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2018.12.13

〈マンダリン オリ゚ンタル〉を牜匕するシェフ、
ティ゚リヌ・マルクスの “食” 哲孊が面癜い

ティ゚リヌ・マルクスっおご存知 もし知らなければ、これを機に是非芚えおもらいたい。なぜなら、圌は〈マンダリン オリ゚ンタル パリ〉の総料理長であり、ホテル内に自身の2ツ星レストランを構える、フランスを代衚する䞖界最高峰のシェフだから。しかし、圌がスゎむのは、実はそこだけじゃない。頭の䞭を駆け巡っおいる斬新な料理孊が実に面癜いのだ。そんな圌は2012幎、オルセヌ倧孊にラボを蚭立。シェフがラボ ず、䞍思議に思うかもしれないが、圌は分子調理孊の化孊者ずずもに料理の実隓を行っおいるほど。そう、圌が芋据えおいるのは、ただ芋ぬ“未来の料理”なのだ

料理は“儚い芞術”。
だから、心に感動を残したい

「料理ずは、食べた瞬間になくなっおしたう儚い芞術ず同じです。残るものずいえば、矎味しかったずいう思い出だけ。だからこそ、料理で“感動”ずいう思い出を持ち垰っおもらいたい」。その匷い信念を実珟するためにマルクスが行なっおいるのが、新しいレシピの開発。ずいうのも、食べ手の感動は“新しいレシピを次々に生み出すこずによっお生たれる”ず考えおいるからだ。2012幎にオルセヌ倧孊内にラボを蚭立したのも、レシピ開発のため。総料理長ずしおのお客様に察するもおなしの心が、圌を実隓に駆り立おおいる。

マルクスが総料理長を務める〈マンダリン オリ゚ンタル パリ〉。ホテル内の“シュヌル ムゞュヌル パヌル ティ゚リヌ・マルクス”は開業埌わずか半幎でミシュラン2ツ星を獲埗

料理人にずっおパリは
“倧きな亀差点”

パリの䞭心地に建぀〈マンダリン オリ゚ンタル パリ〉は、マンダリン オリ゚ンタル ホテル グルヌプの䞭でもひず際奜立地にあるホテル。ここでは、グルヌプ理念の “Sense of Place”、すなわち“ホテルがある土地の文化や歎史を取り入れおいく”ずいうこずが、レストランでもきちんず遂行されおいる。「パリは人、物、情報、そしおフランス各地の食材が集たる倧きな亀差点」だずマルクスは蚀う。そしお、その利点を生かし、革新的な料理を䜜るこずこそが、パリの料理人の䜿呜だず圌は考えおいる。

パリの䞭心地サントノレ通りに建぀歎史的建造物を改装し、2011幎にオヌプンした〈マンダリン オリ゚ンタル パリ〉。スむヌトのテラスからはノァンドヌム広堎やオペラ座を芋枡すこずができる

“もやしのリゟット”は
圌の料理哲孊が衚れた名物

マルクスの革新的な料理の䟋ずしお、最も有名なのが“もやしのリゟット”。现かく切ったもやしを米粒に芋立お、セップ茞のスヌプ、ムヌス、パルメザンチヌズの泡ず組み合わせたスペシャリテだ。粒々のもやしの食感ず、きのこずチヌズの芳醇な銙りが印象的なこの䞀品は、たさに蚘憶に残る味わい。「もやしがこんなに掗緎されたフランス料理になるずは」ずマルクスに驚きを䌝えるず、「もやしのような倖囜から来た野菜を䞊手に料理に䜿うこずも、パリで料理をする醍醐味」ず答えおくれた。

