五感で味わう! 新生〈飄香(ピャオシャン)〉ならではの四川料理
夏本番の到来! 今夏は早い時期から暑さが続くから、すでにカラダが疲れ気味という声も聞かれる。中国料理を食べたいけれど、辛いのはちょっとと尻込みしている向きにおススメなのが、新生〈ピャオシャン〉の四川料理だ。四川といっても辛い料理はほとんどなく、伝統的な調理法や発酵調味料を駆使し、手間暇かけて作り出されるコースは今こそ味わうべき!
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- カラダが喜ぶヘルシー料理! 〈飄香(ピャオシャン)〉
東京・麻布十番で本格的な四川料理を作り続けてきた〈ピャオシャン〉が、2022年7月、広尾に移転オープン。「本場の四川料理の魅力と可能性をより深く、より豊かに発信したい!」と、料理も一新させた。営業はディナータイム、メニューは“お任せのコース”(2万4200円)のみ。2営業日前までの完全予約制だ。
コースは14品前後という構成。その日によって内容は変わるが、メニューの一例を紹介しよう。
“お任せのコース”より一例。“琵琶”
“琵琶”は、中国の弦楽器、琵琶に見立てた前菜。四川の日常に根付いている漬物である泡菜(パオツァイ)のエキスでマリネした牡丹海老に、青山椒や青柚子の皮を乗せ、泡菜エキスを乳化させたソースで覆ってある。琵琶の弦に見立てたのはロックチャイブ。
まずはひと口。爽やかな香り軽い酸味、そして濃厚な旨味で満たされる。シャンパーニュにも合う極上の前菜。
“お任せのコース”より一例。“松雲(ソンユン)”
“松雲”は、四川の伝統料理“肝油海参”(豚レバーとナマコの煮込み)を進化させた一品。
“お任せのコース”より一例。“貴妃(グゥイフェイ)”
“貴妃”は鶏、鴨、豚、干し牡蠣、干しスルメ、シイタケ、干し貝柱、金華ハム、ふかひれの軟骨を長時間炊いてとったスープに、煮詰めたオレンジワインを加えて煮込んだ黒アワビ。鶏のスープで煮た冬瓜を合わせた。四川省出身の楊貴妃の名前“玉環”にちなんで、翡翠の腕輪をイメージした盛りつけに。
食材やスパイス、調味料、香り、そして調理法など、様々な要素を昇華させた料理は、一皿ごとにテーマがあり、運ばれてくるたびに小さなサプライズもある。シェフがオーダーした景徳鎮の食器やアンティークの器を愛でる楽しみも。
井桁良樹シェフは、四川での修業を経て、2005年の〈ピャオシャン〉開業以来、化学調味料はいっさい使用せず、厳選した中国産の香辛料や自家製の発酵調味料を使った料理を提供してきた。コロナ禍前は毎年四川省を訪れ、現地の味を探求。さらには、伝統的な四川料理の流れをくむ老舗〈松雲澤(ソンユンゼア)〉を中心とする“松雲門派(ソンユンモンハ)”に弟子入りし、継承人として認定も受けている。
シェフがこれまで培った経験と技術、料理だけでなく、薬膳などの幅広い知識の集大成といえる料理を全身で堪能したい。
店全体がシェフズテーブルといった感
店内は広いオープンキッチンを囲むように席が配置され、腕を振るう井桁シェフの姿、料理の音、漂う香りなどライブ感にあふれる。次はどんな料理だろう……と、彼女と語らいながら味わうのが楽しい。
そして料理に合わせたワイン、あるいはお茶のペアリングも素晴らしいので、是非オーダーして!
●飄香(ピャオシャン)
住所:東京都渋谷区広尾5-19-1 HIROO VILLAGE 1F-2
営業時間:18:00~(食事は18:30より一斉スタート)
定休日:日・月曜
TEL:03-6277-2141
オンライン予約:https://www.tablecheck.com/shops/piao-xiang-hiroo/reserve
※2営業日前までの完全予約制
※サービス料10%別
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