時間をかけて辿り着いた“好き”を選び抜いた洗練空間
様々な部屋で暮らしてきたからこそ、引っ越しのたびに好きなものを増やし、不要なものは減らす。そんな作業を繰り返し辿り着いた現在の家は、集大成とも言える。ちょっと変わった部屋の形も、リノベーションと調和のとれたインテリアでメリットに変えてしまうセンスは要チェック!
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- 西海岸的なハッピー・ルーム! vol.06
今月の部屋 須崎邸/4LDK/108㎡
ダイニングルームは壁板と同じトーンの家具を置くことで空間に統一感を持たせている。テーブルは引っ越しの際に〈ハルタ〉で購入。家族それぞれが作業台としても使っているため、さりげなく小さめのデスクランプを設置
オールドアメリカンも、北欧家具も、ミッドセンチュリーも好き。少し欲張りな施主の好みがバランスよく反映された住まいは、崖地の三角地帯を利用して建てられた蛇腹状のマンション。角部屋とあって窓が多く、東西と南に開けているので日当たりは抜群。施主にとってここは理想が詰まった家。仕事の都合で引っ越しが多かったため、家具はそのときどきの家に合うものを選び購入。長く使っていた愛着のある家具が、今の家にぴたりとハマるのはブレないスタイルがあるからだろう。
「最初にイメージしていたのはもう少しナチュラルな雰囲気。でも雑誌などを見ていくうちに現在の方向性になりました。一日中明るくて気持ちのいいダイニングキッチンと、少しこもった場所にあるリビングがとても気に入ってます」
眺めのいい窓辺に設けたベンチと大きな本棚は叶えたいことのひとつだった。壁一面の棚は、家族の愛読書を分けて置けるように細かく仕切り、窓部分は生かし日当たりと風通しをキープ。
「今後はさらに居心地のいい家を目指して観葉植物を増やしたいです。今まで引っ越しが多く手を出せなかったけど、グリーンのある暮らしが憧れなんです」
01 家族が集うジャストなアメリカンサイズのソファ
凸凹の形をした一画にぴったりとはまっているソファは、アメリカに住んでいる頃に購入。窓が多く日当たり抜群の家だから、夏は少し暑い。そのため奥まった位置にあるリビングスペースが涼しくて心地いいから、家族の定位置に
02 大胆なサイズのパネルが広い玄関にぴったり
広々とした玄関スペースを彩るのは、13年前にヴィンテージショップで購入したポスター。これに合わせて家全体のアクセントカラーはオレンジにしている
03 造り付けの棚にはお気に入りの本や雑貨が!
細かく仕切られた、整理しやすい壁一面の造作棚。趣味の本や雑貨、ペットの亀が並んだ楽しい場所だ。中央の照明は〈フランゼン〉のボールハンドルペンダントライト
04 シンプルなデザインと白タイルで清潔感アップ
ウォッシュルームは壁も洗面台も白いタイルで揃えているため、無機質だけど明るい雰囲気。また、掃除もしやすく使い勝手も抜群。洗面台にはできるだけものを置かず毎日使うものをラックに入れて足元に収納
05 こもり感のある寝室にはシーツでアクセントを!
朝の優しい光で目覚められる南向きの寝室には、シンプルにベッドだけ。夜は枕元のランプを点けて読書などを楽しんでいる
INTERIOR POINT
部屋の雰囲気を印象づける北欧調の木製キャビネット
シンプルモダンな北欧風の家具で揃えているダイニングルーム。チーク材の家具の中でひと際存在感を放っているのが、13年ほど前に当時使っていたテーブルに合わせて購入したキャビネット。中が仕切られているだけでなく3つの扉が引き戸になっているので、プライベート性を保ちながら家族それぞれが分けて使用。ここでは食事だけでなく、息子が友人たちと勉強をしたり、趣味の作業も行ったりと、収納スペースがないので実用的な場としても使われている
●ハウストラッド
TEL:03-6412-7406
URL:www.housetrad.com
雑誌『Safari』10月号 P252・253掲載
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