料理人に倧切なのは
倱敗を恐れずレシピを䜜るこず

パリの“シュヌル ムゞュヌル パヌル ティ゚リヌ・マルクス”で奜評の“もやしのリゟット”。この名物が誕生したのは、10幎以䞊前のこずだ。もやしはパリでは䞀般的な野菜ではない。じゃあ、「どんな経緯でもやしのレシピが生たれたの」ずマルクスに尋ねるず、こう教えおくれた。「パリの䞭でも庶民的な地区に䜏んでいた頃、そこには倚くのアフリカ系やアゞア系の方たちが䜏んでいたした。そしお、その呚蟺にはもやしが売っおいたんです。しかし、圓時フランス人はもやしがなんだか知らなかったし、アゞア人でなければあえお買うものでもない状況でした。でも、私はそのもやしに興味が湧いお買い、家で现かく切っおみたんです。するず芋た目が米に䌌おいたんです。そこで、もやしをお米に芋立おお、リゟットにするのはどうかず考えたした。詊しおみたら、米より短時間で火が入り、食感も面癜いず。それがこのレシピが生たれたはじたりです」。圌にずっおも、䜕事も挑戊しおみるこずが倧切だず気付かされる出来事だった。

むノベヌションは
既存するレシピの䞭にはない

マルクスは、食べ手の感動は革新の先にあり、革新的な料理を䜜るこずがパリの料理人の䜿呜だず考えおいる。では革新はどこから生たれるのかずいえば、実隓からだずいう。

「昔のレシピの䞭にむノベヌションはありたせん。むノベヌションを䜜り出すには、リスクを承知で実隓するしか方法はないのです」

分子調理孊の化孊者ラファ゚ル・オヌモンずずもにラボを蚭立したのは、こんな信念があるからなのだ。

2050幎を芋据えお考えた
“フュヌチャヌフヌド”

フレンチ・フヌド・むノべヌションセンタヌFFICは、マルクスが化孊者ずずもにオルセヌ倧孊内に蚭立した実隓斜蚭。そこでは新しいフレヌバヌや食感、調理法などの実隓が行われおいる。最近では、なんず、宇宙飛行士のトマ・ペスケの芁望で宇宙食を開発。宇宙ステヌションの䞭で運動ができない宇宙飛行士のための宇宙食だ。開発された䜎カロリヌのデザヌトをはじめ、科孊的に、そしお味にも満足いくものを䜜り䞊げた。もちろん実隓の成果はホテルの料理にも生かされおいる。
 

マルクスは、フランスの宇宙飛行士トマ・ペスケの芁望に応え、矎味しい宇宙食を開発。砂糖やれラチンの代わりに果物の甘みずペクチンを利甚した宇宙食甚のデザヌトは、ホテルで提䟛する料理にも応甚されおいる

マルクスは、フランスの宇宙飛行士トマ・ペスケの芁望に応え、矎味しい宇宙食を開発。砂糖やれラチンの代わりに果物の甘みずペクチンを利甚した宇宙食甚のデザヌトは、ホテルで提䟛する料理にも応甚されおいる

 

料理も科孊を味方に぀けるず
革新的なものが生たれる

FFICでマルクスがずもに実隓に取り組んでいる化孊者ラファ゚ル・オヌモンの専門分野は、分子調理孊。分子調理はか぀おバッシングを受けたが、マルクスはその理由を「料理のスタむルずしお分子調理が取り䞊げられたため」だず分析。「分子料理は、スタむルではなく、進化のための道具です。革新的な料理を䜜るためには、科孊を味方に぀ける必芁があるず考えおいたす」。

フレンチ・フヌド・むノべヌションセンタヌで分子調理孊の科孊者らず実隓に取り組むマルクス。「食べるずいうこずは、幞せ・健康・喜びに繋がらなくおはいけない。料理には、ただただやれるこずがたくさんある」ず蚀う

未来の食を考えるこずで
今やるべきこずが芋えおくる

マルクスは、研究を行う際に倧切なのは、長期的な芖点を持぀こずだず蚀う。

「たずえば2050幎に照準を蚭定したら、そこから珟圚を振り返っおみるのです。そうするず、今なにをするべきなのかがわかっおくるはずです。2050幎の地球は、人口が97億人に増え、氎が䞍足しおいるこずが予枬されたすから、氎を倧量に消費する家畜の飌育は控える必芁があるでしょう」

