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CULTURE カルチャー

2022.06.04

傑作の裏に名脇役あり!
ハリウッド・バイプレイヤーズ!Vol.01【ショーン・ビーン編】

 

 

『007 ゴールデンアイ』(1995年)

数いる名脇役の中でも、1本筋の通った(?)バイプレイヤーぶりを発揮しているのが英国俳優ショーン・ビーン。というのもこのショーン・ビーン、とりわけハリウッド映画の中ではよく死亡しがちで、2014年には米サイトで『よく死ぬ映画俳優トップ10』の栄えある1位に選ばれてもいる。
 

 

『パトリオット・ゲーム』(1992年)

名優を多く輩出してきた王立演劇学校、通称RADA出身で、キャリア初期から演技力に定評のあったショーン。そんな彼の死にざまが最初に光ったのは、『パトリオット・ゲーム』(1992年)だ。この中で彼はIRAのテロリストを演じ、主人公のCIA分析官と壮絶な攻防を展開。その末に爆死するという最期を遂げた。また、その3年後には『007 ゴールデンアイ』(1995年)に裏切り者のスパイ役で登場。ジェームズ・ボンドを相手に死闘を繰り広げ、凄まじい死にぶりを見せている。さらに、もう1つ外せないのが『ロード・オブ・ザ・リング』(2001年)だ。ショーン演じるボロミアは主人公たちの仲間だったものの、魔の力に魅せられて闇落ち。そんな自分を悔やみ、危機に陥った主人公たちをかばって死に向かう。この死亡シーンは、ショーン自身のお気に入りでもあるそうだ。
 

 

『ロード・オブ・ザ・リング』(2001年)

これら3作が死ぬ役の代表作といったところで、以降も作品の大小や役柄の善悪にかかわらずちょくちょく死亡。だが、1つ知っておきたいのは、彼の役者人生がそれに終始しているわけではないことだ。1993~2007年にかけては、英国ドラマ『炎の英雄 シャープ』シリーズに主演。19世紀イギリス陸軍の英雄リチャード・シャープを演じ続けている。要するに、主演ドラマで颯爽と生きながら、名脇役として弾けていたのがショーン・ビーンのスタイル。極めて賢いバランスで、キャリアを構築していたことになる。
 

 

『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011~2019年)

そんな中、最も“らしさ”が光る作品と言えば、大ヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011~2019年)かもしれない。王座の覇権争いが繰り広げられるこのドラマに、彼は主人公のネッド・スターク役で登場。誠実で正義感あふれるネッドは物語に欠かせない存在だったが、なんとシーズン1のラストで無惨に殺されてしまう。確かに主人公だったはずのネッドではあるものの、その後シーズン8まで続く作品スケールを考えると、やはり立ち位置的には“名脇役”だったのかも。主役風に登場したからと言って、決して油断させてくれないのもショーン・ビーンの持ち味だと言える。
 

 

『ポゼッサー』(2020年)

ならば更に近年に目を向けてみると、2015年の『オデッセイ』にはNASAのフライトディレクター役で登場。火星に取り残された主人公を地上からサポートする役どころなので、彼自身が命を落とすことはなさそう。それどころか、主人公の“命綱”として頼もしい活躍ぶりを見せている。また、2020年のアニメーション映画『ウルフウォーカー』では、主人公の少女を厳しくも温かく見守る父親の声を担当。こちらも、生命力はなかなか強そうな役どころだ。となると、おいそれとは死なないショーン・ビーン化も進んできた? と思いきや、SFサスペンス『ポゼッサー』(2020年)では暗殺の請け負いを仕事にする主人公のターゲットに! これは、なかなかのピンチ。結末は伏せるが、ハラハラ度が上昇し、先が読めない効果が生まれるのも、名脇役ショーン・ビーン効果と言えるかもしれない。
 

Sean Bean[ショーン・ビーン]
1959年4月17日生まれ。英国出身。最新作は実写ハリウッド映画版『Knights of the Zodiac(聖闘士星矢)』(2023年)。
 

 

 
文=渡邉ひかる text:Hikaru Watanabe
photo by AFLO
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