上海蟹のスペシャル料理はもちろん、本格的な北京ダックまで堪能できるのが〈蟹王府〉!
日本で本物の上海蟹を味わえるスポットは、日本橋にある〈蟹王府(シェワンフ)〉。上海でミシュランガイド1つ星を獲得し、60年以上の歴史をもつ上海蟹専門の上海成隆行グループが〈蟹王府〉を手掛けている。上海蟹は中国の壮大な自社養殖場で育てられていて、年間4度も厳正な免疫検査が行われているから安心で安全。空輸されているので鮮度も文句なし。
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“上海蟹の紹興酒漬け(酔っ払い蟹)”1杯3080円
数々ある上海蟹料理の中で、特にイチオシしたいのが、紹興酒で上海蟹の妙味を引き出した“上海蟹の紹興酒漬け(酔っ払い蟹)”。紹興酒の幽香に満たされていて、上海蟹の滋味がより引き立つ。中の肉や味噌までしっかり食べるのが流儀なので、手にとって食べ尽くして!
“お任せ五種前菜盛り合わせ”3850円
“お任せ五種前菜盛り合わせ”は、酒肴にぴったりな5品の取り合わせ。真ん中は上海蟹の煮凝りで、旨味がギュッと閉じ込められている。冷たいうちに食べた方がいいので、最初に口にするのがいい。紹興酒漬けにされた才巻海老は、香り豊か。頭まで食べられるから、味噌まで吸うのがいい。中国・大連のクラゲは頭の部分なので厚みがあり、コリコリ感がたまらない。マコモダケは蟹肉と葱油で和えられていて、食欲がそそられる。北海道の帆立貝は、辛くない青唐辛子の醤=ジャンが旨味の秘密。
“上海蟹の夫婦ご飯”3300円
1人前で約7匹もの上海蟹をつかったのが“上海蟹の夫婦ご飯”。蟹味噌、オス蟹の白子、メス蟹の内子を合わせた贅沢なソースを、ジャスミンライスとコシヒカリのブレンド米でいただく。香り米は長粒種でさらりとしているから、蟹の旨味を十二分に吸い込んでいて旨い。バルサミコ酢を途中で加えれば、キリっと引き締まって味変となる。
“上海蟹の姿蒸し”(3388円~)は、あっと驚くプレゼンテーションも見もの。ふっくらと蒸した上海蟹を独特の食べ方で味わえる。メス蟹では卵の濃厚なコクが、オス蟹では白子のねっとりとした食味が特徴。黒酢生姜と蟹酢を加えると、上海蟹の輪郭がよりくっきりと浮かび上がる。
“上海蟹入り小籠包”1個660円
上海蟹のスープを味わえるのが、“上海蟹入り小籠包”。身だけではなくスープも美味なので、忘れられない小籠包になるはず!
“北京ダック”は〈蟹王府〉が独自ルートで中国から特別輸入している北京鴨。生後45日・3kgくらいの若鳥だから、繊細でミルキーな食味にあふれている。皮はパリパリかつしっとりジューシーに焼き上げられていて、最高の状態。コンディメントは特製の甜麺醤、砂糖、ネギ、キュウリ、紅芯大根で、最初は砂糖に付けて食べると、皮の脂とマッチしてパンチがある。
香港焼鴨=下味をつけてローストした北京ダックの肉まで味わえるのが嬉しい。噛めば噛むほどに旨味が広がり、赤身肉の力強さも感じられる。
“焼き鴨の鹵水仕立て” ※写真はランチセット3500円
“焼き鴨の鹵水仕立て”は、北京ダックの肉に“ルウスイ(鹵水)”で味付けされた料理。“ルウスイ”は中国広東省潮州地域発祥の調味料で、醤油や中華スパイスなどで調合されていて、濃厚で複雑な異香をもつ。北京ダックに付随。
お酒はバラエティに富んでいるから、ビバレッジディレクターの木村好伸さんにセレクトしてもらうのがいい。木村さんは、ジョンソン&ウェールズ大学でレストランマネジメントを学んだ後、ニューヨークでソムリエになり、帰国後は「ナリサワ(NARISAWA)」で10年間ヘッドソムリエを務めたという輝かしい経歴をもつ。
左から、“ペリエ・ジュエ グラン ブリュット”2200円、“ドメーヌ・トラペ・アルザス ゲヴェルツトラミネール ベブレンハイム 2021”2200円、“慢宋・珍藏”500㎖ 2万8000円、“産土 山田錦 生酒 2022”1500円
ハウスシャンパーニュは“ペリエ・ジュエ グラン ブリュット”。綺麗なシルバーゴールドで、さわやかで軽く、フレッシュな味わい。上海蟹の滋味とぴったりと合う。“ドメーヌ・トラペ・アルザス ゲヴェルツトラミネール ベブレンハイム 2021”は上海蟹の味噌との相性が抜群。フランス・アルザス地方の白ワインで、果実味と酸のバランスが素晴らしい。プレミアムな紹興酒が“慢宋・珍藏”。上質で優雅な味わいで、余韻が残る妖艶な香りをもつ。冷たくても常温でもどちらでも美味しく、北京ダックとのマリアージュも完璧だ。“産土 山田錦 生酒 2022”は、酵母由来の独特の香りがあり、フレッシュで旨味がたっぷりの日本酒。上海蟹や北京ダックを寛容に包み込み、品よくまとめ上げる。
シャンデリアの温かな光が包み込むテーブル席
店内は吊り下げられたシャンデリアが豪華で、ゆったりとしたテーブル配置。個室も設けられているので、接待にも記念日にも使い勝手がいい。
様々な上海蟹のスペシャル料理はもちろんのこと、本格的な北京ダックまで堪能できる。上海蟹や北京ダックで美食体験をしたいのなら〈蟹王府〉で決まり!
●蟹王府(シェワンフ)
住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井二号館1F
営業時間:11:00~15:00(14:00LO)、17:00~23:00(21:00LO)
TEL:03-6665-0958
URL:https://www.shintai.co.jp/
※サービス料別
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。