車中泊しながら駆け抜けたい! 〈ルノー〉カングー
あと数時間で8月も終わり……。そう考えると、どんな夏を過ごしたのか、つい振り返ってしまいそう。筆者としてごく個人的な話をすると、とても印象的なクルマで車中泊&登山が叶ったことを思い出す。そう、やっぱりコイツはあらゆるシーンで頼れる相棒だった! 〈ルノー〉カングーだ。
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カングーといえば、日本では本国フランスを超える愛されっぷりで知られる、商用車ベースのMPV(マルチ パーパス ビークル)。そしてその愛されカーがほぼすべてを完全刷新し、14年ぶりに新型へと生まれ変わっている。日本導入は今年2月から。ガソリン/ディーゼルを選べる贅沢さや、恐ろしく進化した乗用車ライクな走行性能など、すでに各所でかなりの高評価が聞こえてきている。
写真はすべてカングー“インテンス”
ルックスは、特にライト周りに大幅なデザイン変更がなされている。キリッとつり上がった横長のライトは、ほかの〈ルノー〉のラインナップを思わせるCシェイプの意匠があしらわれ、スッキリと先進的に、キリリとシャープなフェイスになった。この変更には賛否両論あったものの、ごく個人的には「写真よりも実物のほうがずっといい!」という好印象。
写真はすべてカングー“クレアティフ”
日本での人気を鑑みて、先代同様、樹脂バンパー×黄色の人気色をまとった“クレアティフ”が用意されたのも嬉しい。これは日本専用グレードなのだが、もうひとつ、観音開きのバックドアも日本専用に用意された装備。本国では商用車にのみ採用されているデュアルバックドアだが、日本には先述のクレアティフに加えて、バンパーをボディ外板色にした“インテンス”にも採用している。これが実は、車中泊にて大活躍! 日本では駐車環境も狭小だからこそ、荷物の出し入れを省スペースで行えるこのバックドアは、想像以上の使い勝手だった。なお、観音開きならではの利点として、開閉が非常に軽くて扱いやすいというのも◎。
インテリアも先代で比較に及ばないほどの進化を遂げている。今回の刷新のキモは実はADASの充実にも当てはまるのだが、この先進運転支援システムと好相性なデジタルメーターに加え、メインディスプレイ周りのダッシュボードが、シンプルかつリッチになった。シフトノブはスティック式で、インパネの中に収納されているから足元も広々だ。2列めに3人乗りのシートを備え、3列めの設定はないにしても、この2列めシートをパタンと倒すだけで、かなり広々としたフラットな空間が登場。車中泊にはこのシートアレンジの気安さも、かなりの高ポイントだ。
さて、今回は旅のお供にガソリンエンジンモデルを選択した。静粛性高く、きめ細やかな吹け上がりで、中〜高速の伸びもよい。1.3ℓの直4エンジンだが、体感ではまるで1.8ℓクラスのしっかり加速。これだけの大型ボディをしっかり引っ張るエンジンの頼り甲斐に加え、7速デュアルクラッチトランスミッションのマッチングもよく、シフトダウン方向でもスーパーなめらか。
さらに称賛に値するのはサスペンションの明確さ。しっかり路面をホールドして、ほどよいロールを保ってくれるのだが、しなりすぎないので、登山道へのワインディングロードも軽やかに攻略してしまう。う〜ん、ちょっと見た目のファミリーっぽさから想像もできない走り心地かも。これなら全国を、車中泊しながら駆け抜けてみたい!
★DATA 〈ルノー〉カングー インテンス(ガソリン車)
●全長×全幅×全高:4490×1860×1810㎜
●車両重量:1560㎏
●ホイールベース:2715㎜
●エンジン:1.3ℓ直列4気筒DOHCターボチャージャー付き
●最高出力:96kW(131PS)/5000rpm
●最大トルク:240N・m(24.5kgm)/1600rpm
●トランスミッション:7速オートマチック
●駆動方式:前輪駆動
●税込み価格:395万円
●ルノー・コール
TEL:0120-676-365
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