洗練された美しさを備える電気自動車! 〈アウディ〉e-tron Sportback
電気自動車が“未来のクルマ”だったのはもう昔の話。魅力的なクルマがどんどん出現している。電気自動車が隆盛の今こそ、見た目も性能も華がある〈アウディ〉のピュアEVに注目したい!
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最近自動車を話題にするとき、「100年に一度の大変革」なんてフレーズを耳にする。ガソリンやディーゼルエンジンといった内燃機関からEV時代への移行を例えているのであろう。確かに1886年のガソリンエンジンの発明以来、主軸はそこにあった。と同時に、歴史を紐解くと面白い事実がわかる。20世紀初頭の欧州では実に様々な動力源でクルマを走らせていたのだ。
具体的には、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、蒸気自動車、電気自動車などなど。もちろん自動車創成期の話なので、利便性や実用性は抜きとして、実際にこういったエネルギーでクルマを走らせていた。まさに、今日街中をガソリンエンジンやディーゼルエンジン、ハイブリッド、燃料電池車、電気自動車などが走っているのと同じだ。その面からも「100年に一度の大変革」は今を象徴するフレーズなのかもしれない。
では、そんな言葉の向こう側にあるクルマをご紹介しよう。〈アウディ〉e-tron Sportbackである。このクルマは〈アウディ〉初のピュアEV(内燃機関のない完全な電気自動車という意味)として、2018年9月に世界に向けて公開された。そして2020年9月に日本上陸、EV戦略の先駆けとなった。スポーティなSportbackをはじめに投入した理由はいろいろある。が、インパクトの大きさを狙ったと考えればいいだろう。〈アウディ〉が得意とするスタイリッシュなクーペスタイルとEVのマッチングが、彼ららしさをアピールする。
駆動は床下のリチウムイオン電池を動力源に前後それぞれのモーターで走らせる。AWDを得意とするアウディは、前後を繋がない全く新しいタイプのクワトロシステムを生んだ。電動化への進化はここにも新たな波を起こしているといっていいだろう。
そんなスタイリッシュで駆動力にも長けているe‐tron Sportbackに、今年3月新たなニュースが飛び込んできた。“S”のマークを持つ高性能モデル、e‐tron S Sportbackの追加発売がアナウンスされたのだ。
そもそも〈アウディ〉には、よりスポーティな走りを求める人のためにこれまでも“S”や“”R S”をラインナップしてきた。単なるコスプレではなく、出力を上げたり足回りを固めるなどしてワクワクする走りを提供してくれる仕様だ。
で、それがEVでも行われた。なんとモーターをリアアクスルにもうひとつ追加し、左右の後輪にかかるトルクをそれぞれ独立して制御するのだ。これでドライバーはより精緻にクルマをコントロールすることができるであろう。EVとて無機質ではなくドライバーの操作に対してこれまで以上に有機的に反応するのが想像できる。
ところで充電に関してだが、e‐tron sportbackは家庭でも可能の200Vや100V普通充電と急速充電両方を繋ぐことができる。車両右側が普通充電、左側が急速充電用ソケットだ。急速充電は高速道路のSAでも、アウディe‐tronディーラーでも可能。特に後者は150kWを順次設置するというから頼もしい。公共の場では最高でも90kWだから時短になるのは明白だ。
という背景からも今後〈アウディ〉のEVが乗りやすくなるのは確か。e‐tron Sportbackに代表されるアウディブランドのスタイリッシュなEVから今後ますます目が離せない。
デコラティブパネルと呼ばれるダッシュボード。メータークラスターがフルデジタルなのはもちろん、センターには上下ふたつのモニターが縦に並ぶ。エアコンを中心とした快適装備が下で、ナビゲーションやオーディオ、車両の設定などは上のモニターで行う。デジタル感満載なところがEVの先進性ともマッチしている。
クーペスタイルのカーゴはそれほど広くないが、40 : 20 : 40の3分割で倒せるリアシートをうまく使うと一気に利便性は高くなる。すべて倒せば通常時の3倍近くにキャパシティは広がるのだ。さらにいうと、フロントボンネット下にも収納スペースがある。EVならではのメリットはそんなところにもあった。
外側には高解像度カメラ、ドアトリム側にはモニターが装着されるバーチャルエクステリアミラー。モニターは7インチのタッチ式で、カメラアングルの変更が可能となる。また、夜間や悪天候のときにもしっかり見えるのが長所。安全性が高い。と同時にエアロダイナミクス面でも効果を発揮するのがミソ。
急速充電は日本の“CHAdeMO(チャデモ)”方式に対応。申し込んでおけばカードをかざし、プラグコードを嵌め込むだけ。走行100㎞分を充電するのに、50kWで約25分。今アウディが進めている150kWスタンドで行えば、なんと約8分で完了する。
※充電時間はバッテリー容量と充電時間に基づく理論値です
SPECIFICATIONS
アウディ e-tron Sportback(50クアトロ Sライン)
●全長×全幅×全高:4900×1935×1615㎜
●ホイールベース:2930㎜
●車両重量:2440kg
●定格出力:165kW
●最高出力:230kW
●最大トルク:540Nm
●駆動バッテリー:リチウムイオン電池
●駆動方式:4輪駆動
●トランスミッション:1速固定式
●乗車定員:5名
●価格:1105万円~
※写真は欧州仕様です。日本仕様とは異なります。
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●アウディ ジャパン
TEL:0120-598106
雑誌『Safari』11月号 P270~271掲載
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