【インドネシア/ビンタン島沖】チェンぺダック・プライベートアイランド
この島の存在を知ったのは、シンガポールのホテリエの「ビンタン島近く(シンガポール沖)に、上質なエコリゾートがあるよ」の言葉から。コチラの〈チェンぺダック・プライベートアイランド〉と、先にオープンした〈ニコイ・アイランド〉、この兄弟リゾートのオーナーはシンガポール在住。都会の日々から逃避する場を求め、1990年代にこの島々を発見。海小屋風にするか、5ツ星ホテルにするか悩み、結果選んだのが、友人たちとシェアする隠れ家的な前者。時間をかけて開発を進め、まずは〈ニコイ・アイランド〉を完成させ、数々の賞を獲得。その経験を生かして、バージョンアップしたのがコチラだ。
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- 海リゾートが呼んでいる! vol.34
ロケーションは島の南部で、残りは熱帯雨林。まず目を奪われるのが、竹の家に暮らす部族にインスパイアされた、斬新なデザイン。竹は鋼よりもしなやかで、丈夫。おまけに伐採してもすぐに生えるサスティナブルな建材。ほかにもリサイクルしたチーク材や花崗岩など、建材の多くを島内で調達。おかげで島の景観にすんなり溶け込み、環境への影響も少ないという結果に。
20棟の客室は、直接浜へ出られるビーチヴィラと、高台に立つシービューヴィラの2タイプ。どちらも2階建てで、150㎡以上。1階にラウンジやバー、ゲスト用バスルーム、広いデッキにプランジプール。アーチ天井の2階にはマスターベッドルームと広いバスルーム、バルコニー。アイポッド対応スピーカーやWi-Fiはあっても、テレビや電話、エアコンはあえて置かない。電気はソーラーパワーで、プールなどの水は雨水や海水を処理したもの。そして、滞在中は裸足で過ごすことが推奨されている。都会から3時間で“ベアフット・ラグジュアリー”の神髄を体験できる、オアシス的な島といえそうだ。
黒い竹と草葺き屋根が螺旋を描く、大樹のようなフォルムのレストラン。1日3食付きのオールインクルーシブプランなら、メニューはゲストの趣向で決定。新鮮な魚介や地元の野菜、フルーツを使用
インドネシアのビンタン島沖。シンガポールからは約3時間
オンザビーチのインフィニティプール。セカンドバーがプール脇に
木々に埋もれるように立つシービューヴィラ。竹の特性を生かしたデザイン
ヴィラ2階のベッドルーム。シーツはオーガニックコットン。モスキートネットもコットンを使用。ガラス窓で仕切られたテラスからはリアウ諸島を望む
How to Reach?シンガポールからインドネシア領ビンタン島へフェリーで約55分。専用車で東側の桟橋へ約60分。船に乗り換え、約25分。オールインクルーシブプランなら送迎込み。
こんな体験ができる!右:巨岩の上に築かれたロックスパ。3室のトリートメントルームからは海を一望。打ち寄せる波音を聞きながら、伝統的な手技を。陸のアクティビティはスパのほか、テニスやクロケットなども。左:島のあちこちにちりばめられた、秘密のビーチを目指してクルージング。カヤックやスタンドアップ・パドル・サーフィン、カイトサーフィンもポピュラー。カタマランと上級向けウィンドサーフィン以外は、レンタル無料。
●Cempedak Private Island[チェンぺダック・プライベートアイランド]
住所:Air Gelubi, Bintan Pesisir, Bintan Regency, Riau Islands, Indonesia
TEL:+62-811-7008-040
料金:ビーチヴィラ、シービューヴィラともにシンガポール$475~(税・サ込み、食事は1日につきシンガポール$120)
URL:https://cempedak.com/
※新型コロナウイルスによる渡航制限に関しては、外務省ホームページにて最新の情報を確認してください。
雑誌『Safari』1月号 P206~207掲載
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text : Chieko Koseki