いよいよ真打ち登場! 〈メルセデス・ベンツ〉EQS
いよいよ真打ち登場、といった感じ。〈メルセデス・ベンツ〉から専用プラットフォームで開発された、最上級EVが登場した。EQS 450+とEQS 53 4MATIC+だ。そう、同社でも頂点に君臨するモデル名である“S”の文字を抱くEQS。もちろん同社電動ブランドであるEQシリーズでも最上級に君臨するということで、なにかとゴージャス&先進技術のてんこ盛り。今年最後のご紹介にふさわしい、その中身ご覧あれ!
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まずこの2台、ブランドとともに明確にメカニズムが分けられている。〈メルセデス・ベンツ〉ブランドであるEQS 450+は、リアにモーターを搭載するシングルモーター仕様。そして〈メルセデスAMG〉ブランドのEQS 534MATIC+は、前後にモーターを搭載するAWDとなり、前者は航続距離700km(!)、後者は601km。どちらも現行BEVの中ではトップクラスを誇る。もちろんシングル/デュアルモーターで出力も違い、EQS 450+は333PS、そしてEQS 53 4MATIC+は658PS! 航続距離を取るか、多少の距離を犠牲にして圧倒的出力を手に入れるか、悩ましいところではある。
〈メルセデス・ベンツ〉EQS 450+
〈メルセデスAMG〉EQS 53 4MATIC+
しかし、どちらを選ぶにせよ、たとえオプションでも手に入れておきたい装備がある。それが3枚のディスプレイを1枚のガラスで繋げ、なんと助手席前までドドンと拡げた、その名も“MBUXハイパースクリーン”だ。
〈メルセデス・ベンツ〉ではCクラスにさえ縦型の巨大ディスプレイが採用されたけれど、さすが電動部門のフラッグシップモデルEQSではデジタルがこんなふうに表現されているのだ。メーターパネルは12.3インチ、フロントディスプレイは17.7インチ、そして助手席ディスプレイは12.3インチ。さらにヘッドアップディスプレイはAR(仮想現実)となり、ナビを設定しておけば右左折の際に矢印が浮き上がるなど、まるでゲーム空間に紛れ込んだかのような案内をしてくれる。
助手席のディスプレイは走行中も使用可能だが、作動にはいくつかの条件がある。まず助手席に人が座っていること。専用のBluetoothヘッドセットが接続されていること。そしてドライバーがしっかりと視線を走行方向に向けていること。つまり、運転手が走行に関して意識を集中していないと、助手席のディスプレイはオフになる。そう、安全もしっかり考えられているのだ。ちなみにこのMBUXハイパースクリーンは、450+でオプション、53 4MATICで標準装備となる。
そんなEQS、走りのキャラクターは2台できっちりと分けられている。しかし、どちらにも共通するのは、あっと驚くほどのコンフォートかつリッチな走り。単にモーターのトルクで速いといったようなものではなく、どちらにも重厚でかつしっとりと奥深い〈メルセデス・ベンツ〉味、そしてドライかつパワフルな〈メルセデスAMG〉味が実現されていることこそが圧巻。BEVがどうこうという前に、クルマメーカーとしての統合制御の巧さに「さすが“メルセデス”!」と舌を巻く上質さがちりばめられているのだ。
かっちりしたステアフィールやナチュラルかつパワフルなペダルフィールの妙は、EVにはまだ懐疑的(?)という人にこそ是非味わってほしいもの。いやはや脱帽の仕上がり!
★DATA 〈メルセデス・ベンツ〉EQS 450+
●全長×全幅×全高:5225×1925×1520㎜
●車両重量:2530kg
●ホイールベース:3210㎜
●一充電走行距離(WLTCモード):700km
●リアモーター最高出力:245kW/4147~1万1544rpm
●リアモーター最大トルク:568N・m/0~4060rpm
●システム最高出力:245kW(333PS)
●システム最大トルク:568N・m
●駆動方式:後輪駆動
●税込み価格:1578万円
★DATA 〈メルセデスAMG〉EQS 53 4MATIC+
●全長×全幅×全高:5225×1925×1520㎜
●車両重量:2670kg
●ホイールベース:3210㎜
●一充電走行距離(WLTCモード):601km
●フロントモーター最高出力:174kW/4858~6937rpm
●フロントモーター最大トルク:346N・m/0~4858rpm
●リアモーター最高出力:310kW/4918~6886rpm
●リアモーター最大トルク:609N・m/0~4822rpm
●システム最高出力:484kW(658PS)
●システム最大トルク:950N・m
●駆動方式:四輪駆動
●税込み価格:2372万円
●メルセデスコール
TEL:0120-190-610
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