ビタミンカラーを効かせた“映える”ヴィンテージ空間!
使い込んだ空間のもつ落ち着きを、単なるシブさで終わらせないビビッドなビタミンカラーを目いっぱい取り入れながらウルサクならない。自分たちの好きなものというフィルターを通して選んだモノたちが空間に統一感を生み独特の居心地のよさを作り出す。好きな色、照明、グッズを詰め込んだ楽しみ方をチェックしよう!
- SERIES:
- 西海岸的なハッピー・ルーム! vol.40
H邸/3LDK/110㎡
イエローとオレンジのソファはビッグサイズだが、壁のレンガ、革のチェアやアンティーク家具など時間を経たものたちに囲まれ、ワル目立ちせずほどよい存在感に
リビングの一画には’60年代アメリカ製のポールランプ、ダイニングにはデンマークのバー用キャビネット。国籍も時代も様々なアイテムが、1975年築のヴィンテージマンションにしっくりと馴染んでいるH邸。購入した当時はグレー基調の内装だったが、自分たちの好みにフルリノベした。
天井や壁などの明るいクリーム色に、黄色やオレンジのソファやブランケットがパンチを効かせている。浮いてしまいそうなビタミンカラーを、違和感なく馴染ませているのは、レンガやタイル、無垢の床など本物が持つ風合い。「新品よりもヴィンテージ、ピカピカのステンレスやアルミよりも真鍮が好み」というHさんは、パーツの素材感も大切にした。窓はすべて木枠のインナーサッシを付け、ドアノブや水栓、シャワーヘッドもカッパーカラーを取り寄せている。
細部までこだわって作り上げた空間をいっそう美しく見せているのが光のコントロールだ。海外生活が長かったHさんにとってくつろぐ場所に、LED照明やダウンライトは馴染まないもの。ポールランプやフロアスタンド、ウォールライトなどの間接照明使いで、陰影が際立ち、空間に奥行きや立体感を生んでいる。
01 壁付けキッチンにお気に入りを並べる
壁付けのキッチンはオーダー製作。吊り戸棚内部にスウェーデン〈アスコ〉のレンジフードをビルトインして生活感を見せないつくり。キッチン壁面にずらりと並んでいるのはファイヤーキングのカップ。妻が好きなアメコミキャラやポップなカラーが楽しい。朝食時などに重宝しているカウンターの天板はクリーム色の人造大理石。
02 ガラスのパーテーションで繋がる空間
ガラスのパーテーションで繋がる寝室とワークルーム。絨毯は黄金色で密度が高く足当たりが柔らかいタイプ。めくれて猫がつまずくことがないようグリッパー工法で敷き詰めた。鳥のモチーフが好きで、タペストリーやオーナメント、モビールなどが随所に飾られている。ワークルームではお気に入りのギターを爪弾くことも。
03 釉薬タイルが涼やかなパウダールーム
パウダールームは深緑の釉薬タイルを張った。鏡の内側は収納で、ボックスティッシュは棚の下部から引き出せるつくりに。洗面ボウルは〈コーラー〉、水栓金具はバスルームのシャワーヘッドも〈デルタ〉のハイエンドモデル、BRIZOを採用。
世界にひとつのハンドメイドソファ
実はH邸の裏テーマにして重要課題は、ペットフレンドリーであること。床材も家具も、猫にとっても快適であることが選択条件だ。寝室前にあるのは愛猫ロッキー専用のソファ。フレームは夫が高さを調整し、妻が手編みでカバーを作ったもの。オレンジ色のブランケットももちろんハンドメイド。
「もともとインテリアが好きでいろいろ買い集めるほうなので、次はどこになにを飾ろうかと楽しみがある家になりました。間取りも自分たちの暮らしに合うよう変更しました。玄関からパウダールームへ直行できるので、毎日のランのあともさっぱり汗を流してからLDKに入れる。玄関からクローゼットやワークルーム経由でLDKに回遊もできる。どこにいても居心地がよくて、家にいる時間がより長くなっています」
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●ハウストラッド
TEL:03-6412-7406
URL:www.housetrad.com
雑誌『Safari』11月号 P268~269掲載
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photo : Hirotaka Hashimoto text : Kuniko Nakajo