デザインのメッカ、ウエストハリウッドに斬新なパーティハウス!
インテリアやファッションなどのデザインの中心地で、ナイトライフスポットが集まる街。ここに“友人を招待して楽しむ家”を建てたイタリアンコーヒー会社創業者兼不動産会社社長が住む。黒を基調にしたミッドセンチュリー風の家。彼の邸宅を案内しよう。
- SERIES:
- 西海岸リビング&インテリア! vol.12
West Hollywood
カリフォルニア州ロサンゼルス・ウエストハリウッド
owner
イツィー・ピアソン
イタリアンコーヒー会社創業者
人を招待する家らしく、まずラウンジ。そしてダイニングルーム、奥にリビングルームと続く。存在感のあるコーヒーテーブルはイタリアの家具ブランド〈バクスター〉。バンブーシルク&ウール製のラグは〈セサール・ジラウド〉。
ミッドセンチュリー風モダンな家!
いつでもパーティが開けるように、スイミングプールサイドには3つのパラソルとソファセットを備えた。可動式ガラス窓を全開すれば内と外が繋がった、開放的な空間になる。
イツィー・ピアソン[Yitzy Pearson]
1982年、NY州ブルックリンで生まれ、1998年からLA在住。
イタリアンコーヒー会社の〈ソン・オブ・ア・バリスタ〉創業者であり、
不動産会社の〈ピアソン・プロパティ・マネジメント〉の社長。
カリフォルニアドリームを体現している街といえばウエストハリウッド。ファッションや建築、インテリア、アートやミュージックやエンターテイメントなど、クリエイティブ系ビジネスのメッカとなっている。なかでも映画やミュージカルの舞台となったサンセット大通りは、ライブハウスやクラブが軒を連ねる刺激的な地。ここにイタリアンコーヒー会社創業者のイツィー・ピアソンが暮らす。
選んだ理由は、「街の土台となっているのが、選択と自己表現の自由。デザインの拠点で格好いいホテルがあり、ナイトライフも充実しているから」。2019年に土地を購入し、3年かけて家が完成。「モダンな建築が好きだけど、スタッコ壁の箱みたいなつまらないデザインにはしたくなかった」そう。
そこで、友人に紹介された建築家に「クリーンなラインを強調し、ガラス壁を配して開放感あるミッドセンチュリー風のモダンな家にしたい。屋根は切妻がいい」と依頼。ゼロエッジで造ったスイミングプールも、こだわりの構造のひとつになっている。
インテリアのコンセプトは“パーティを楽しむ”。天井から出てくる150インチのプロジェクターは特注だ。黒が好きだから、色はモノトーンに。主な家具は質感を重視し、イタリア製のカスタムメイド。あなたにとって家とは? と問うと、「友人や家族を招いて、いつでも歓迎する場所」。まさに“パーティハウス”としてぴったりな答えが返ってきた。
邸宅データ
●敷地面積:0.14エーカー(約176坪)
●家の面積:3500平方フィート(約98坪)
●家の値段:500万ドル(1ドル134円換算で約6億7000万円)
●部屋数:10部屋(寝室5部屋含む。バスルームは6室)。2階建て
●築年:2022年
●建築家:アヴィ・ガリリ
●家族構成:1人
光沢があって美しい黒大理石“ネロマルキーナ”のキッチンカウンターはパーティではバーとしても活躍。豪華なダイニングルームのテーブルとチェアは〈MDFイタリア〉。ダイニングテーブルの上の洒脱なシャンデリアは〈ガブリエル・スコット〉のカスタムメイドとか。
デイベッドやソファは、イタリアの〈バクスター〉。ソフトヌバックレザーで作られ、ふかふかで座り心地満点。
バスルームにも、壁の中に収まる仕組みの可動式ガラス窓を設置。「シャワールームは、家の中で最もリラックスできるところなんだ」とピアソン。ガラス張りの天井とタイルに組み込んだLEDライトで、より明るい場所に。
2階にはホームオフィスが。1階と同様に、天井のあちこちにスピーカーを内蔵。どこにいても音楽が楽しめるクラブのようになっている。まさにパーティハウス!
①モダンなベッドルーム
〈スタジオ・M・ライティング〉の丸いライトが映えるベッドルーム。シンプルなベッドはイタリアの建築家ピエロ・リッソーニのデザインによる〈リビング・ディバーニ〉。茶色のナイトテーブルはレザー製のカスタムメイド。「チェアに座って読書をするのが至福の時間」とピアソン。
②クラス感のあるプール
ゼロエッジのジャグジーとスイミングプールは、美しいアートのよう。シトロネラオイルを入れたミニトーチランタンを灯して、蚊よけをしているのだとか。
③外と繋がったバスルーム
バスルームにも可動式ガラス窓を設置して、外との一体感を味わう。鏡の裏側と洗面台の下にLEDストリップを取り付けて洗練さを強調した造りに。ツヤやかなバスタブは〈ハイドロ・システムズ・アラモ〉。
④黒色で統一したキッチン
「黒が好きだからキッチンも黒にしたかった」とピアソン。すっきりしたデザインには日本文化の影響があり、「京都に行ったとき、ミニマリズムの思想に感動した」そう。主なキッチン機器は〈ミーレ〉。冷蔵庫も壁の中に収まり、非日常の洒落たスペースになっている。
⑤映画を堪能するリビングルーム
映画好きなピアソンが特注で取り付けた、天井から現れるプロジェクター。白クマのぬいぐるみが施されたアームチェアは、遠距離恋愛の末に結ばれたカップルが創設したベルギーのブランド〈APコレクション〉。「僕の一番のお気に入り。チェアに抱かれているような気分になる」とか。
⑥空を眺めるバルコニー
バルコニーのヨガデッキ。ファイヤーピットの傍に座って、空を眺めるのが好きなのだとか。
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雑誌『Safari』5月号 P69~72掲載
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photo : Shin Matsui(LIGGIC PHOTO) text : Yoko Fujimoto