一瞬が永遠になるご褒美カー! 〈ランボルギーニ〉アヴェンタドールS
不自由な日々を乗り越え、ようやく迎えた第一波の夜明け! もちろんまだまだ問題は山積しているし、第二波への懸念も払拭できてはいないけれど、ひとまず大きな危機は乗り越えた。無観客ながらもブンデスリーガを皮切りに、日本でもプロ野球開幕決定など、嬉しいニュースも舞いこみつつある。ということで突然ですが、みなさん、自分やその家族への“ご褒美カー”を考えていたり……、しませんか? だったらやっぱり、ここぞとばかりのこのクルマをご紹介しておきたい。〈ランボルギーニ〉の最高峰、アヴェンタドールSだ。
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同社はCOVID-19流行のかなり初期から、医療機関にいちはやく自社工場で製作したマスクを供給した。そんなことにも感銘を受けていたから、ひと段落したら必ずアヴェンタドールSを紹介したいと思っていたのだ。
筆者が試乗したシーンは高速道路を含む一般道。しかし、最初はおっかなびっくりだった。スポーツカーの真髄は“ワイド&ロー”。トレッド含む車幅がたっぷりと取られ、そして地を這うように低いこと、というのは定説中の定説。しかし、それをここまで忠実に具現化したクルマはほかにあっただろうか? いや、ここまでする必要はあるのだろうか? そう思うほどにアヴェンタドールSは特別に低い! そしてワイド! このサイズ感に慣れるのにまず、ある程度の時間がいる。
両ドアはアイコンとなっている、跳ね上げ式。それを引き上げるのも心が高鳴る。そして、ごん太サイドシルをワイルドに跨ぎ、浅めのフットボックスに足を入れつつもシートに身を預ける。この一連の儀式をエレガント、かつナチュラルにこなせるようになることこそ、選ばれし者の証であるような気がとてもする。
やっとの思いでドライバーズシートに落ち着いても、まだ儀式は終わらない。心臓部であるエンジン(6.5ℓ自然吸気エンジンはV型12気筒!)を目覚めさせるボタンは、センターコンソールの真ん中、赤い蓋に覆われたその中に隠されているのだ。この蓋を開けるとき、なぜか毎回神聖な気持ちになるのは筆者だけではあるまい。世界は効率を追求して進化してきたし、クルマなんてその最たるものだ。しかし、こうして“蓋を自分の指で開け、その奥のボタンを押しこむ”というアナログの極みのようなひと手間が、毎日を特別に仕立て上げるというのは疑いようのない事実なのだ。
ひとたび眠りから覚めたアヴェンタドールSは、凄まじいエンジンサウンドとともにただならぬオーラを周囲に撒きちらす。ゆえに周囲からの注目度は想像の比ではない。一般道では残念ながら740ps、690Nmのほんの上澄みの部分しか体感することは不可能だけど、カラダ全体を包むドロドロと地に響くサウンドと異様に低いドライビングポジション、そして通行人の視線の数々は、きっと所有欲をガッツリと満たしてくれること間違いなしだろう。
一瞬が永遠になる、そんな貴重なクルマを是非、今だからこそ味わってほしい。
★DATA 〈ランボルギーニ〉アヴェンタドールS
●全長×全幅×全高:4797×2030×1136mm
●車両重量:1575kg
●ホイールベース:2700mm
●エンジン:6.5ℓV型12気筒
●最高出力:544kW(740PS)/8400rpm
●最大トルク:690Nm/5500rpm
●最高速度:350km/h
●トランスミッション:7速ISR
●駆動方式:四輪駆動
●税込み価格:4575万7867円~
●ランボルギーニ カスタマーサービスセンター
TEL:0120-988-889