Safari Online

SEARCH

CULTURE カルチャー

2024.01.26


映画『哀れなるものたち』は、あらゆる点で野心的な衝撃作!



そろそろ映画界は一年で最大のセレモニー、アカデミー賞へ向けた話題が増えてきた。今年も本命に近い作品が出揃ってきたが、そのひとつで、作品賞など11部門でノミネートされているのが本作である。これ、かなりの衝撃度!

監督はヨルゴス・ランティモス。前作『女王陛下のお気に入り』もアカデミー賞で作品賞・監督賞など9部門10ノミネートを達成。今や世界的巨匠であるが、かなり“クセつよ”系の監督。この新作でもセンセーショナルな描写がたっぷり用意される。基本設定からして強烈。妊娠中のベラが悲嘆にくれて自ら命を絶つも、天才外科医がお腹の中の胎児の脳を移植し、彼女を蘇生させる。肉体は大人で、精神は子供の状態というベラの、新たな人生が展開。外科医の屋敷には、犬と鳥が合体した生き物がいたりして、シュールな空間に放り出された感覚だ。
 

 
脳が赤ん坊のベラは、目にする物、耳にする物すべてが初体験。大人の肉体で反応するわけだが、本作がフォーカスするのは彼女が“性”にめざめるプロセス。エクスタシーを知る喜びを、演じるエマ・ストーンは一切の躊躇もなく、文字どおり肉体を張って熱演する。『ラ・ラ・ランド』ですでにアカデミー賞を獲っているのに、「ここまでやるか!」という役者の野心には恐れ入るばかり! 今回、彼女は再びオスカー像を手にするかもしれない。外科医役のウィレム・デフォー、ベラに求愛する弁護士役のマーク・ラファロら共演陣も、ストーンの演技を盛り立てる。ロンドンからはじまるベラの冒険は、映像もモノクロからカラーへと変わり、リスボン、エジプトのアレクサンドリアと移動。行く先々で純粋な心で多くのことを吸収し、パリでは目を疑うような行動にも出る。クラシカルな美術や衣装、小道具で別世界へ連れて行かれながら、どんな結末が待っているのか。そこも予想を超えてくる野心作だ。

『哀れなるものたち』1月26日公開
原作/アラスター・グレイ 製作・監督/ヨルゴス・ランティモス 製作・出演/エマ・ストーン 脚本/トニー・マクナマラ 出演/マーク・ラファロ、ウィレム・デフォー、ラミー・ユセフ 配給/ウォルト・ディズニー・ジャパン
2023年/イギリス/上映時間142分
 
  

 



●こちらの記事もどうぞ!
衝撃のエンディングに震える”どんでん返し”映画5選!
 
  

 

 
文/斉藤博昭  text:Hiroaki Saito
©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.

〈アメックス〉のスモール・スポンサーシップ・パートナーズも参加!『サファリ・オープン』で特別な1日を体験!
SPONSORED
2025.12.24

〈アメックス〉のスモール・スポンサーシップ・パートナーズも参加!
『サファリ・オープン』で特別な1日を体験!

今年で3回めの開催となった、本誌『サファリ』主催のゴルフイベント『サファリ・オープン 2025』。毎年、様々なコンテンツやアクティビティでも話題となるこのコンペ。今回はさらに斬新なサービスも加わり、熱い盛り上がりを見せていた。そんな大盛況…

TAGS:   Lifestyle
知的なムードが漂う〈トム フォード アイウエア〉の新作!大人の品格を宿すクラシックな1本!
SPONSORED
2025.12.24

知的なムードが漂う〈トム フォード アイウエア〉の新作!
大人の品格を宿すクラシックな1本!

大人のコーディネートは、小物選びで“品格”が決まる。特に顔まわりの印象を左右するアイウエアは、手を抜けない重要パートだ。そこで注目したいのが〈トム フォード アイウエア〉の新作。繊細でクラシカルなフォルムが目元に知性を添え、冬スタイルを格…

TAGS:   Fashion
今、〈エドウイン〉の名作“505”が見逃せない!デニムにこだわるならメイド・イン・ジャパン!
SPONSORED
2025.12.24

今、〈エドウイン〉の名作“505”が見逃せない!
デニムにこだわるならメイド・イン・ジャパン!

タフで男らしい大人のカジュアルに欠かせないデニムは、今、王道の骨太な1本が人気。なかでも2023年に復活し、昨今のトレンドも相まって注目されている〈エドウイン〉の名作“505”が見逃せない。デニム本来の武骨な魅力やヴィンテージ感を気軽に楽…

TAGS:   Fashion Denim
クオリティにこだわった〈センテナ〉の新作アウター!今、着たいのは大人仕様のミリジャケ!
SPONSORED
2025.12.24

クオリティにこだわった〈センテナ〉の新作アウター!
今、着たいのは大人仕様のミリジャケ!

カジュアル好きの男にとって、ミリタリー系のアウターは昔から定番。とはいえ、いい年の大人になるとガチの軍モノは、マニアックすぎて少々着こなしにくいのも事実。ならば、洗練された大人仕様の1着を。〈センテナ〉のミリジャケなら武骨なデザインはその…

TAGS:   Fashion
創業地“小矢部”の名を冠した〈ゴールドウイン〉のプレミアムな1着!大人のスキーウエアは上質感と快適さで選ぶ!
SPONSORED
2025.12.01

創業地“小矢部”の名を冠した〈ゴールドウイン〉のプレミアムな1着!
大人のスキーウエアは上質感と快適さで選ぶ!

1950年にはじまった〈ゴールドウイン〉のヒストリー。その新作スキーウエアコレクションの名前は、創業地にちなんだ“オヤベ”だ。歴史の深みを感じさせ、エイジレスなスタンダードデザインでありながら、機能は最新鋭。素材はもちろん、ひとつひとつの…

TAGS:   Fashion

loading

ページトップへ