アマプラ『ロードハウス/希望の街』はギレンホールとコナー・マクレガーの肉弾戦に興奮する!
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名作映画のリメイクというケースは、よく目にする。オリジナルが有名すぎると、そのチャレンジにはリスクも伴うもの。しかし、“隠れた名作”はリメイクに最適。あまり知れ渡っていないオリジナルの長所を、新たな作品として届けられるからだ。『ロードハウス/希望の街』は、その成功例!
1989年、パトリック・スウェイジ主演の『ロードハウス/希望の街』は日本でも公開されたが、大きな話題にはならなかった。2006年には新キャストで続編が作られるも、これは日本未公開。素行の悪い連中から酒場を守る用心棒を主人公にした設定は、ハリウッドでは西部劇としての伝統に則っており、『ストリート・オブ・ファイヤー』などの傑作として派生。日本でも黒澤明監督の時代劇に通じる。つまり映画として、最高の素材のひとつ。今回は1989年版のストーリーを基本に、総合格闘技の世界で無敵を誇ったダルトンが“用心棒”となって壮絶な運命をたどる。舞台となるのはフロリダキーズの島。海沿いの人気レストラン“ロードハウス”のオーナーが、ダルトンの腕を見込んで雇う。マフィアからのさまざまな嫌がらせに対し、ダルトンは究極の肉体技で対抗。ロードハウスの従業員にもテクニックを伝授し、信頼を得るが、恐るべき敵も現れる。
相手の動きを予想し、それに対して完璧な返り討ちを仕掛ける。その口調は冷静で、まさに究極の“必殺仕事人”と言っていいダルトンのキャラに、心を掴まれない人はいないだろう。ジェイク・ギレンホールは、『サウスポー』でボクシングのヘビー級王者を演じた過去もあり、ダルトン役の肉体美、および格闘には超説得力アリ! 屈折を抱えた役も得意なギレンホールなので、ダルトンの過去のトラウマや、怒ると抑えきれない本能なども生々しく表現する。レストランでの乱闘をはじめ、本作のアクション演出は“本気度”が凄まじいレベル。俳優たちも目を疑う肉弾戦に挑んでいるし、どのシーンも重量感や肉体の痛みが映像から伝わってくる。監督は『ボーン・アイデンティティー』など、アクション映画ではキレキレの才能をみせてきたダグ・リーマン。洋上のボートのシーンでは、独自のセンスも発揮された。フロリダの映像美で味わえるバカンス気分や、思いのほか深いラストの余韻……と、全方面での見ごたえを満喫できる!
『ロードハウス/孤独の街』配信中
製作/ジョエル・シルバー 原案・脚本/アンソニー・バガロッツィ、チャールズ・モンドリー 監督/ダグ・リーマン 出演/ジェイク・ギレンホール、ダニエラ・メルヒオール、ビリー・マグヌッセン、コナー・マクレガー 配信/Amazonプライム・ビデオ
2024年/アメリカ/視聴時間123分
Amazon Original『ロードハウス/孤独の街』 Prime Videoで独占配信中
©Amazon MGM Studios