【仏領ポリネシア/テティアロア環礁】ザ・ブランド
水上バンガローが人気のタヒチながら、ココはヴィラのみ。それでも英国王室のピッパ・ミドルトンや“ハーレイ・クイン”を演じたマーゴット・ロビーがハネムーンに選び、世界的要人が訪れる。それは単にラグジュアリーなだけではなく、南太平洋の自然とエシカルな姿勢が、セレブを惹きつけるのだろう。
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- 海リゾートが呼んでいる! vol.18
タヒチ島から専用機で約20分。12の島々からなるテティアロア環礁が丸ごと、ひとつのリゾートに。古来タヒチアンが儀式を行う神聖な場所だったこの場所に、20世紀の大スター、マーロン・ブランドが映画撮影の合間に訪れ、一目惚れ。そのとき“パラダイスに近づいた”手応えを感じたという。美しい島と生物の多様性を次世代に残したい、と。それからのブランドの動きは素早く、環礁を買い取って、前身となる自然豊かなリゾートが完成。没後10年となる2014年に彼の遺志を引き継ぐ〈ザ・ブランド〉がブランニューオープンし、世界中のセレブが特別な時間を過ごす場所となった。
フレンチポリネシア様式の文化を継承した35棟のヴィラは、広さ162㎡以上。各戸にはプライベートビーチや小さなプール、ガゼボがある。室内には、島内でとれたハチミツを使ったマカロンとルイナールのシャンパンがウェルカムサービスで用意。ウォークインクローゼットには、オリジナルのビーチバッグにビーチサンダルなど、アメニティも充実している。
また、食事やアクティビティは宿泊料に含まれるオールインクルーシブ制(一部別料金あり)。たとえば敷地内の畑で育った野菜を使ったビーガン料理もその一部。そして、是非体験したいのが、アクティビティツアー。島の自然美を紹介する“テティアロア・アルティメットツアー”やエコの取り組みを知る“グリーンツアー”は、マーロン・ブランドの島への思い入れとシンクロできる体験だ。
各ヴィラには、清涼な水をたたえたプールも。青いラグーンへは歩いて数歩
光がたっぷり降り注ぐバスルーム。バスタブは屋外に
レストランやバーが集まったエリア。日本人シェフによる鉄板焼きもラインナップ。曜日によっては、タヒチアンダンスショーも開催される
“ミキミキ”という蔓植物を使った、鳥の巣のようなスパ“バルア・テ・オア”。タイマッサージパビリオンやヨガスペースも併設
12の島々からなるテティアロア環礁。リゾートがあるのは、そのひとつのオネタヒ島。環礁には海鳥のアジサシだけでも7種が生息する、自然の宝庫
How to Reach?成田空港からタヒチ島パペーテまで直行便で約11時間。国際空港と隣接する専用ターミナルから小型機で約20分。日本線は目下、9月28日まで運休中。再開の詳細についてはエア タヒチ ヌイ(https://www.airtahitinui.com/jp-ja)をチェックしてみて。
こんな体験ができる!右:便利なオールインクルーシブ制。夜のみ営業の贅沢なフレンチレストラン〈レ・ミュティネ〉でのディナーも宿泊料に含まれている。左:どこまでも浅瀬のラグーンが広がる眺めは、心揺さぶる美しさ。サップやシュノーケリングなど、モーターを使わないウォーターアクティビティも遊び放題。環礁内の島々をボートで巡りながら、アジサシのひな鳥やサメの赤ちゃんが暮らす島や、古代のマラエ(祭壇)が隠された林を巡るツアーもおすすめ。
●The Brando[ザ・ブランド]
住所:Teti’aroa Private Island, Arue Tahiti
P.O. Box 6014 Faa’a, 98702 Tahiti, French Polynesia
TEL:+689-40-866-300
日本での問い合わせ先:インターナショナル・クルーズ・マーケティング
TEL:03-5405-9213
URL:https://thebrando.com/
雑誌『Safari』9月号 P168~169掲載
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text : Chieko Koseki