『メイズ・ランナー』
製作年/2014年 監督/ウェス・ボール 脚本/ノア・オッペンハイム、グラント・ピアース・マイヤーズ、T・S・ノーリン 出演/ディラン・オブライエン、カヤ・スコデラリオ、トーマス・サングスター
知恵と体力で巨大迷路を攻略せよ!
ふと目覚めると、そこは地下エレベーターの中だった。記憶はない。名前も思い出せない。たどり着いた先は青年たちが自給自足で暮らすコミュニティ。一見、穏やかそうな生活だが、しかし草原の向こうに目をやると巨大な壁(!)が立ちはだかっている。いや、壁に見えるが実は迷路だ。それも内部では刻々と形が変わり、うかつに入ると二度と出て来れないという。主人公は俊足の仲間たちと迷路に踏み入り、閉鎖された世界からの脱出を試みるのだが・・・・・・。
世界で人気を博したSF小説を、これが初長編監督作となる気鋭のクリエイター(彼は現在、映画版『ゼルダの伝説』のため奮闘中だとか)と、フレッシュな若手キャストが組んで鮮烈に映像化。いわゆる『蝿の王』にも似た青年たちの群像劇としても楽しめるが、やはりメインはなんと言っても巨大迷路だ。CGを効果的に用いたスリル満点の表現性といい、内部で蠢くクリーチャーの不気味さといい、興味の尽きない謎だらけ。一体誰が、何のためにこれを築いたのか。襞をめくるとまた新たな襞が現れ、終わりなき連鎖が脳と感情を揺さぶり続ける。世界の果てのそのまた向こう側を、あなたはどう予想する!?
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