『ホワット・ライズ・ビニース』
製作年/2000年 製作・監督/ロバート・ゼメキス 原案・脚本/クラーク・グレッグ 出演/ハリソン・フォード、ミシェル・ファイファー、ジョー・モートン
最後のショッキングなヒネリをお見逃しなく!
トップスターには「悪役やりました!」と、いかにも宣言するようなチャレンジがある一方で、「じつは悪役だった」とサプライズを用意する作品もある。ハリソン・フォードの本作は、その代表例だ。演じたのは大学教授、ノーマン・スペンサー。妻のクレアとともに静かな湖の近くの邸宅で暮らしていたが、クレアが不可解な現象に悩まされはじめる。風もないのに開くドア。怪しい囁き声。勝手に動き出すコンピュータ。そして浴槽の水を覗き込むとそこには……という、ホラーのような展開。ここでハリソン=悪役と伝えるとネタバレではあるのだが、25年前の作品なので許容範囲として、そこを前提で観るとサスペンス度がアップするのも事実だ。
ハリソン・フォードは最初の当たり役となった『スター・ウォーズ』のハン・ソロが示すように、アウトロー的なヒーローが似合うスターだ。このノーマン役でも前半から“良からぬことを考えていそう”なムードを少しずつ醸し出している。もともとこの人は熱演タイプではないので、そんな彼の演技志向が本作の謎めいたドラマにハマったのではないか。そしてハリソンの悪役という意外性も超えるのが、最後のショッキングなヒネリなので、未見の人はそこを“ネタバレ案件”として体験してほしい。
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