〈ヒステリックグラマー〉渋谷で開催!
愛すべき“ブートレグ”が見られるアートな展覧会!
“ブートレグ”とはいわゆる海賊版のこと。この展示会では、LPブートレグのワイルド・ウェスト時代に焦点を当て、その真髄ともいえる驚きのコレクションが展示される。たとえば、ボブ・ディランの音源を寄せ集めた最初のブートレグ盤『The Great White Wonder』から、バンドのマネージャーであるマルコム・マクラーレン自身がリリースしたとされるセックス・ピストルズの『Spunk』まで多彩な作品が登場。ファンアートで彩られたジャケットは、驚くほど創造的で奔放、そして美しいブートレグの世界を物語る!
NYを拠点にする“Boo-Hooray”のキュレーションによるアート展「LOVE BOOTLEG」。それが〈ヒステリックグラマー〉渋谷店で開催されるのは今回で2回め。LPレコードで音楽を親しんできた世代には“ブートレグ”は懐かしい言葉だが、そのアートワークには今でもグッと惹きつけられる魅力がある。
ご覧のとおり、アートワークはなかなか個性的で今見ると引き込まれるものばかりだ。
そもそもブートレグはいつごろ登場したのかというと、それは1970年周辺まで遡る。1960年代後半にレコード界はLP中心のビジネスへと変化。ユースカルチャーは完全に商業化され、大手レコード会社は長髪で奇抜なバンドと大量に契約し、レコードを若者にどんどん送り込んでいった。そんな中で現れたのがブートレグだ。アメリカの著作権法の抜け穴を突いて主流アーティストのLPをほぼ合法的に発行し、ヘッドショップや独立系レコード店に流通させることが可能に。1970年にリリースされたボブ・ディランの『The Great White Wonder』をきっかけに、ブートレグは堰を切ったように大量に生産されるようになったというわけだ。
その後、メジャーレコード会社もアーティスト本人もコントロールできないブートレグはどんどんと拡大。ブートレグLPのジャケットアートワークは、様々な嗜好のヒッピーたちにとって、ビッグロックバンドへのオマージュや風刺を描くためのまっさらなキャンバスでもあった。さらに1970年代末になるとブートレグの影響力は急速に拡大。なにしろクラッシュ、セックス・ピストルズ、バズコックス、スージー・アンド・ザ・バンシーズといった初期のパンクバンドたちが、メジャーデビュー前にすでにブートレグLPを出されていたというのだから、なんとも混沌とした状況ではあった。
で、今回の展示会では、ポスターを含め、ブートレグ界で最も視覚的に魅力的だったブートレグLPたちを公開。また、展示会「LOVE BOOTLEG」を記念した〈ヒステリックグラマー〉のTシャツも〈ヒステリックグラマー〉全店およびオンラインストアにて5月24日(土)から販売をする。こちらのTシャツも、展示会そのものもアート感覚たっぷりなのでお見逃しなく!
Tシャツ1万7600円
場所:ヒステリックグラマー渋谷店
住所:東京都渋谷区神宮前6-23-2
期間:2025年5月24日(土)〜6月15日(日)
●ヒステリックグラマー
URL:http://hystericglamour.jp/