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よく行く店でサステナブル。
いざサステナブルなことをしようと思っても、手間暇かかったり、余計な出費があるのでは⁉ そう感じている人もいるかもしれません。しかし身近で、できることからはじめればいいのです。たとえば、日頃利用している店。ここで実施しているサステナブルな取り組みに参加してみるのもいいかもです。
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〈無印良品〉といえば、主婦から若者まで幅広く人気のある店。家具から洋服、食料品まで、質の高い商品が数多く揃っています。一方で、実は顧客参加型のサステナブルな仕組みを早い段階から作っている企業でもあります。その実態を〈MUJI 新宿〉で取材。ここは昨年9月に大規模なリニューアルを行い、環境や社会の課題に特化した品揃えやサービスを扱う〈無印良品〉のサステナブル“総本山”ともいうべき店。ではなぜ、〈無印良品〉には高い環境意識が根づいているのか。店長の永戸順也さんに聞いてみました。
リニューアル前より〈MUJI 新宿〉店長を担当。お店のコンセプトリニューアルも支えた柱的存在。
「そもそも1980年の創業当初から、過度な包装をせず、商品の価格を適正に保つというのがポリシーだったんです。さらにそれぞれの時代や課題に応じ、脱プラなどの取り組みを広げてきました」
その中で全国の店舗ではじまったのが、回収サービス。現在では、〈無印良品〉の古着をはじめ、一部店舗ではプラスチック容器、保冷剤、古本なども回収しています。さらに“ReMUJI”という取り組みも。回収された〈無印良品〉の衣服を、藍で染めなおしたり、洗いなおしたり、またパッチワークを施して、新たな命を吹きこむプログラムです。これほど幅広く実施し、さらにそれをしっかり循環させるシステムを作り上げている企業はそう多くはありません。それもすべて、「お客様と一緒に環境について考え、循環型社会をともに作るきっかけになれば」という考えのもと。これからは不用品を捨てる前に“回収してもらう”という選択肢があることを忘れずに。新たな姿で生まれ変わるかもしれません。
住所:東京都新宿区新宿3-15-15 新宿ピカデリー B1~2F
営業時間:11:00~21:00
TEL:03-5367-2710
“ReMUJI”商品に加え、わずかな傷などで定価販売できない商品を置く“もったいない市”や、古本コーナーなども常設。
ほかにも、こんなお馴染み店で実施中。
〈マクドナルド〉のおもちゃリサイクル
2018年よりスタートしたのが、〈マクドナルド〉のおもちゃリサイクルの取り組み。お馴染み“ハッピーセット”についてきたおもちゃ(プラスチック製のみ)を、回収ボックスへ返却。これを再利用し、トレーや回収ボックスの素材として生まれ変わるそう。全国約2900店舗に設置しているので、家に眠る“ハッピーセット”のおもちゃがあれば、利用してみて。
〈コスメキッチン〉の空き容器回収サービス
運営会社である〈マッシュビューティーラボ〉は、創業より地球環境保全を推進してきた存在。そんな背景もあって、2020年より〈コスメキッチン〉で購入したコスメグッズの空き容器を回収するサービス“リサイクルキッチン”を実施しています。対象となるのはプラスチック、ガラス、アルミ製の空き容器。会員であれば、ポイントを貯めることも可能!
〈H&M〉の衣類回収プログラム
ファッション業界が与える環境負荷削減にいち早く取り組んでいたのが〈H&M〉。衣類回収サービスの開始は2013年で、ブランドやコンディションを問わず受けつける懐の広さがさすがです。レジで古着を渡すと、次回以降に使えるデジタルクーポンを発行してくれる点もモチベーションになるはず。回収後は古着となったり、リユース、リサイクルされます。
〈セブン-イレブン〉のペットボトル回収機
〈セブン-イレブン〉でペットボトルを回収してもらえる、というのはちょっと意外かもしれません。方法は簡単。お店に設置された回収機に投入するだけ。嬉しいことにnanacoポイントも貯まります。現在は、13の都府県の一部店舗にて実施中。今後も設置数を増やしていく予定だそう。回収したペットボトルは、リサイクルしてまたペットボトルになります。
〈ラッシュ〉の空き容器返却プログラム
ボディやバス用品で人気の〈ラッシュ〉。こちらも社会意識が高い企業だけあり、早くから空き容器の返却プログラムを実施していました。方法は、使い終わった容器をきれいに洗って乾かし、レジで渡すだけでOK。対象容器5つにつき人気の“フレッシュフェイスマスク”と交換、または、ひとつにつき商品購入時に30円分として利用することもできます。
〈ネスレ〉の食品ロス削減自販機
最後に紹介するのは、これまでとは少し違った方法でのサステナビリティへの取り組み。〈ネスレ〉が〈みなとく〉という企業と協業で、昨年から開始した食品ロス削減自販機。まだ飲食が可能でありながら、通常の流通ルートで販売が困難になってしまった〈ネスレ〉の食品を販売しています。現在は全国5カ所にあり、定価より安く購入することができます。
『Safari me time』Vol.7 P22~23 掲載