タイ料理×日本料理の“新しい料理体験”で、彼女の心もあったまる!
昨今のガストロノミーシーンはイノベーティブレストランが全盛。フレンチ、イタリアン、中国料理、日本料理、北欧料理、南米料理を厳密に区別することが難しくなっている。ここにきて、全く新しいイノベーティブのジャンルが登場して話題をさらっている。それは、稀代の美食家であるタイ人のビアさんが六本木にオープンした〈美会(ビア)〉。料理長は日本料理の名店で研鑽を積みながらも、タイ料理への理解も深い草場弘之さん。
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- アレが食べたいからこの店へ! vol.9〈美会(ビア)〉
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- アレが食べたいからこの店へ! Gourmet
カウンター席は大人のデートにもぴったり!
なにが新しいかというと、タイ料理と日本料理を掛け合わせた、ほかでは体験できないカウンターガストロノミーになっていること。スパイスやハーブをふんだんに使い、酸や甘さを効かせて要素を重ねることで味を構成するタイ料理と、食材のもつ魅力を引き出すための引き算の味ともいえる日本料理を掛け合わせていて、体験したゲストを魅了している。銀座にオープンして好評であったことから、2022年3月28日に六本木へとアップグレードして移転した。
“トムヤムクン”
“おまかせコース”(2万6500円)にはいくつもの珠玉の料理がラインナップされているのだけれども、シグネチャーといえるのが、日本でもよく知られているタイ料理の“トムヤムクン”。季節によって食材は変わるが、ベースは変わらない。日本料理の技術を生かして出汁をベースにしているので、旨味や滋味がふんだんに感じられる。コブミカンの葉、タイ生姜、レモングラスが適度に効いていて、口中に妙妙たる芳香が広がる。キンキ、ハマグリ、オニテナガエビといった具材が入れられており、和の食材も存分に味わえる。こんな繊細で調和のとれた“トムヤムクン”なんて新感覚!
“フグ 朝天辣椒 八角 山椒”
ほかの定番メニューも好評で、“フグ 朝天辣椒 八角 山椒”には2種類の唐辛子と八角や山椒が用いられており、心地よい刺激。冬にはフグで、夏にはオコゼが用いられる。
“フカヒレ タイ薬膳”
“フカヒレ タイ薬膳”は、天日干しのフカヒレを3日間かけて戻し、熊本県の“天草大王”とスッポンをベースにした餡を合わせた料理。高級中国料理ではないのに、フカヒレの姿煮が提供されることなんてないから、非常にサプライズだ。
ペアリング(1万3000円)も充実している。フランス人ソムリエのピエール-アレクサンドラ・ポンさんによる、フランス・ブルゴーニュを中心としたワインのマリアージュが秀抜。日本料理の繊細な味わいに寄り添いながらも、タイ料理のスパイシーな味わいと調和するチョイスをしてくれる。
タイ料理と日本料理が見事に融合した〈美会〉で、“トムヤムクン”をはじめとした新しい料理を体験すれば、寒い日だって彼女の心は温まると思うよ。
●美会
住所:東京都港区六本木7-3-21 来山ビル2F
営業時間:17:30~23:00
定休日:日・祝日
TEL:03-6804-2489
URL:https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13270211/
※サービス料別
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ブッフェ、フレンチ、鉄板焼、ホテルグルメ、スイーツをこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。料理コンクール審査員、講演、プロデュースも多数。