書斎やヌックを随所に設けたミッドセンチュリー空間!
シックなダークブラウンで統一した床や家具が印象的な金城邸。上質な木質空間に石やガラスなどの異素材を効果的に使うことで築40年以上になるマンションが持つクラシックな落ち着きを生かしたミッドセンチュリーな空間に仕上げている。組み合わせの妙とDENの書斎など、粋な空間使いも取り入れたい!
- SERIES:
- 西海岸的なハッピー・ルーム! vol.44
金城邸/2LDK+DEN+WTC/102㎡
ダイニングセットは以前から愛用の〈カリモク60〉、ソファは〈イデー〉。床や建具まで好きな色、質感で統一し、武骨なはずのむき出しの天井も、洗練された印象に
築42年になるマンションを購入した決め手は、「駅からの近さに加え、管理状態のよさでした」という。フルリノベーションするにあたってイメージしたのは、家族で訪れる海外のホテルに見られるようなミッドセンチュリー調の空間だ。
床やドア、建具はダークブラウンで統一し、キッチンカウンターの下は縦のラインが軽やかなコペンハーゲンリブに。ドアや間仕切り壁にはガラス張り部分を設けることで視界は広く、水平ラインが際立つデザインに。縦・横の直線が空間を端正に見せ、丸い照明やグリーンが柔らかな変化をつけている。
広いLDKは開放的なだけでなく、天井をむき出しにして現れた大きな梁が緩やかに空間を分け、いい味わいになっている。さらにリビングの一角にはヌックを設けた。ともに在宅ワークが多い夫妻。夫は玄関横の書斎に“出勤”してスイッチを切り替え、妻はダイニングやリビングでビジネスアワーを過ごし、気分転換にヌックのソファでリラックスする。
「気づくと子供がそっと書斎に本を取りに来ていたり、ヌックで本を読んでいたり。家族がほどよい距離感でON/OFFを過ごせる住まいになりました」
01 ブックシェルフには昭和のクラシックもズラリ
玄関土間から続くDENに設けた書斎。カウンターデスクの上部と左右を書棚にした。これまでに見た映画パンフレットのコレクションほか、昭和の名作も含めた1000冊以上あるコミックや書籍がズラリと並ぶ。
02 ベッドルームはコペンハーゲンリブの壁面
寝室の壁はクラシックな雰囲気が気に入っているコペンハーゲンリブを採用。ベッドサイドテーブルは造作で、コードが見えないよう配線孔を設けてある。照明は点灯するとアンバーな光で天井に華やかな透かし柄を映し出すアンティーク品。
03 アクセントカラーのヌックで憩う
リビングの一角は石張りのヌックコーナー。紺のソファが空間を引き締めている。
04 大判タイルと飾り縁が白い空間に表情を生む
パウダールームはゆったりと感じさせる大判タイルを選択。白壁との見切りに木の廻り縁をあしらって、平板になりがちな空間のアクセントにした。黒のアイアンポールはバスタオルや洗濯物のちょい掛けに重宝している。
1日のスイッチを入れるローズウォーター!
パウダールームにいつもあるのは、〈サンタ・マリア・ノヴェッラ〉のローズウォーター。もともと妻への最初のプレゼントに選んだものだが今では金城さんの朝の定番に。ほのかな香りと軽やかな使用感で、ランニングから帰ったシャワー後にリフレッシュウォーターとして10年以上使い続けている。
「家族が過ごすLDKをとにかく広くしてもらったほか、寝室とクローゼット、洗面室を回遊動線になっているので、朝も快適です」という夫。「キッチンは、床下に排水管を通すために20㎝ほど高くなっていることで、部屋全体が見渡しやすく料理をしながらみんなと会話ができます」と妻。周辺環境もよく、休日の朝は家族で公園をランニングしてからモーニングを食べたりしているという。
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●ハウストラッド
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雑誌『Safari』3月号 P202~203掲載
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photo : Takafumi Matsumura text : Kuniko Nakajo