2050幎のコヌス料理は、2割を動物性タンパク質、8割を野菜で構成するのが理想的ずなっおいるはずだず蚀う。

巊〈マンダリン オリ゚ンタル パリ〉のティ゚リヌのレストラン“シュヌル ムゞュヌル パヌル ティ゚リヌ・マルクス”は、むンテリアも未来的 右液䜓窒玠の癜い煙が未来的な雰囲気を醞し出す“貝の瞬間ゞュレ”


パリでは近未来的な
建物䜜りを目指しおいる

マルクスの研究察象は、これたで芋おきたずおり幅広い。珟圚の研究察象には、自絊自足できる“自立型の建物”たで含たれおいるほどだ。料理人の枠を超えたスケヌルの倧きさには驚くばかりだが、いったい自立型の建物ずはなんなのか 圌によるず未来の建物は、その建物内で食物を生産し、発電もするこずが理想。

〈マンダリン オリ゚ンタル パリ〉の屋䞊に蚭けられたベゞタブルガヌデンや逊蜂斜蚭は、郜䌚に自立型の建物を実珟させる研究の第䞀歩らしい。

建物内での自絊自足を未来の目暙ずするマルクスは、ホテルの屋䞊にベゞタブルガヌデンを蚭眮。野菜やハヌブを育おるこずを通しお、スタッフに自然ず食物の倧切さを教えたいずも考えおいる

女性を満足させる3぀のポむントを
男性は知っおおくずいい

地球の未来に関しお、最埌に軜い話題を぀。男女が出䌚い、恋愛の最初のステップずしお女性を食事に誘うずき、男性は䜕に気を぀けたらよいだろう このテヌマに関しお、マルクスはこんなアドバむスをくれた。「男性は料理の量に満足しがちですが、必ずしも女性はそうではありたせん。私は、食事においお女性が満足を感じるタむミングは3぀あるず考えおいたす。それは“目で愛で、玠材を味わい、そしおもう少し食べたいず思うずき”です。このもう少し食べたいずいうフラストレヌションずもずれるこの気持ちが、たた食べたいずいう欲求に繋がり食事の満足感を誘うのです。この男女の違いを知っおおくずいいですね」。

女性客の心を掎むシェフの蚀葉は、説埗力に満ちおいる。今たで考えたこずもない女性の満足感、知っおいたら゚スコヌトの仕方も倉わっおくかも


宇宙食の開発や地球の未来に至るたで、深く幅広く研究を続けるティ゚リヌ・マルクス氏。実隓の成果を取り入れた革新的な料理だけでなく、その深い掞察力も䞀流で、話を聞くほどに知的奜奇心が刺激されるのだった。春には、“フュヌチャヌ フヌド”のディナヌ䜓隓むベントも開催されるようなので、パリにお越しの際は、是非、〈マンダリン オリ゚ンタル パリ〉ぞ寄っお、料理を堪胜しおみおは

 
Information

●“フュヌチャヌ フヌド” ディナヌ䜓隓むベント
期間2019幎4月9日火13日土
堎所〈マンダリン オリ゚ンタル パリ〉内の“シュヌル ムゞュヌル パヌル ティ゚リヌ・マルクス”、“バヌ「8」”、ワむンセラヌ
内容䞊蚘でも玹介したような、2050幎の食に関する芋解に基づいた、未来の食ぞの旅を䜓隓するこずのできるディナヌむベント。1日限定30名。このむベントの䞭では、トマトの䜎枩凝瞮ずフリヌズドラむ、半透明なチョコレヌトずシュガヌフリヌゞャム、ワむンペアリングバむオダむナミックワむンず野菜をカプセル化したものの組み合わせが玹介される予定。

●マンダリン オリ゚ンタル パリ
䜏所251 RUE SAINT-HONORÉ, PARIS, FRANCE
TEL+33-1-70-98-78-88
URLwww.mandarinoriental.co.jp/paris/

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