ジャガー初の電気自動車はどんな感じ?〈ジャガー〉Iペイス
東京モーターショーが130万900人もの来場者を迎えて閉幕。そう、『Safari Online』読者ならずともクルマ好きは不滅。みんなかっこよくて速いメカが大好物ってわけだ。そんなクルマ業界に、いよいよ新旋風が吹きはじめたってコトに、みんなも気づいているんじゃない? そう、このメーカーからも、とうとう電気自動車がラインナップに加わった。〈ジャガー〉Iペイスだ。
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まずこの出で立ちを見てほしい。ワイドトレッドにロングホイールベースを備え、なんとも異形感かつインパクトのある、既視感のないルックス。これこそが、電気自動車というパワートレーンが叶えたデザインなのだ。
〈ジャガー〉初のフルバッテリー電気自動車Iペイスは、“キャブフォワードデザイン”というものを押し出している。つまりクーペのような流線型のシルエットに、低く長いボンネットを持ち、キャビンが後方にレイアウトされている、ということ。
Iペイスは前後のモーターを駆動する四輪駆動。つまり、ボンネット内である程度の場所を取る巨大な物質=エンジンが、モーターになったことによってボンネットは薄く短く。さらにそのモーターのレイアウトは自由度が高い。そんな電気自動車ならではの特性を生かして、ホイールベースを長く取り、ゆったりとした室内空間を手に入れたというワケ。
実際に乗りこんでみると、床下にバッテリーを敷き詰めているという構造上から、やや足入れの最低地上高は高いのだけど、いったん座ってしまえばヘッドクリアランスや後席のニークリアランスなど、室内空間のゆとりに驚く。スリークなラインでリアに向かって傾斜しているエクステリアからは、想像もできないゆったり感があるのだ。
走り出したら、その鮮烈な加速とクイックなハンドリング、しっかりと路面を捉える四輪駆動のバランスのよさに、誰もが驚くはず。重量はなんと2tを超えるIペイスだけど、その重さをドライバーが煩わしく思うことはない。むしろ電気由来のズバっと強烈な加速には、軽やかささえ感じるだろう。それもそのはず、なんと0-100km/h加速は4.8秒! 最大出力は400ps、最大トルクはなんと696Nmと、スーパースポーツカーも真っ青のスペックなのだから。
しかし、ただ速いだけでないあたりは、さすが〈ジャガー〉。試乗シーンにはサーキットも用意されていたのだが、各自設定により可能な“ワンペダルドライブ”、つまり回生量を上げてアクセルワークだけで加減速を行えるモードを選択すれば、サーキットも攻め攻めに走行できてしまう。そう、賢明なる読者のみなさんならおわかりかと思うけれど、サーキットを攻めて走る=ハンドルやブレーキがしっかりしていないと、怖くてアクセルを踏めない、ということ。だから、やっぱりIペイスは、好バランスのハンドリングカーだってことがいえると思う。
さらに電気自動車は高度安全運転支援システムやAIと相性がイイ。特に後者は近未来っぽい。たとえば、リモートキーとスマートフォンのBluetoothを介してドライバーを認識し、インフォテイメントやシート位置を自動調整したり、乗員の位置を自動的に把握してエアコン温度を最適にしたり。まあ、至れり尽くせりといった装備や機能が当たり前にあるのは驚くばかり。やっぱ最先端モノには、どうしたって男心くすぐるトキメキがあふれている!
★DATA〈ジャガー〉Iペイス EV 400PS
●全長×全幅×全高:4695×1895×1565mm
●車両重量:2230kg
●ホイールベース:2990mm
●最高出力:294kW(400PS)/4250~5000rpm
●最大トルク:696Nm/1000~4000rpm
●駆動方式:四輪駆動(前モーター×1、後モーター×1)
●税込み価格:977万円~
●ジャガーコール
TEL:0120-050-689