両重量:2470kg
●ホイールベース:3000㎜
●エンジン:2.5ℓ直列4気筒
●エンジン最高出力:130kW(177PS)/6000rpm
●エンジン最大トルク:219N・m(22.3 kgf・m)/3600rpm
●フロントモーター最高出力:134kW(182PS)
●フロントモーター最大トルク:270N・m(27.5 kgf・m)
●リアモーター最高出力:40kW(54PS)
●リアモーター最大トルク:121N・m(12.3 kgf・m)
●システム総合出力:225kW(306PS)
●トランスミッション:電子式無段変速
●駆動方式:電気式四輪駆動(E-Four)
●税込み価格:1065万円〜