映画にも負けないワクワク感が味わえる!
“映画の中から抜け出してきたような……”なんて形容詞はよく使われがち。でも新しいカマロは、まさにそんな乗って楽しい、見て楽しい進化したアメ車だった!?
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- ドライブは楽し! Vol.44
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[シボレー カマロ]
CHEVROLET CAMARO
アメリカの映画製作会社マーベルスタジオの作品で、『アベンジャーズ』という映画がある。すでにシリーズ化されているのでご覧になっている人も多いだろう。ヒーローのてんこ盛りである。なかでも好きなキャラクターがアイアンマン。わがまま三昧のセレブリティ的立ち振る舞いが見ていて楽しいし、どこか寂しそうなところもまたいい。日本のヒーロー観に似ている。それに登場するクルマもバラエティに富んでいる。〈アウディ〉のプロモーション要素は強いが、R8のかっこよさが伝わってくる。
違うスタジオの作品だが、『トランスフォーマー』という映画もある。こちらは2007年公開、マイケル・ベイ監督、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮で話題になった。そもそもは1980年代から発売されはじめた玩具、コミックシリーズの実写映画版である。
そしてこの映画にもまたクルマがたくさん登場する。目立っているのは今回紹介する〈シボレー〉カマロ。バンブルビーと呼ばれるロボットに変態するカマロは、はじめは1976年型だったが、ストーリーの途中で2009年型にスイッチする。要するに生産を一時中止していたカマロ復活の狼煙となる映画だ。もちろんタイアップではあるが、クルマ好きにはたまらない。ほかにも〈フォード〉Fシリーズや〈ハマー〉などが登場する。どれも変にデフォルメされることなくリアリティがあるのがいい。
そのバンブルビーとして登場した5世代目〈シボレー〉カマロがフルモデルチェンジし、’16年6世代目に生まれ変わった。そして今回それをマイナーチェンジ。’18年11月22日、日本で発表された。
特徴はさらに鋭くなった顔つきとワイド&ローなボディ。フロントグリルとバンパー中央部はブラックに塗られ、ヘッドライトユニットには個性的なLEDライトが埋めこまれた。洗練されたエクステリアデザインは、少しヨーロッパナイズされた気もする。とはいえ、コンセプトは大きく変わっていない。5世代目が人気だっただけに、そのまま正常進化したカタチとなっている。そう考えると、それこそこのまま映画のようにトランスフォームしそうな雰囲気だ。見ているだけでワクワクする。ともかく、SUV全盛のアメリカで、こうしたビッグクーペがちゃんと用意されているところも立派。特に〈シボレー〉はピックアップトラックからコルベットまであるからね。新型カマロは要チェックだ。
ほかにもある!
このクルマの楽しみ方&使い方
今どきの新型車はIT化が進んでいるのはご存知のとおりだろう。自動運転やら、コネクティビリティやらといったワードが多く語られる。
それじゃあ、どの国が進んでいるかといえば、まずはドイツあたりが頭に浮かぶ。でも、アメリカを甘く見てはいけない。なんたって、彼の国はシリコンバレーを有するIT国家。今日我々がお世話になっているSNSのほとんどがアメリカの会社が生み出したものだ。なので、新型カマロもその辺は抜かりない。スマートフォンをクルマに繫ぐと、Apple CarPlayやAndroid Autoによって、電話、メッセージの送受信、ミュージック、マップなどの機能を簡単に使える。ダッシュボードの8インチモニターはタッチスクリーン式だし、音声入力も備えているので、操作もスムースだ。しかも、複数のユーザープロファイルを設定することもできれば、2名でBluetoothを利用することもOK。モニターに助手席の彼女のユーザープロファイルを設定すれば、いつも聴いているプレイリストからの再生をリクエストできる。要するに、2人の距離はより近くなるってもんだ。
また、今回はインテリアのライティングをムーディに演出することも可能。24色から好きな色を選んで、ダッシュボードやセンターコンソール、ドアパネルを統一してライトアップできる。そんな遊び心もアメリカ車の特権かもね。
ココにもソソられる!
01 LEDヘッド&テールランプ
進化のアピールは光って感じる!
これまでも鋭い視線を放つカマロのヘッドライトはクールなデザインだった。で、マイチェンでさらにそれを強調。LEDがエンジンスタートとともに鋭く光る。リアもそう。3D的なLEDライトの輝きが未来感を醸し出し新鮮さをアピールする。
02 インテリア
伝統とデジタルの融合はここに!
2+2のシートレイアウトはこれまでと同じ。フロントシートは大きくスペースも広い。メーターはアナログ式だが、ダッシュボードセンターのモニターがデジタル化が進んでいることの証。太いセンターコンソールは初代から継承する。
03 コンバーチブル
小さいエンジンでも余裕のドライブ
今回も電動フルオープンのコンバーチブルは用意された。日本仕様のエンジンは2ℓ直4ターボで最高出力は275ps。V8エンジンはクーペだけの搭載となる。とはいえ、オープンエアを気持ちよく走るだけのパワーは直4でも十分にある!
SPECIFICATIONS
シボレー カマロSS
●全長×全幅×全高:4780×1900×1340㎜
●ホイールベース:2810㎜
●エンジン:6.2ℓ V8
●最高出力:333kW(453ps)/5700rpm
●最大トルク:617Nm/4600rpm
●トランスミッション:8速AT
●車両重量:1710kg
●駆動方式:後輪駆動
●定員:4名
●税込み価格680万4000円~
●GMジャパン・カスタマーセンター
TEL:0120-711-276
雑誌『Safari』 3月号 P176・177掲載