ネットフリックス『REBEL MOON ー パート2:傷跡を刻む者』は超ドラマチックな展開に圧倒される!
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2部作として製作された大作映画は、当然のごとく後半=パート2が、怒涛のごとく盛り上がる。そんな常識を鮮やかに証明したのが、この『REBEL MOON』だ。
パート1では、銀河系を支配する帝国のマザーワールドに対し、農作物を狙われる小さな惑星ヴェルトを守るため、女性戦士のコラが各地で強者たちを集める物語が展開。この設定に多くの人が、黒澤明監督の名作『七人の侍』を重ねながら観たのは当然の成り行きだった。実際に本作のザック・スナイダー監督も『七人の侍』からの影響を認めており、名作が時代や国境を超えて受け継げられる事実に、胸が熱くなった人もいる。ではこのパート2は、どうなのか? なんとさらに『七人の侍』へのオマージュに満ちているではないか! コラが集めた精鋭たちが、巨大な敵に攻められるヴェルトの住人と結託。彼らに戦術を教え、自己犠牲もいとわず戦いに身を捧げる姿が超ドラマチックに迫ってくる。
パート1のラストで、コラに倒された宿敵のノーブル提督だが、明らかに“復活”の予感を漂わせていた。パート2は、そのノーブルの再生を描くオープニングから衝撃的である。そしてパート1では謎だった戦士軍団の過去や、アイデンティティーが明かされ、彼らの戦いへのモチベーションがさらに伝わってくる作り。このあたりをじっくり観せると逆に中だるみになるが、短くスッキリ描いたのも好印象だ。コラが“流れ者”の戦士になった経緯は、ザック・スナイダー監督らしい壮大かつ幻想的な映像美も備わっている。そしてスナイダーらしさと言えば、アクション場面の巧妙すぎる演出。物語の流れからして、あちこちでの戦いが同時進行するが、その配分や、何が起こっているのかの的確なアングル&編集、スローの使い方、さらにアクション映画としての斬新な試み……と、まさに一瞬たりとも目が離せない時間が続く。その先にエモーショナルな結末が待っているのは、もちろん言うまでもない!
『REBEL MOON ー パート2:傷跡を刻む者』4月19日配信
製作・監督・脚本/ザック・スナイダー 出演/ソフィアブテラ、ジャイモン・フンスー、エド・スクレイン、アンソニー・ホプキンス、ペ・ドゥナ 配信/ネットフリックス
2024年/アメリカ/視聴時間123分
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