シングルモルトの原点といえば〈ザ・グレンリベット〉!
贈りものにもぴったりなのは由緒正しきスコッチ!
年末年始、お世話になったお酒好きに、なにか間違いのない1本を贈りたい。そう思ったことってありませんか? とはいえ、そのへんのビールだとありきたりで芸がない。ならば、こちらのこだわりアピールも考えて、スコッチウイスキーはどう?
- TAGS:
- Gourmet
なかでも、真っ先に候補にしたいブランドといえば、シングルモルトの原点として親しまれている〈ザ・グレンリベット〉。これなら、相手がウイスキー初心者であっても、スコッチのなんたるかを知ることができて喜ばれるはず。おっとその前に、アナタ自身がその価値ある味わいを体験してみることがもっと大事かも!
お酒のウンチクをクドクド語るのはヤボな話。でも、自分が贈るウイスキーがどんなものかを知っておくのは大事。それに〈ザ・グレンリベット〉がなぜ、特別なスコッチウイスキーなのか知りたいでしょ? そこで、まずはその成り立ちについて伝えてみたい。
スコットランドに蒸留技術が伝わったのは12世紀頃のこと。その後、スコットランドの清らかな水と良質な大麦を原料に、ウイスキー製造が脈々と受け継がれることになった。で、時は19世紀初頭。スコットランド東側のスペイサイドにて、評判のウイスキーを造っていたのがジョージ・スミスだ。彼が手掛けるウイスキーは、時の国王ジョージ4世もその質の高さを認めたほどで、1824年には政府公認第一号の蒸留所に。ところが、このことが周囲の密造業者から妬みを買うことになってしまう。実際ジョージは身の危険を感じたほどで、護身用にいつも2丁拳銃を携えていたという有名な逸話も残っている。また、当時はその名声にあやかろうと、グレンリベットを勝手に名乗るコピー業者が多数出現。彼らはなんと名前を使うだけにとどまらず、ジョージのウイスキースタイルまで模倣したのだから始末に悪い。そんな中、ようやく裁判所が商標登録を認めたのは1884年のこと。今あるグレンリベットには、定冠詞THEがついているでしょ? これは、本物のグレンリベットだけがつけることを許されたもの。つまり〈ザ・グレンリベット〉こそが、シングルモルトの原点と認められた証でもあるってワケだ。
〈ザ・グレンリベット〉の定番!
〈ザ・グレンリベット〉のラインナップの中でも、いつでもどこでも気軽に飲める1本がコチラ。創業者のジョージ・スミスが目指したスムースでフルーティな独特の味わいを、当時から変わらない伝統製法で造り上げた名作。ザ・グレンリベット ファウンダーズリザーブ。700ml。4800円。(ペルノ・リカール・ジャパン)
あの“旨さ”を育む!
蒸留所があるのはスペイ川に流れこむリベット川沿いの静かな谷。スペイサイドの中でも奥まった山あいに位置し、蒸留所と従業員の住宅だけで小さな集落が形成されている。スコッチミストと呼ばれる名物の霧雨が、清らかで緑豊かな大地を潤す。
蒸留所のすぐ近くに架かる石造りのパックホース橋。1500年代に建造され、蒸留所よりも歴史が古い。土地のシンボルとして〈ザ・グレンリベット〉のロゴマークにも描かれている。
仕込み水となるのは、蒸留所から200mほど離れた場所に湧く“ジョシーズ・ウェル”の天然水。1890年以降、この湧水の使用が認められているのは〈ザ・グレンリベット〉だけ。ミネラル分が豊富でモルトの糖分をキレイに引き出す。
1824年創業の〈ザ・グレンリベット〉は、軽やかでフローラル、スムースな口当たりという、スペイサイドのウイスキースタイルを確立した先駆者的存在。その味わいを堪能するには、どんな飲み方がいいのだろうか? そこで、ウイスキー業界歴30年以上のレジェンド。〈ザ・グレンリベット〉のインターナショナル・ブランド・アンバサダーであるイアン・ローガンに、〈ザ・グレンリベット〉の楽しみ方を教えてもらった。
彼によると、基本的にはそれぞれの好きなスタイルで飲んでいいというが、ウイスキーが持つ味わいを余すことなく楽しむには、まずは香りを楽しんでほしいとのこと。というのは、同じ蒸留所で造られたものでも、製品によって香りや味わいは様々。たとえば、同じ〈ザ・グレンリベット〉でも、ファウンダーズリザーブの場合は、甘くてスイートな蜂蜜の香り、ココナッツの甘さ、赤リンゴの甘さが感じとれるといった具合。また、シェリー樽とバーボン樽で寝かせた原酒をブレンドした12年ものは、トロピカルなフルーツ、バナナやパイナップルなどの香りが楽しめるという。そして香りを楽しんだ後は、ストレートでひと口。その後、ウイスキーに同量の水を加えてさらに香りと味を楽しむのがイアン流。加水することで、また新たな香りと味わいが立ち上がるという。で、ここで注意したいのは、決して水にウイスキーを加えないこと。その理由は、ウイスキーの中にオイル分があるので、比重の関係で分離してしまうから。なるほど、これは知らなかった!
ザ・グレンリベット12年。昔ながらのウイスキーファンに人気のスペイサイドを代表する大定番。バニラやハニーといった自然な甘さが心地いい。700ml。5370円(ペルノ・リカール・ジャパン)
ザ・グレンリベット15年 フレンチオーク・リザーブ。その名のとおり、フランス・リムーザン地方の新樽で熟成させた原酒を一部使用しているため、新樽由来のスパイシーなニュアンスが魅力。700ml。6706円(ペルノ・リカール・ジャパン)
ザ・グレンリベット18年。ヨーロピアンシェリー樽原酒をメインで使用。深く濃いアンバーカラーで、そのぶん複雑かつ重層的な様々なフレーバーが凝縮している。700ml。1万1374円(ペルノ・リカール・ジャパン)
ザ・グレンリベット ナデューラ オロロソ。スペイン・へレス地方のオロロソシェリー樽で熟成させた原酒のみを使用。700ml。8400円(ペルノ・リカール・ジャパン)
ザ・グレンリベット ナデューラ ファーストフィル セレクション。アメリカンホワイトオークのバーボン樽による原酒のみを使用。700ml。8400円(ペルノ・リカール・ジャパン)
ザ・グレンリベット ナデューラ ピーテッド。大麦麦芽をピート加工するのではなく、ピート加工したスコッチウイスキーの樽で熟成し、ほのかにスモーキーさをまとわせた1本。700ml。8600円(ペルノ・リカール・ジャパン)
●ペルノ・リカール・ジャパン
TEL:03-5802-2756
URL:www.theglenlivet.jp